航空

小型航空機の安全情報

1.航空法令等の安全規則の遵守

 

  • 航空法、航空法施行規則、運航規程、整備規程等の諸規定を遵守すること。
  • 機長の出発前の確認(特に整備状況、気象情報、燃料の搭載量の確認)を適切に実施すること。
  • 回転翼航空機による物資輸送を行う場合
    1. 最新の気象情報の入手などにより、風向風速等の気象状況を適切に評価し、作業継続の可否の判断を行うこと。
    2. 使用される物輸用具の適切な品質管理等について、物資輸送に係る実施要領を作成し、これに規定された手順を遵守すること。
  • 回転翼航空機によるロギング作業を行う場合
    1. 木材にワイヤーを巻き付ける方法、吊り荷の切り離し等について作業基準書等に定められた手順等を遵守すること。また、作業の実状に即して安全が確保されるよう手順等の再確認を実施し、必要に応じて注意事項等を具体的に社内のハンドブックや作業手順書等に反映させること。
    2. 地上誘導員等も同手順書に従った確認を十分に行うこと。
      なお、最終確認は、航空機使用事業者の地上作業員または航空機使用事業者が行う教育を受けた地上作業員を配置し行うこと。
    3. 荷下ろし場においては、現地調査等により障害物件等の事前確認を徹底すること。
    4. 作業開始前に打合せを行い、作業手順や作業環境についての必要な安全確認を適切に行うこと。
    5. 当該作業に携わるすべての者は、これらに規定された手順の励行と安全意識の向上に努めること。
    6. 木材の吊り上げを試みたとき、切り株の残り又はワイヤーのひっかかり等により木材が拘束され吊り上げられない場合は、地上において拘束状態を解除した上で改めて吊り上げることとし、当該拘束状態を解除するために航空機の力で無理に引き上げることのないよう、作業基準書等で禁止するとともに、このような業務に従事する操縦者に対し教育を徹底すること。

 

2.無理のない飛行計画の作成

 

  • 気象状況、飛行経路の特徴、航空機の性能、自己の技量等を考慮した、無理のない飛行計画の作成
  • 夜間における有視界飛行については、地上物標や地上灯火の視認が十分に得られないことが予想されるような地域を避けた飛行経路を選定する等、操縦者自身の知識・経験等を踏まえた無理のない飛行計画を作成するとともに、有視界飛行の継続が困難と考えられる場合には、早期のうちに引き返すか、近隣の飛行場等に着陸すること。

 

3.基本に忠実な操作の実施

 

  • 慣れによらない、基本操作の励行
  • 航空機の形状から生ずる特有の死角等を考慮した見張り
  • 安全運航より作業効率を優先させることなく、基本的な作業手順の励行、安全運航に対する確認の徹底及び安全管理に対する意識の向上に努めること。
  • 有視界飛行方式でGPS装置を使用する場合には、同装置に依存し、又はその利用を前提として飛行の開始又は継続を判断しないこと。GPS装置を補助的に使用する場合には、関係規定等を遵守し、同装置の機能等を十分に承知したうえで使用すること。
  • 回転翼航空機による山岳地でのスキー客輸送を行う場合には、積雪面への着陸及び乗客乗降時の安全を確保するため、次の点に留意すること。
  1. 回転翼航空機を傾斜のない平坦な圧雪された場所に接地させること。また、運航に先立ち、そのような場所を用意し、定められた位置に接地が行われるように必要な表示を行っておくこと。
  2. 操縦者は、接地後コレクティブ・ピッチ・レバーをフルダウンにして、機体が安定したことを確認し、それを地上誘導員に伝えること。また、地上誘導員は、操縦者から当該連絡を受けた後に、ドアの開閉や乗客の乗降等を開始すること。
  3. コレクテェブ・ピッチ・レバーをつり気味に操作していると、コレクティブ・バウンスに類似した異常振動の発生の恐れがあることに注意すること。

 

4.安全講習会への参加

 

  • 航空安全に関する講習会やセミナーへ積極的に参加することなどにより、航空事故の防止や航空安全の向上に関する情報の収集を行うとともに、安全運航に対する意識の向上に努める。
  • 安全講習会についてもっと知りたい方はこちら(社団法人 日本航空機操縦士協会へのリンク)

 



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