羽田空港のこれから

日本の経済・社会にとって必要不可欠な羽田空港。これからも日本の成長を支えるため、さらに世界を開くことが必要です。

安全の確保のために

安全の確保は、すべてに優先します。関係者一同、高い緊張感を持って日々の安全対策にあたっています。

「たとえば、どんなものが考えられるのでしょうか」

部品や氷が航空機から落下する可能性が指摘されています。

「落下物が実際に起こらないようどのような取り組みを行っていますか」

落下物に繋がりうる事例について、原因究明を行い、これに応じた対策を地道に積み重ねることで、未然防止に着実に成果をあげてきました。

落下物ゼロのための、たゆまぬ対策。万一の場合には、誠実に対応します

「これまでにどのような問題が起きたのでしょうか」

2008~2019年度の発生件数は、24件(うち、成田空港周辺では22件(部品17件、氷塊5件)、関西空港周辺では1件(部品)、熊本空港周辺では1件(部品)、羽田空港周辺では0件)となっています。

最近では、下記のような事案が発⽣したこともあり、更なる落下物対策に取り組んでいます。

最近の航空機関係の事案について

2017年9⽉7、8⽇ 全⽇本空輸 パネル脱落
9⽉7⽇19時7分に厦⾨(アモイ)から成⽥国際空港に到着した全⽇本空輸936便は、到着後の点検で、左の主翼の上にある⾮常⽤の脱出スライドが収納されている場所のパネル(重さ約3kg)が脱落していることが判明( 9⽉27⽇に茨城県稲敷市の⼯場内で発⾒)。脱出⽤スライド及びパネル等が⼀体となった装置を交換した。その後、当該機は、9⽉8⽇17時41分頃、⼤連発成⽥国際空港⾏全⽇本空輸904便として到着後、点検で同じパネルの脱落が確認された。

2度⽬の事案を踏まえ、全⽇本空輸で機体の詳細点検を⾏ったところ、緊急時にスライドを展開するための⾼圧空気が漏れていることを確認しました。同社からは、この⾼圧空気の漏れによりパネルのロックが解除され脱落したものと推定していると報告を受けており、同社及び海外部品製造会社が調査中です。
これを受け、成⽥国際空港事務所から全⽇本空輸および成⽥国際空港に就航している航空会社に対し、航空機からの落下物防⽌対策の徹底についての要請を⾏いました。
また、国内航空会社が運航する同型機については留め具の交換等の対策を実施済みであり、⽇本に乗り⼊れる他の外国の航空会社に対しても、2019年3⽉に適⽤される落下物防⽌対策基準によってこれらの対策が義務付けられます。

2017年9⽉23⽇ KLMオランダ航空 パネル脱落
9⽉23⽇午前10時57分頃、関⻄国際空港を離陸し上昇中のKLMオランダ航空868便から重さ約4.3kgの胴体のパネルが脱落し、⼤阪市内を⾛⾏中の乗⽤⾞に衝突し、当該乗⽤⾞が損傷した。

2018年11⽉29⽇に運輸安全委員会より報告書が公表され、パネルを固定する留め具が⾦属疲労により破損し、パネルと胴体の隙間から⼊り込んだ空気の圧⼒及び振動によってパネルが脱落したと推定されています。
国⼟交通省では、KLMオランダ航空より当該パネルの脱落を防⽌するため、2017年12⽉までに当該留め具を改良型のものに交換したとの報告を受けております。また、国内航空会社が運航する同型機についても、留め具の交換等の対策を実施済みです。
また、⽇本に乗り⼊れる他の外国の航空会社に対しても、同様の措置を講ずるよう推奨したほか、2019年3⽉に適⽤される落下物防⽌対策基準によってこれらの対策が義務付けられます。

2018年5⽉24⽇ ⽇本航空 エンジン部品の⾶散
5⽉24⽇15時55分に熊本空港を離陸後、⾶⾏中に左側エンジンに不具合が発⽣し、当該エンジンから⾶散したとみられる⾦属⽚によって上益城郡益城町内における⾞両や建物の窓ガラスが損傷した。

運輸安全委員会によると、当該機エンジンの内視鏡検査の結果、⾼圧タービン第2段動翼及びその後⽅の低圧タービンの破損が確認された旨発表がありました。
これを受け、国⼟交通省では、同型のエンジンを使⽤している本邦航空会社に対して、早急に当該動翼を検査をするよう指⽰しております。
国⼟交通省としては、今後、運輸安全委員会による調査の進展を踏まえ、適切に対応してまいります。

■ 新飛行経路の導入にあたっては、皆様からのご意見を踏まえ、これまで以上に落下物対策を強化し、安全対策に万全を尽くして参ります。

未然防止策の徹底 事案発生時の対応強化
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