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記者発表
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1−2 上下流交流の現状と課題
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(1) 現 状 流域共同体意識の形成が流域交流のきっかけづくりになるとの観点から、水源地と下流受益地域は、これまで主としてイベント等の開催により交流を深めてきた。 以下では、流域圏という視点から、上下流交流が活発に行われている代表的な事例として、 ○ 下流が水源の森づくりの費用を負担している事例 を紹介する。
○ 目 的 ○ 概 要 下流地域の住民は上流地域に対し、水道料金収入から水1m3あたり1円程度(23m3あたり25円)を支払う。上流地域はそのお金で山林を借り上げて混交林や広葉樹林を整備する「森林整備協定」を推進するための経費や、土地・立ち木を買い取る「水源林取得」のための経費及び管理経費など、水源林を保全する事業に充てている。 ○ 事業内容 ○ 特 徴 この事業は、神奈川県の主導で行われているもので、官主導型といえる。また、上流地域は下流地域に対し水を供給し、下流地域は水を確保するためにその分の金銭を払うという、最もシンプルな形の連携になっている。
○ 目 的 ○ 概 要 四万十川流域では、諸問題を解決し四万十川を守っていくため、流域市町村や県、国が組織する「四万十川サミット」の開催をはじめ、多くの市民グループが活動を行ってきたが、市民グループ間の情報連絡網がなく、行政との連携も十分ではなかった。 そこで、四万十川流域で活発に展開されてきた住民活動を母体として、(1)市民グループ間が相互支援・相互交流し、(2)流域住民と行政との連携を図り、個々の住民活動を効果的なものとすることを目的として、流域の市民グループを中心に「四万十川流域住民ネットワーク」が発足した。 ○ 事業内容 ○ 特 徴 流域市町村の住民グループ22団体からなる、四万十川流域住民ネットワークが主体となって、四万十川の保全、地域の活性化に取り組んでいる。前述の神奈川県の事例とは異なり、住民主導により活動が行われている。 四万十川ではもともと上下流関係ではなく、四万十川の環境を守ろうという目的のもとで、流域全体の市町村がお互いに同じ立場に立って活動している。
○ 目 的 ○ 概 要 雫石川流域共同体による組織的な活動に向けて、地元活動団体への説明会やアンケート調査などを行っている。その結果、活動に向けての課題として、 (1) 関連部局との意見交換の必要性 が挙げられている。 ○ 事業内容 |
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