クアラルンプール・大臣共同声明

第５回アジア太平洋地域インフラ担当大臣会合の共同声明

マレーシアプトラジャヤにおいて、２００５年１月２５日に開催された、アジア太平洋地域インフラ担当大臣会合に参加した我々大臣及び代表者は、以下のように決意した。

持続可能な開発を達成するため、社会、経済および環境戦略を統合する必要を認識し、

インフラ整備と環境とのバランスをとることの必要性を確信し、

環境の悪化が世界全体に影響を及ぼすことを認識し、

加盟国が、開発と環境保護措置を実施する能力について異なるレベルにあること、専門知識を共有するために一体となって行動する必要があることを念頭に置くとともに、

国境を越えた最近の津波災害の悲劇に鑑み、環境の大異変に直面するなかにあって、一体となって行動する必要性を認識し、

以下のように確認する。

1. インフラ整備は以下の点を考慮して実施される必要がある。

   1. 環境保護に関する能力開発とベストプラクティスのための専門知識および経験を共有すること。

   2. 今後の持続可能性を確保するために環境と調和して、生命、財産の安全を保証する開発戦略を採用及び促進すること。

   3. 環境政策の立案において社会、経済および自然を含むように環境を統合的に定義すること。

   4. 非再生可能な資源を節約するという観点で、環境問題を解決するにあたり科学技術的アプローチを採用すること。

   5. 循環型社会の創出に向けた人々に対する手引きを提供しつつ、政府の最も高いレベルから環境に関する実践の卓越した文化を説き聞かせること。

   6. インフラの利用者、事業者、その他の利害関係者の環境についての自覚と感受性を高めること。

   7. 既存の国際機関に、国境を越えた環境問題のための資金を捜し求めるとともに管理するよう働きかけること。

2. 環境問題、特に水質汚濁および大気汚染に取り組む緩和措置に、アジア太平洋地域の国が投資するよう奨励する。

3. 地震や津波などの自然災害に関する情報を共有し、早期警報システムをさらに整備する。

4. アジア太平洋地域インフラ担当大臣会合が引き続き将来の協力のための場となるべきであると合意する。

加えて、第５回アジア太平洋地域インフラ担当大臣会合の我々代表者は、インド洋地域での津波災害の犠牲者のご家族に心からの哀悼の意を表する。我々はこのフォーラムを通じてインフラ整備と環境保護のバランスに対する自覚が高まり、より持続可能な地域開発に結実することを希望する。

謝意。
マレーシア国、クアラルンプール
プトラジャヤ国際コンベンションセンターにて。
2005年1月25日