審議会等の情報
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河川審議会について
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II.現代技術と伝統技術
14〜16世紀のヨーロッパにおけるルネッサンス運動、また、中国の「温故知新」という古語にみられるように、新しい時代を拓くために古きを探ねるという試みは古今東西繰り返されてきた。それが人類の歴史であり、叡智の集結はその過程でこそ進められたのである。 建築技術においては、伝統技術が現代技術に深く関わっており、大変参考になる。
これに対して、河川技術についてみると、明治以降の近代技術の導入、戦後の普及促進により、伝統技術が近代技術にとってかわられ、旧来の伝統技術は急速に姿を消しつつある。 「コンクリートで固められた護岸」などに一部見られるような現代技術の行過ぎとそれへの過信を是正し、現代技術と伝統技術を整合させ、バランスよく融合し活用することが重要である。このことにより、河川を「強さ」と「美しさ」を兼ね備え、日本各地の風土に合致した国民の財産たる社会資本として後世に長く引き継いでいくことが可能になろう。 このような意味で、河川における伝統技術を整理し、評価する作業の意義は大きい。 |
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