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河川局

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第36回河川整備基本方針検討小委員会
(議事録)

平成18年3月27日


2.議事
天神川水系及び重信川水系の
河川整備基本方針の策定について

(委員長) 近藤でございます。本日は委員の皆さまには、ご多用中のところご出席いただきまして、誠にありがとうございます。それでは議事に入ります。
 前回は、天神川等2水系の特徴と課題につきまして、審議いただきました。今回は前回の審議を踏まえて、天神川等2水系の河川整備基本方針の本文案について審議をいただきたいと思います。それでは事務局より説明をお願いいたします。
 前回、本文案の審議に入る前に議論が出ました点を、まず補足説明をお願いいたします。
(事務局) 事務局河川計画課長布村でございます。座ってお話をさせていただきます。
 横長のA3の資料1と書きました、タイトルが「補足説明資料」となっている大きい資料をご覧いただきたいと思います。1枚おめくりいただきまして、まず天神川の関係です。天神川も、もう一つの重信川も急流な川で、少し似たところがございます。重信川のところで霞堤のお話をさせていただきましたときに、天神川のほうはどうなのかというお話がございましたので、地図と付近の写真を1ページのほうに付けてございます。
 この絵を見ていただきますと分かりますが、天神川は途中から小鴨川という大きな支川が合流してございます。この小鴨川のさらに支川の国府川と、そのあたりに霞堤がありまして、赤丸印で書きましたところでございます。平面的な航空写真でご覧いただきますとよく分かりますが、ブルーで塗りつぶしてございますところは、日頃はだいたい水田などになっているところでございますが、洪水のとき、計画の洪水が来ましたときに、水がここまで行きますという場所までを塗りつぶしてございます。日頃は普通の田んぼなどになっているという場所でございます。
 全体的には、住宅が一部重なって見えるようなところもございますが、宅地のほうは、そういう洪水が来ましたときの水位より高いところにつくられておりまして、水がつくという状況にはないようでございます。
 状況はこういうものでございますが、全体的にどうするかということにつきましては、重信川と同じように、基本的にはなるべく保全をしていこうということで、また地域の土地利用等も踏まえて調整を行っていこうとしているところでございます。
 1枚おめくりいただきますと、発電のお話がちょっと出ました。これはご意見等ということではないと思いますが、大きなダムもなく、発電の用水がたくさん使われているようなのだけれども、実態はどうなのかというお話がございましたので、図示をしてございます。
 小さな中津ダムが上のほうにございます。これは発電専用のダムでございます。その他は川のところで堰をつくりまして、下には写真で牧発電所取水堰とございますが、こういう堰から水が通って下流のほうまで引っ張っていって、落差を利用して発電しているというもので、そこに地図で、もしくは模式図で書いてありますような発電がなされているところでございます。これは状況の資料ということだけでございます。
 その次、天神川の維持管理でございます。いろいろお話の中で、急流河川等でもございます。それから、みお筋といいます、水が流れているところとそれ以外のところで、うまく管理をしていかないと陸域化して、一つは洪水の阻害になるような樹木の繁茂がございましたり、樹木、その他草木も、本来ここにありますものから、かなり外来種その他等、環境としてもかんばしくない、環境としてもどうかという状況になってございますので、そのへんのメンテナンスといいますか、維持管理をしっかりしていかなければいけないというお話がございました。
 状況しては、平常時の管理が左側でございますが、現状と課題、先日もお話を申し上げましたように急流河川でございます。河岸、護岸が削られていくという状況がございますので、これをしっかり対策をしておかないといけない。整備にあたっても、そういうものがなりにくい河床保護というのをしようということでございますが、的確に状況を把握いたしまして、それらの修繕等もやろうということでございます。それが左側1列目です。
 真ん中が河積の確保で、先ほども申し上げましたように、少し陸地になっているところと水が流れているところが、固定化して、水が流れているところが深くなって、少し丘になっているようなところがどんどん高くなって、草が生え、木が生えということになってございます。そのへんのこともございます。樹木の種類等も、申し上げましたようなことで、あまりかんばしくないということで、真ん中ぐらいに模式図の絵がございますけれども、平水のところで一応水がついたりするぐらいまで掘って、水がいくような状況をうまくつくっておこう、そのことをしっかりモニタリングその他を含めましてやっていこうというのが、この川の一つの管理の中身でございます。
 それから、堤防の質的強化対策とございますが、これも前回の中でもご紹介を少しさせていただきましたが、昭和9年の室戸台風のあと急激に整備をいたしました。そのなかで、周辺の砂質土、レキ質土で、結構浸透等に問題があるのではないかというものもございますので、これらにつきましては、そういう整備をいたしますとともに、洪水の前後でそうした防水部分についての対策をきちんとしておこうというものでございます。
 それから右のほうは、洪水時の管理でございますが、急流河川でございますので、文字面では分かりづらいかもしれません。単に洪水の水位が計画の水位までいったから危ないというだけではなくて、その水位よりも低い場合でも、周りが洗掘されたりして、場合によっては堤防が壊れる、破堤するということも心配されるわけでございますので、そうしたものに対応した管理をしていかなければいけない。
 それから周辺の防災意識の低下、災害弱者の増加というなかで、最近の高齢化社会の中での対応をしていかないといけないということがございます。水防その他がございますが、加えてそのベースになりますきめ細かな情報提供をしていく必要があるということでございます。右下は全般にわたってということでございますが、地域住民の参画等、地域と連携した川づくりということで、今後も住民参加での河川清掃、それから学習その他も含めました地域ぐるみの活動をしていこうというものでございます。
 次、おめくりいただきまして、続いて重信川のお話をさせていただきたいと思います。河道の流下能力の確保についてということで、前回この重信川と、それから北のほうから合流いたします石手川の合流点、少し下流に出合という地点がございます。このあたりは少し狭くなってございまして、前回、掘削をして流下能力、洪水を流す能力を高めるというような、今後の方針のお話をさせていただきましたが、委員のほうからも、もともと狭いのだから少し拡幅するべきではないか、そういった前後の水面形はどうだろうか、それから河床変動はどの程度だろうかというご指摘、ご質問がございました。
 一つは左下でございます。これは出合地点、合流部分が写真で右側から合流しております。石手川と重信川が合流いたしまして、その下に橋梁がいくつかございます。このへんが狭窄部になっております。狭窄部のちょっと下ぐらいが出合の基準点になっているという場所でございまして、出合という地点の少し上が一番ネックになっているというものであります。
 今、この前お話を申し上げました掘削というのが、左下のような断面でございます。そのときの水面形が右のグラフでございますが、水位縦断図と書いてございます。茶色い線が計画高水位の線でございまして、現況の河道で流下しますと青い線のような水面の形になります。これが今の左のような掘削をいたしますと、赤い線のようになるというものでございます。
 ちなみに、少し上流に砥部川合流点付近も少し狭窄部になってございます。似たような状況がありまして、掘削の断面は下の絵のようなものでございます。このときの水面の形が右側の水位縦断図でございまして、これも先ほどと同じように茶色い線が計画高水流量が流れましたときのHWLと書いてあるものです。それから青い線が現況の河道での流したときの水面形、赤い線が掘削後でございます。
 右上に河床変動予測というのが書いてございますが、これは掘削をいたしました将来河道におけまして、過去の30年間ぐらいの洪水の流れを再現して、同じようにやったときに、どういう土砂、河床の土砂がたまったり減ったりするだろうかというものでございますが、下のグラフを見ていただきますと、ゼロ線が現在と思っていただければと思います。それから掘削直後です。ちょっと線が区別しづらくて恐縮ですが、10年後が緑の線、20年後が青い線、30年後が赤い線でございまして、全般的には少し堆積する傾向がございますが、見ていただいても分かりますように、多くても50p程度といいますか、それもある程度、何年かに一回きちんと管理をすればできるぐらいの変動でございますので。
 今申し上げました、総じて全体を申し上げますと、掘削でもこういうような状況からすれば対応は可能なのではないかと思ってございます。今の掘削の状況、水面の状況、河床変動の状況でございます。ただ、こういうことでございますが、一応基本方針の中では、おおよそ大丈夫だろうと思われますが、きちんとしたモニタリングの話もありますのと、少し狭窄部でございますから、それらの周りの土地利用の状況も踏まえまして、河道の拡幅についても、今後検討することとしては記述をさせていただければと思ってございます。
 こういうものも踏まえて、整備計画の中では実際の方針等について検討するようにさせていただければと思ってございます。
 1枚おめくりいただきまして、今度は重信川のほうの霞堤でございます。これは前回少し申し上げまして、霞堤の近くで対策をする中身をご紹介しましたが、もう少しどんなふうにかというようなご指摘がございました。霞堤そのものは右上のような場所に存在してございます。オレンジで書きましたものは家屋浸水の恐れは、今のかたちの中ではございませんが、緑で書きましたところは一部家屋の浸水がございます。
 これについて、基本的には極力残していこうということでございますが、左上に順番で書いてございます。1で霞堤をそのまま残す。それから、家屋浸水の恐れがある場合は1のように、本川の堤防を延伸し、開口部を標高の低い下流に移して本川の背水位を低下させ、浸水範囲を後退させることにより家屋の浸水被害を防止する。これはあとで下の絵で見ていただきたいと思います。
 今のは水がつかないように、水位が下がるようにするということです。1のほうはそういうことでは、なかなか対応できないところにつきましては、市街地といいますか、人家のほうと水が来ますところを二線堤で区切りまして、人家のほうには水がつなかいようにするようなことなどを、既存の鉄道や道路などを活用しまして、対応していこうというものです。
 それの例が下のほうにあります。左側がそのまま残す場合の例が井口というところでございます。これはシンプルなものでございますので、井口とか開発というところは、こういうものをこのまま残すと。これ自体は水がつきましても、人家まで影響するものではないというものでございます。
 右側の古川と書いておりますところは、これはちょっと工夫をしているものでございます。上の写真は分かりづらいかもしれませんが、それを模式的に書きましたのが一番下の絵でございます。黒い実線で書いたところに堤防があって、これは本川の堤防、少し外側に堤防がもう一本あるわけです。あいているところに家がある。今は水がつく場合があるわけですが、赤い延伸と本川堤防を下げますことによって、少し下流側の水位で巻き込んで上流側に行くと。だんだん下流に従いまして水面が下がりますので、その下がったところの水面と同じような高さで霞堤の中のほうへ水があふれていきますので、なるべく水面が低い下流のほうへ堤防を伸ばしてあげますと、全体の霞堤の部分の水位が下がって、家のほうには水がつかないという工夫をしようと。
 これでもなかなか難しいところが、右側の例えば市坪というところがございます。これは写真で見ていただきますと、JR予讃線というのがございますが、このあいだの、左側の石手川と重信川に挟まれた、このあたりが霞堤で水が入ってくるところでございます。予讃線よりも右側のほうは市街地がいっぱいありますが、ここも現在のままですと水がつきます。左側のほうは、たまたま公園だとか公共施設になってございますので、予讃線の盛土をうまく利用しまして、それが二線堤という堤防の役割をして、それよりは水がいかないというかたちで、洪水が引きましたときには、周りの水が引くための樋門というものをつくって対応しようと。これが既存のものを利用しているものでございますが、場合によっては新しく何かつくるものもあるかもしれません。右下のように、霞堤から浸水いたしました水が広がらないように工夫しようということを組み合わせてしようとしています。
 次の6ページは、流域の水利用の現状と課題でございます。瀬戸内側でございますので、瀬戸内海側ですから、非常に水がなくて悩んでこられた地域でございます。水利用の経緯というのを左側に少し時間的に並べて書いてございますが、過去いろんな水不足の歴史を踏んでおります。
 上のほうに黄色いところで面河ダムというのがございます。そういうこともありまして、終戦後、いろんな開発、水不足を踏まえまして、川そのものは太平洋、高知県のほうを通りまして太平洋に流れております仁淀川という川の上流が愛媛県でございまして、この愛媛県の中に面河ダムというダムを建設いたします。昭和38年に完成いたしましたが、この水を県の中ではありますが、山を越えてこちらのほうまで農業用水とか工業用水を持ってきているわけであります。
 その後、松山市の水道の需要増大その他がございまして、石手川のほうに石手川ダムというのをつくって供給しているという状況であります。その下に「松山市の想定を上回る」という書き出しがございますが、それでも足りないというようなことがございまして、特に平成6年には大変な渇水になりました。
 同じ平成6年でございますが、山鳥坂ダムという、これは愛媛県の西側の大洲という町を流れております肱川という川で計画されたダムでございますけれども、山鳥坂ダムの計画の中で中予分水事業ということで、この大洲のほうから松山のほうまで水を引っ張ってくるというものも合わせたダムの計画がなされます。中予分水事業、水道用水が1.5m3/s 、工業用水が0.45m3/sというものでございます。平成6年、渇水等も踏まえたのでありますが、なかなか分水の問題というのは地域間の調整が大変なものがございまして、結果として平成17年には、この中予分水事業というものが中止になります。決して水の需要が減ったということではございませんが、なかなか事業化がうまくいきませんで、中止になりました。
 現在どうしようかということで、一番下に書いてございますが、となりの西条あたりを流れております加茂川という川がございますが、この上に黒瀬ダムというダムがございまして、こういうところの未利用の工業用水の一部転用などを今検討しているところでございます。その位置関係は右の上の絵のほうをご覧いただきますと、今の申し上げましたような状況でございます。
 従いまして、決して日頃の水利用につきまして、状況が改善されているわけではございませんが、今後もこういう工夫をさらに重ねて、この前ちょっとご紹介申し上げましたように石手川は結構土砂がたまっておりますが、掘ったり、土砂を取り除いたりの維持を図っていくなかでも、それに加えて水の利用のほうでも掘った分が使えるような工夫も含めて、いろいろしていこうというのが現状でございます。
 7ページは、自然再生事業についてといった点がございましたので、事務局のほうからお話をさせていただきます。
(事務局) 事務局の○○でございますが、前回重信川の自然再生と泉の生態系についてのご質問がございました。左の上の図をご覧いただきますと、重信川の流域における都市化などさまざまな原因によって、瀬切れとか水質の悪化、動植物の生息空間の減少、外来種の繁茂とかが見られて、重信川では自然環境の保全と再生が緊急的な課題になっているということです。
 平常時の重信川でございますけれども、もともと流量が少なくて、昔から泉を用いた取水等の工夫をしてきております。この泉は重信川とつながっておりまして、霞堤によって形成されます湿地と同じく貴重な動植物の生息の場になっておりまして、右の上から霞のところに三ヶ村泉というのがございますけれども、このように良好な生態系のネットワークを形成してきております。
 重信川の目指すべき環境の目標としては、このような良好な生態系のネットワークであり、重信川における自然再生としても、これを目標としております。
 この目標達成に向けて地域で議論するために、右の上にもございますけれども、平成15年1月に学識経験者、NPO、行政機関によりまして、「重信川の自然をはぐくむ会」が設立されております。ここにご出席の○○委員もこのメンバーでございますけれども、これまで多くの会合を開催して、重信川のよりよい河川環境のため、参加者によりまして共同作業と議論を重ねているところでございます。
 具体的には、松原の泉と広瀬霞の湿地の再生計画がございまして、右の下のところに松原泉の自然再生イメージがございますが、ここは昭和30年代に埋め立てられた泉でございまして、かつての松原泉は清涼かつ豊富に水が湧いて、周辺はうっそうとした樹林に覆われていたわけでございます。ここでは上流に取水井戸を設けまして、地下水を取水し、松原泉まで自然流下させることにより、泉を再生し、泉の連続性と良好な湿地環境を再生することとしています。
 次に広瀬霞でございますが、これは左の下にございます。ここも湿地の再生でございまして、過去より良好な湿地環境を有する多様な動植物の生息空間でございましたけれども、土砂の堆積とか外来種の繁茂等が進行しているために、湿地環境の再生などによって、多様な動植物の生息環境の回復を目指すものでございます。
 これらの自然再生事業、今のところ総事業費は14億円程度を予定しておりますが、平成13年から実質検討を開始しておりまして、地域で十分な議論のもとに進められるものと考えております。以上でございます。
(事務局) 最後のページでございます。重信川につきましても、天神川と同じように急流河川でございます。重信川のほうが少し急流だと思いますが、似たような急流河川としての特徴を持ってございます。
 前に少しお話申し上げました、維持管理のなかでも「平常時の管理」というところをご覧いただきますと、左側のように局所洗掘がございます。単に流れというだけではなくて、土砂も含んで周りを削っていくという流れでございます。こういうものをどの整備でもちゃんとしていかないといけないのですが、補修その他も重要な課題になってございます。
 真ん中の「流下能力の確保」につきましては、掘削で対応しようというところは、丁寧なモニタリングをしっかりやっていこうということでございます。
 真ん中の下でございますが、砂礫の川で、川自体には水が流れていない瀬切れというものを起こす場合がございます。こうしたものを右側の「安定した水利用の維持」というのと関連をいたしますが、先程来申し上げていますようななかで、石手川ダムも含めて、全体の渇水調整、水利用の調整みたいなものをしっかりと図っていかなければいけない。また、周りの人たちの情報提供で、節水等の活動もしっかりしていかなければいけないということがございます。
 右上の洪水時の話、これも天神川と同じでございますけれども、水位が計画高水位までいかない段階でも、堤防の破堤等が心配されるような川でございますので、そうした面の体制をしっかりしておかないといけない等々でございます。
 とりあえず、以上でございます。
(委員長) ありがとうございました。前回の審議について、補足説明をいただきました。
 まず1ページですが、これは天神川の霞堤の問題、これは○○先生ですね。
(委員) ここでは重信川と違って、あまり住宅地に水が来ないということで、そのまま保存できるという、非常にラッキーなお話で、よく分かりました。ありがとうございました。
(委員長) それでは重信川でも霞堤の質問がありましたね。これは○○委員でしたか。
(委員) はい。5ページです。ご説明はよく分かりました。市坪については、私の知っているかぎりでは、ここまで残すためにいろいろ努力されるというのは、あまりなかったと思います。ぜひこの市坪については、ほかもそうですけれども、霞堤の中に既にいろんな施設が出来上がっているなかで、どうやって霞堤を残して、それを有効に使っていくかというのは、市民にも見ていただけるようなかたちでぜひ実現していただきたいと思います。
(委員長) 私も見せていただきましたが、霞堤を残せというのを、先輩が後輩に引き継いでいくのですけれども、先輩は残しやすいところを残しただけであって、後輩がそれを守れるかというのは、大変厳しいのではないかと思います。
 これは二つの河川に差が出ていて、天神川では土地利用の圧力があまりないから残せるのでしょうけれども、重信川は県庁所在地でもあって、現地を見たときに、明らかに残しておくべきだと思うところも都市化が進んでいて、やむを得ず締めざるを得ないところがあって、現場がやりやすいメニューを今後考えていただかないと、残せと言っても残せないのではないかと思いました。
 つまり都市開発の圧力をどう防ぐかというのに、現場の所長の一存では残せないのではないかと思います。そういうことを前提に、政策的な研究、土地利用抑制の研究もあわせてしていただきたいと、事務局に注文をさせていただきます。
(委員) 私は重信川のほうの霞堤で、浸水箇所についての広報、周知はどうなっていますかというのを伺ったのですが、教えていただければと。ちゃんとここに出ています浸水箇所は全員知っているのでしょうかというような感じの質問です。
(委員長) 住民は浸水箇所であることを知っているのですかとの質問ですが、事務局で。当然知っているようなところはありましたよね。堤防と堤防の谷間に家ができているのですから、明らかに浸かることも分かっているけれども、住宅を平然と建てているという例も重信川にはありました。
 従って、広報、周知及び、少なくとも農地はいいけれども、宅地化は少し控えていただくような方策を考えないとうまくいかないのではないか。今、どれだけ周知しているかは、現場に問い合わせないと分からないと思いますが、あわせて周知及び方策等をなんでしたら案文に書き込んでいただいてもいいですが。
 周知それからやはり、全国的に霞を残そうとするところについての、対応方針を制度的にお考えいただきたいと、注文させていただいて、次の案件に移らせていただきます。
 2番目が発電取水で○○委員でございます。
(委員) 丁寧に資料をまとめていただいてありがたいのですが、われわれ生き物屋からしますと、具体的にどういう部分が、この減水区間になるかというのが見えるような取水系統図を作って頂きたいと思います。ここで取って、ここまでは川の中に水を戻さないでいっている、あるいはすぐに戻している、そういうのが分かるようなスキームを書いていただくと非常にありがたいと思います。
(委員長) 注文ということにしましょう。全般的には発電で水がなくなってしまったところについては、ある程度水利権更新の際に減水区間の解消を進めていると思うので、もし事務局からそういう経済産業省と覚え書きでやっている状況がありましたら、それを解説していただけますか。
(事務局) ガイドラインは手元に用意しておりませんが、経済産業省とそうしておりますけれども、今ここの川は、うちで対象になっているものよりは狭いというか、短いというか、ガイドライン対象外ではあるようです。
(委員長) 一応そういうことで、次に進ませていただいていいですか。
 3ページですが、これは維持管理は、質問というより、事務局の補足説明ですか。
 4ページ、河道の流下能力について。これは○○委員でしたね。お願いします。
(委員) 私の質問に対していろいろご検討いただいて、ありがとうございます。いくつか気付いたのですが、まずこの水位縦断図です。たしかに掘削をすれば水位が下がるようです。しかし、私が気にしますのは、現状の水位形が青い線であれば、水面形は折れ曲がっていき、平らになって急になります。これは流下能力がないところでは必ず起こる水面形で、この3k/600のところなんて、掘ることによって掘削後の赤い水面形に移っていくことは移っていくが、相変わらず水面形の平坦から急へという悪い癖は残るということですよね。
 そうしますと、この茶色い線が計画高水位線なのですけれども、計画高水位がまっすぐになっているというのは河道の拡幅をしないということであれば、この水面形の癖は計画高水位線でもなくならないわけですよね。はじめにそういうことを意識しないでこの計画のラインを引いていますから、その河道を掘削で対応し、流下能力を確保するというのであれば、狭い部分では水面形が折れ曲がるということを計画高水位でも意識してつくっていかないと、やはり問題であると思います。
 こんな直線河道のような、あるいは一様勾配のような計画高水位線にはならないということをまず、考える必要があるのではないかということです。
 それで、ご説明によれば、ここは住宅がたくさんあるから河道を広げることはできないのだといわれるのですけれども、どの川についても一般的に言えることですが、100年規模の計画を考えるときに抜本的にダムをつくるとか、引き堤をして拡幅するということに対して少し臆病すぎるのではないかと、感じています。
 今まで40ぐらいの河川の整備基本方針を検討してきたなかで、もっとこういう方法があるではないかということを、とことん詰めているかどうかということに対して、若干懸念をしています。特に重信川は歴史的にいろいろあるのですけれども、問題点ははっきりしているところです。しかも計算上は50cmといっていますけれども、私に言わせれば狭窄部の直上側では、相当土砂がたまるのだろうと思います。だから下流の水面勾配は相当急勾配になって、しかもこういうように、構造物がたくさんある場所であれば、危険きわまりない場所であるということが気になります。
 しかしながら、いろんなことを考えた結果、維持管理やモニタリングをしっかりとやりますということですから、ぜひそういう方向でご検討をしていただくことを、あらためてお願いしたいと思います。以上です。
(委員長) 問題意識を文面に反映するように工夫していきたいと思います。5ページの霞堤はこれでよかったですね。6ページの重信川の水利用、これは○○委員です。
(委員) いきさつ等はよく分かりました。ですが、私が申し上げたかったのは、ここのダム、それから当然自流を取っているかどうか、ちょっと分かりませんが、許可水利権、あるいはダム利用権の能力はもらっているわけですよね。渇水があるということは、それ以上取っているなら渇水があって、それはしようがないと思うのですが、ダム利用権がありながら、あるいは水利権がありながら取れない、それがしかも頻発しているということを非常に気にしておったわけです。だから、そもそもこの権利はないのではないか。
 もちろん、ダムの流水能力見直しをすれば、確率が、そもそも10年に一回にあわせるようにしたら、もうちょっと流量が減るのでしょうけど、そういうことを流域に水があるのかどうかを見直す時期、特にここなんかそうではないかという気がして質問したしだいです。
(委員長) これは、基本的には仕方がない。やはり瀬戸内で非常に水が厳しいところですから、全国一律の基準から比べると、地域でも工夫していただかないといけませんし。
(委員) よく昔から言われるのですが、一滴も流れていないのに水利権はあると、そういう話。もちろんこれはダムがありながら、それだけの水が出ていないわけですよね。だから、その設計が悪いのか、計画が悪いのか、計画当初より天候が変わっちゃったのか。そこいらがやはりもうちょっとみんなに知らせられる、あるいは検討すべきではないかということを申し上げている。
(委員長) 明治29年河川法制定の際に、水利権というものに、例えば安全度も何も書かないし、水利用も書かないままに継承されておりますので、やはりその地域、地域で工夫していたのだと思いますし。
(委員) 最近つくられたダムのほうには水がないという。
(委員長) 背景としては非常に水が厳しい川であるということを認識してやっていただきたいのですが。
 これは自然再生事業については、○○委員でございましたね。
(委員) 詳しく書いていただいて、このとおりなのですけれども、実際には例として三ヶ村泉のような多様な自然環境というふうにはなっていますけれども、こういう動植物の生息環境を守るという視点だけで、自然再生が行われているわけでは、実際にはありません。
 その地域、地域で住民の話し合いによって、住民の意向が反映されるということになると、松原泉などは、実際には民家に非常に近いところにありますし、その地域の住民がこの三ヶ村のようなものを望んでいるふうには、必ずしも思えないので、やはり再生する場所によって、その地域の人が望むようなレベルの自然度になるのではないかと思っています。
 それは仕方がないことだとは思うのですが、そういう、どのレベルの自然環境を再生するかということの、計画の最初にそういうことをはっきり合意して進まないと、そのプロセスを再生するまでに、いろいろトラブルが起こるのではないかということを、この前は申し上げたわけです。以上です。
(委員長) 手続き関係のところ、合意づくりのところでしっかりやっていただくというところで、いいと思いますが。
(委員) はい。
(委員長) それから○○委員からも、これに関して出ていましたが。
(委員) 書いておられた内容で、伏没したり、瀬切れのところについては、上流区間についてはいろいろ調査検討するというふうに書かれていたので、そういう内容で、今後そういう、伏流なのか、ここを見せていただくと、上のほうにあまり堰とかそういうものがあまりないので、自然体での伏流、伏没というのであれば、そこらへんの水を回復というのは大変だなと思いつつも、そういう調査検討を深めてもらいたいということで、結構だと思います。
(委員長) それでは一応、ご質問についてのご紹介をいただきましたので、早速、天神川等2水系の河川整備基本方針の本文案のほうの審議をお願いします。
(委員) 委員長、一言いいですか。
 細かい言葉の問題ですけれども、今の補足資料の3ページ目の右上に「災害弱者」という言葉を使っていますけれども、今はこれを使わないようにしています。だいたい高齢の人でも弱者でないと思っている人も多いし、「災害弱者」という言葉がやや差別的な印象があるということで、「災害要援護者」に。これは外に出す資料でないからいいけれども、整文化して外へ出す資料のときには気を付けないといけない。
(委員長) 分かりました。では、事務局のほうで注意していただきたいと思うし、われわれも注意したいと思います。
 それでは、2水系の河川整備基本方針の本文案について、説明をお願いします。
(事務局) それでは、引き続きよろしくお願いしたいと思います。資料2−1という縦長のA4の資料、それから資料3−1という横長のA4の資料、両方とも天神川でございますが、ご覧いただきたいと思います。
 資料3−1のほうが、本文の案でございまして、一枚おめくりいただきますと、目次構成が書いてございますが、左側のほうが「現在工事実施基本計画」、右側のほうが「天神川水系河川整備基本方針(案)」でございます。
 時間の関係もありまして、少し端折らせた説明をさせていただきますが、右側の基本方針、最初は1番としまして、本文のほうの1ページでございますが、河川の総合的な保全と利用に関する基本方針、(1)流域及び河川の概要ということでございまして、先日いろいろお話をさせていただきましたような、この土地の自然的な特徴、社会的な特徴等につきまして書かせていただいております。一部、前回お配りしたものから、てにをはぐらいの修正はしておりますが、先日お配りしたとおりでございます。
 2ページへまいりまして、ここからは流域の自然環境についての内容を書いてございます。それから2ページの下段ぐらいから、水害の歴史と治水事業の沿革について、記述をさせていただいております。これも前回ご紹介申し上げましたようなことについて書いてございます。
 3ページへまいりまして、下のほう「河川水の利用については」というところから、水の利用、そのあと水質についての状況を入れさせていただいてございます。「河川の利用については」3ページの下から次のページにわたりましてのところでございます。
 5ページにまいりまして、「河川の総合的な保全と利用に関する基本方針」ということでございまして、今の4ページまでが全体の地域の概要、流域及び河川の概要です。
 (2)の河川の総合的な保全と利用に関する基本方針が、そういうものを踏まえまして、今後どういうふうな整備、保全等をしていくべきかということでございまして、5ページの上段のほうは、治水・利水・環境の総合的な方針について、まず大きな段落では述べております。
 治水・利水・環境にかかわる施策を総合的展開すべきということ。それから、水源から河口まで水系に関した計画であるかということ。それから、段階的な整備をするにあたり、目標を明確にして実施をしようということ。それから、健全な水循環系の構築を図るため、流域一帯で取り組むようにしようということ。それから河川の有する多面的な機能を十分に発揮できるよう水管理を適切に行うということ。あと、総合的な土砂管理の観点から、安定した河道の維持に努めるべきだということについて、5ページにずっと書かせていただいております。
 6ページでございますが、右側の基本方針のアでございます。治水・利水・環境の全体を申し上げましたが、このうち、災害の発生防止、または軽減という治水上の話が6ページから始まります。最初には流域全体の河川整備の方針ということでございまして、堤防の新設、拡築、河道掘削による河積を増大し、水衝対策とあわせて、計画規模の洪水を安全に流下させると。特に流出土砂の多い急流河川という、ここの川の特徴を踏まえて、そういった対策を実施するのだということでございます。
 それから河道掘削は河道の安定維持、それから河岸等の良好な河川環境等に配慮したものであること。それから上流からの土砂供給や河道への堆積状況を管理し把握するということ。それから総合的な土砂管理計画を立案するということで、健全な流砂系、砂全体のつながった流れでございますが、の維持を目的にした調査・研究に取り組むということを書かせていただいております。
 6ページの中段ぐらいから、河川管理施設の管理、ソフト対策、管理の話でございます。河川管理施設の平常時、洪水時におけるきめ細かな適切な管理と河川空間監視カメラ等を利用して、施設管理の高度化、効率化を図っていこうということ。それから地震・津波対策のための堤防の耐震化。それから河道内の樹木については計画的な伐採等、適切に管理、みお筋以外の地域の陸域化の進行を防ぐための掘削を、必要に応じて実施すること。それから、超過洪水に対する被害の軽減策の実施。それから現存する霞堤は、土地利用状況を踏まえ極力保存しようということを記述させていただいているところでございます。
 それから河川情報の体制、それから地域住民も含めました平常時からの防災意識の向上、それから本支川、上下流バランスを考慮した水系一貫した河川整備というものが、7ページのイの前まで記述しております。
 イのところからは、河川の適正な利用及び流水の正常な機能の維持ということでございまして、現状において必要な流量をおおむね確保されているわけでありますが、将来、新たな水需要が生じた場合に、関係機関と調整しながら、水利用の合理化の促進を図っていこうということ。それから、渇水などの発生したときの被害を最小限に抑えるため、情報提供対策整備と、水融通の円滑化などを関係機関と連携して推進しようということを書いてございます。
 ウが河川環境整備と保全ということでございまして、まずは、河川環境整備の保全の全体的な方針ということで、天神川の流れが生み出す豊かな自然と良好な河川景観、清らかな水の流れを保全するとともに、自然環境を次世代に継承していくのだということ。それから、空間管理等の目標を定め、地域住民や関係機関と連携しながら地域づくりにも資する川づくりを進めていこうということです。
 8ページにまいりまして、動植物の生息地・生育地の保全につきまして、コアジサシの産卵場となる河口の砂州とか、水鳥の休息場となります広大な自然の保全、それから水際と緑の連続性の確保、従来有しておりました砂礫の河原の保全・再生、魚道設備の整備を図って、水生生物の生育環境の改善に努めるというようなこと。良好な景観の話が途中からありまして、河川景観の調和にございます。
 人と河川との豊かなふれあいの確保というのがございます。天神川の恵みを生かしつつ、自然とふれあい、水辺の楽校をはじめとした環境学習の場の整備保全、それから河川を通じた地域間の交流、沿川地域等との連携・調整、地域と水辺の一体化を目指した整備を図っていこうということであります。水質、関係機関と連携しまして、地域の住民等との連携を図りながら、良好な水質の保全を図ること。
 それから、河川敷地の占用とか、工作物の設置・管理につきましては、治水・利水・環境との調和を図ること。環境その他につきましてのモニタリングをしっかりしていこう、そういうものを維持管理に反映させようということ。その他情報の地域社会との共有ということでございます。
 9ページへまいりまして、河川整備の基本となるべき事項ということで、基本高水並びにその河道及び洪水調節施設への配分関する事項ということでございますが、前回ご説明を申し上げましたように、小田地点で既往洪水の昭和9年の洪水などをもとにいたしまして、3,500m3/sというピーク流量でございます。上のほうにダム等はございませんので、調節流量はゼロで、河道でも3,500m3/sということであります。
 1枚おめくりいただきまして10ページには、その川の流量配分図を書いてございます。基本的には天神川の現在の計画高水流量と同じようにございまして、小田地点で3,500m3/s、竹田橋で1,500m3/sと。ちょっと地名等は観測所、その他に合わせまして、現在の状況に合わせておりますのと、書き方が少し変わっておりますが、全国的な統一を図っておるものでございまして、中身においては基本的に変わるものではございません。
 11ページは、そういうものにおきました計画高水位とか川幅の状況でございまして、これも基本的には同じでございます。
 それから12ページは、主要な地点における流水の正常な機能を維持するために必要な流量に関する事項でありますが、これも前回のグラフ等で見ていただきましたように、小田地点でおおむね2m3/sとするということでございます。あとは水系図です。
 天神川については、ちょっと端折った説明ですみませんが、以上でございます。
 同様に重信川のほうに移らせていただきたいと思います。資料2−2と、資料3−2をご覧いただきたいと思います。資料2−2は、資料3−2のポイントのダイジェスト版にしております。目次項目は同じです。
 資料3−2のほうをご覧いただきまして、1枚めくっていただきますと、左側が現在の工事実施基本計画、右側が河川整備基本方針でございます。
 1ページのところに移らせていただきますと、先ほどの天神川と同じように、河川の総合的な保全と利用に関する基本方針です。最初は(1)の流域及び河川の概要でございます。先日来お話を申し上げております、自然的状況、社会的状況等をずっとしばらく述べているものでございます。それから過去の治水の整備だとか、自然環境の状況等でございます。
 5ぺージに移らせていただきたいと思います。5ページのところから、河川の総合的な保全と利用に関する基本方針ということでございまして、今度のダイジェストは資料2−2のほうにございますが、最初は本文の5ページの最初のところに、治水・利水・環境の総合的な方針ということでございまして、この松山を守っている川であるというようなことでありますが、そういう川としまして、治水・利水・環境にかかわる施策を総合的に展開する必要があること。それから、水源から河口まで一貫した計画であること、段階的な整備を進めるにあたり、ちゃんと段階的な目標を定めて進んでいくのだということ。
 それから健全なる循環系の構築ということで、川だけでなく、流域一帯となって取り組む必要があること。それから、川の有します多面的な機能を十分に発揮できるように、維持管理を適切に行わないといけないこと。それから、総合的な土砂管理の観点から、安定した河道の維持に努めるというようなことがございます。
 1枚おめくりいただきました6ページから、今度は全体的な話ではなくて、そのうち災害防止、治水対策の部分でございますが、最初は流域全体の河川整備の方針でございます。災害の発生の防止・軽減に関しては、上流のほうの石手川ダムで調節をいたします。洪水調節をいたしますが、加えて河道のほうは、流出の土砂が多い急流河川であることを踏まえまして、また自然環境に配慮しながら、堤防の新設、拡築、河道掘削により河道を増大させ、整備をしていこうというものでございます。特に急流河川、何度も申し上げますが、流水の強大なエネルギーでの浸食等につきまして、対応した河道にしないといけないということでございます。
 先程来、○○委員のほうからお話がございますが、ちょっと私の先ほどの説明資料の中で申し上げさせていただきました、出合地点のところは、今の計算では河道の能力はあるのですけれども、整備計画をつくる段におきましては、そちらのほうで具体的な計画を書くわけでございますけれども、河道の拡幅につきましては土地利用状況等を踏まえて検討するということを書かせていただきましたが、本文の中にもそういうふうな記述をと思いまして、間に合っていませんで、先ほど委員長のお話がありましたように、またご相談させていただければと思います。
 それから6ページの真ん中ぐらいに、急流河川のという維持管理の話を少し書いてございます。それから東南海・南海地震防災対策推進地域に一部入ってございます。こういった観点での対策。それから計画を上回ったりします超過洪水に対する配慮みたいなものをきちっと考えないといけないということでございます。
 7ページ中段イからは、河川の適正な利用、流水の正常な機能の維持ということでございます。これまで渇水による取水障害が発生しているとともに、中流域において瀬切れ等が発生しておりまして、動植物の生息・生育環境としましては、必ずしも良好とは言えないということでございますが、石手川ダムの有効活用だとか、関係機関と連携しての広域的な、先ほどの西条あたりのほうからの増水だとか、その他水利用の合理化、各湧水の利用などを図りまして、都市用水等の安定供給。それから、生物生息のためのものも含めて、流水の正常な機能の維持のための流量というものの確保に努めようというものであります。
 渇水などが発生いたしました場合の情報共有体制といいますか、そういうものによりまして、地域ぐるみで渇水への対応をしていこうということでございます。
 7ページ下のほうは、河川環境整備と保全ということでございます。最初は河川環境整備と保全の全体的な方針ということでございますが、急流河川でございまして、こういう特性を踏まえた動植物の生息・生育環境の保全、盛んな河川空間利用を踏まえた河川利用と河川環境との調和のとれた河川整備、河川環境の整備と保全が適切に行われるよう、空間管理等の目標を定めて、地域住民、関係機関と連携しながら、地域づくりにも資する川づくりを推進しようというものでございます。
 8ページの上のほうから、動植物のところがございますが、ハマシギ等の重要な中継地となっている河口干潟、アシハラガニ等が生息するヨシ原等の保全、アユなどの産卵地や生息の場となっている瀬、ヤリタナゴ等の生息の場となっている淵の保全、イシドジョウ等の生息の地となっている清冽な湧水のある礫河原保全等でございます。それから、河口干潟、広い礫河原の多様な河川景観としても、そういう景観の保全がいるだろう。
 それから、人と川との豊かなふれあいの確保ということで、自然とのふれあい、環境学習の場の整備。それから高水敷など、水辺空間に対するいろんなニーズがありますものを、自然との調和を図りつつ、適正な河川の利用をしようというものであります。
 8ページの下のほうに、水質でありますが、これも全体的な連携のなかで、その改善を図っていこうというものでございます。
 9ページにまいりまして、河川敷地の占有及び許可につきましては、治水・利水・環境との調和、それから環境その他状況につきましてのモニタリングをしっかり行って、整備とか維持管理に反映していこうというもの。それから地域の活力・魅力を引き出す河川管理ということで、地域の住民の方々の情報の共有、それから防災学習、環境教育、その他愛護活動等の推進ということでございます。
 10ページにまいりまして、河川の整備の基本となるべき事項ということでございます。基本高水及び、その河道及び洪水調節施設への配分に関する事項ということでございますが、下の表でご覧いただきたいと思います。重信川につきまして出合地点で、前回ご説明申し上げましたように、基本高水のピーク流量としては3,300m3/s、上流の洪水調節施設による調節が300m3/sで、河道が3,000m3/sでございます。石手川につきましては石手川ダムで、基本高水のピーク流量770m3/sに対して、220m3/s上流で調節いたしまして、河道が550m3/sというものでございます。
 それから11ページは、それを流量の配分図で書きましたものでございます。基本的には前の計画と同じでございますが、小野川という川が石手川の支川でございます。これが現在の工事基本計画で270m3/s、今度こちらのほうで240m3/sとさせていただいております。それから、砥部川が940m3/sの合流に対して、新しいほうは920m3/sとさせていただいておりますが、これは個別の支川のところで、検討してここの河道として洪水の流量としては入ってきますものは、例えば小野川ですと240m3/sということでございます。これ以上の洪水が直接的には入らないということで、このへんの修正をさせていただいているものでございます。
 それから12ページでございますが、今の計画の流量に合わせまして、水位と川幅でございます。基本的には同様のものでございます。出合につきましては、川幅は230mとありますが、実際の狭窄部はこれより少し上のところでございますので、今のところはこの幅は、ここの部分を直す必要はないと思いますが、先ほどの検討の中で、万が一直すということであれば、またフィードバックさせたいと思います。
 13ページでございますが、(4)流水の正常な機能の維持のために必要な流量に関する事項でございます。いくつか書いてございますが、真ん中下ぐらいのところで、流量の正常な機能維持するために必要な流量については、これこれを考慮いたしてというところであります。出合地点付近においておおむね2m3/s程度を想定するというものでございます。ちょっと伏流している川でございます。そのへんについて特記をしてございまして、川の表に流れています表流水と、石ころのあいだに潜っております伏流水との、さらに検討した上で、また検討していくというものではございます。
 以上でございます。
(委員長) ありがとうございます。
 それでは、ただ今の説明、また前回の補足も踏まえてご意見をいただきたいと思います。効率的に進めるために、私のほうから指名させていただきます。まず。天神川水系からご参加いただきました○○委員からお願いいたします。
(委員) ご説明いただいたことで結構だと思いますが、一つ補足させていただきますと、霞堤の問題でも住民との情報の共有みたいなことが問題になっておりましたが、天神川では幸い、今のそういうところには人が住んでいないわけですが、下流部の水田地帯は尻無川の遊水機能があったわけですけれども、そういうところは現在宅地化してしまいまして、人工河川をつくらざるを得なくなってしまっているわけです。しがたいまして、その状態をハザードマップみたいなもの住民にしっかり知らせていく必要があるなという具合に思います。
 それから、生き物の関係なのですが、倉吉市の博物館で天神川とか小鴨川の河川敷を利用しまして、昨年、一昨年、山菜を観察・採集するような会を許可いただきまして行いまして、今年はカジカガエルの観察会をやろうという具合に計画しております。こういうことでたくさんの人が集まってくれますので、川に対しての関心が深まるのではないかと思っておりまして、自治体との行事の調整なども行っていただきながら、人の関心を引きつけていただけたらなという具合に思います。以上です。
(委員長) それでは○○委員、お願いします。
(委員) 全般的にはこれでよろしいと思いますが、1、2点お願いします。この川は固定堰が多いためにみお筋の固定化された川になっているということははっきりしています。それで固定堰を撤去するなり、改修するなりを関係機関と連携して行うことがもっとも大事です。簡単にそういうことができないのは十分理解しているのですけれども、みお筋流れは蛇行し、水衝部を形成して護岸に向かって突き進むわけです。
 そういうような川を考えたときに、この本文の資料3−1の6ページのところを見ていただきたいのですが、真ん中付近に、「堤防、護岸、排水機場等の河川管理施設の機能を確保するため」とこれはまったくこのとおりなのですが、これは国土交通省としてできることで書いているのではないかと思います。自らができることについて、機能を把握して、機能改善とか維持修繕をやる、これはもうそのとおりですが、この川は、固定堰を今後どうするのか、固定堰のために、川底が上がっちゃって固定堰をなんとかしないかぎり、流下能力がないわけです。小鴨川はほとんどの市街区域は流下能力がなく、天神川もないわけです。これは、固定堰があるためにそういうことになっているのは、歴然とした事実ですから、やはり連携機関と協議しながら固定堰をどうするのかというのを、ここのところに書いていただきたい。
 それから小さなことで恐縮ですけれども、8ページですが、真ん中付近に「人と河川の豊かなふれあいの確保については」というところと、それから「地域の魅力と活力」という最後のところの章なのですが、同じようなことを書いているような気がするのです。両方をまとめていただくのがよいのではないでしょうか。今までほかの河川については、上のほうは違う書き方をしていましたから、あってもよかったのですが、今度は書いてあることが、地域間交流の話ですので、両者は近い話になっているのではないかという点が気になります。
 真ん中にあります「水質については」と、以前からこの文があるのですが、よくよく読んでみると、何か変な文になっているのです。「水質については、河川利用や水利用の状況、多様な動植物の生育・生息環境あることを踏まえ」、水質についてはあることを踏まえというのは、何か変です。水質については、生息環境を考慮し、下水道等のとか、そんな文ではないかと思うのですが、これもご検討していただきたいと思います。以上です。
(委員長) ちょっとその文章がダブっているのではないかというところは、もしご提案がありましたら、お願いしたいと思います。
(委員) はい。
(委員長) それでは、重信川水系からご出席の○○委員お願いします。
(委員) 一つは5ページの「治水・利水・環境にわたる健全な水循環系の構築を図る」というところで、重信川は水がないのですが、環境の話になると必ず山が荒れているという話が誰からも出てくるので、森林の管理ということをきちんと明記していただけると、ここのところに入れていただくといいのではないかと思います。
 もう一つ、ここでお願いすることではないかもしれないのですが、正常流量を出合のところで2m3/sという数字が出ていましたが、流域の下水道の整備が進んでいまして、水はきれいになりますけれども、水量が減っていくということは、全国どこの川でもあることかと思うのですが、その下水処理場からの処理水を流す別の川では、水がありすぎるというか、多すぎるので、河川の幅を広げるという改修をしていて、一方こっちの小野川が入る石手川では水量が減っていくということで、将来的にはこの2m3/sというのが確保できないのではないかいうふうに、関係される方が思われているのだと思うのですが、それで下水処理水を三次処理して、この石手川にまた戻すということが長いあいだ検討されています。
 しかし、経済的な理由が大きくて、三次処理するのにお金がかかりすぎるということなので、あまり進んでいませんけれども、水量もぎりぎり農業用水の不足分だけを流すような話になっているようですが、具体的には分かりませんが、それで三次処理の技術をできるだけ安くできるような技術を開発していただいて、戻すことができる水量も多くなるとうれしいですし、また市民に下水道料金の値上げというような負担ができるだけかからないように、配慮いただいたらと思います。
 あとは言葉の表現のことなのですが、ところどころで「ヨシ原」という言葉と「ヨシ群落」という言葉が両方出てきますので。例えば2ページの下から3行目から2行目にヨシ群落、また下から5行目にもヨシ群落と出てきますけれども、あとは8ページの上から2段落目の2行目ではヨシ原というふうになっていまして、9ページの下から2行目はヨシ群落となっていますから、何かこの「ヨシ原」と「ヨシ群落」は定義が違うのか分かりませんけれども、言葉は統一していたほうがいいのではないかと思います。
 それとあとは校正ミスですが、12ページの「河口または合流点からの距離」というところの、「合流」と「か」というのが抜けている。これは松山で打ち合わせしたときにも言っておいたのですけれども、なおっていなかったので。以上です。
(委員長) それでは、河川工学のほうから○○委員。
(委員) 整備基本方針のほうは、重信川の全体的な問題点をきちっとまとめていただいていると思います。特に5ページの真ん中あたりが、「砂防や治水工事の実施状況」うんぬんというところがございまして、重信川の上流は非常に生産土砂量の多いところでございまして、まさにこれは水源から河口まで一貫した計画が必要だということを強調しておきたいと思います。
 これは大正8年から愛媛県が非常に砂防工事をしてまいりまして、現在は国土交通省管理がされていますけれども、非常に多くの砂防施設のもとに、流出土砂を止められています。今後これがどうなるのかと、今のところ、もうほぼ完全に止まっているようなのですけれども、今後どうなるのかということも見ながら、ぜひ計画を立てていただきたいと。これは先ほどの○○委員にもありましたように、森林の管理等もございますので、そういうこともあわせて注意していただければと思います。
 それから、重信川で今、ほぼ堤防は整備されていますけれども、6ページの上から5、6行目にありますように、局所洗掘の問題、急流河川特有の、これが非常に大きな問題で、災害防止の点からは、局所洗掘対策をどうするのかということを、ぜひ整備計画のもとの中では、十分な検討をしていただきたいというふうに思います。
 それから7ページのちょうど真ん中の、「河川の適正な利用及び流水の正常な機能の維持」というのは、これは何度も出てきていますように、この流域では水の絶対量が足りないということで、これは県あるいは市も努力して、何とか新たな水源を確保したいということを考えていられるようですけれども、国土交通省としても、特に「水利使用者相互間の」といううんぬん、下から6行目、水融通の円滑化などとうんぬんがありますけれども、国土交通省さんのほうで、非常にイニシアチブを取って、渇水発生時の被害を最小限に抑えるということをぜひお願いしたいと思います。
 それから河口部のほうは、これは渡り鳥の中継地で、河口の干潟、これはそのまま、あるいは手つかずの自然を残すような方向で、前回もお願いしましたけれども、よろしくお願いしたいというふうに思います。以上でございます。
(委員長) それぞれ地元の関係委員からお話をお伺いしましたので、以後各委員から順次お願いしたい。まず、河川工学関係から○○委員、ございましたらお願いします。
(委員) 何人かの委員がすでにおっしゃったことにも関係するのですが、「私も治水・利水・環境にわたる健全な水循環系の構築を図るため」、それから連携という言葉であるので、どういう表現をすればいいのかあれなのですが、「流域の森林整備や、水利用の合理化、下水道整備等について、関係機関や地域住民と連携しながら流域一帯となって取り組む」というようなかたちで、上流、森林面積が非常にどの流域も大きいので、そのあたり、治山、治水、あるいは土砂、あるいは最近のいろいろ人口、そういう過疎地等々の問題も踏まえられるかたちからなってくると。森林の保全、どこの部局がやるとか、そういうかたちのテーマがあろうかと思いますが、連携という言葉であれば、そういう言葉が少し入っても、流域一帯で取り組むという意味合いからしたら、入れられないかなということを少し加えて申し述べさせていただきたいと思います。
 以上です。
(委員長) ご提案がありましたら、お願いいたします。○○委員のほうからお願いします。
(委員) 実は二つの河川整備の案文を拝見していて、今まで気付かなかったのですが、この両急流河川にあっては、さっきの水衝部の問題が出ましたが、いざ災害に結び付くようなイベントが起こったときの避難とか、情報伝達とかそういうものが両方にはちゃんと書かれていて、ただ今両方を見比べてみるとほとんど同じ文案で、実はこれは、ここに書かれている文案はずっと同じだったのかなと思いまして。こういう急流河川ならではの記述というものが本来あってもいいのかなと思っていたのですが、ちょっと今までのを正確に覚えていないものですから、拝見して何とも言えないのですが、水衝部、重信川のほうには特にそこに人口、資産が集中していると書いてございますが、このへんの記述はある程度川によって差を付けて、特にこういう急流河川の場合、記述すべきことというのをもう少し明確にしたほうがいいように思います。以上でございます。
(委員長) もし、案文がありましたら、お願いします。○○委員、天神川のほうがございましたら。
(委員) 天神川も重信川と非常に似ています。急流河川で。重信川の場合は、扇状地になって水が、雨も結構降るのですけれども、潜ってしまうという状況があるのです。天神川の場合は、今そのような問題は特にないというふうに。それから、上流側の土砂の問題です。大山のほうか出てくる土砂は非常に多いのでしょうか。同じような水系一貫してという、ちょっと私はこちらのほうを読んでいませんので、もしあればそういうことも注意して書いていただければと思います。
(委員) 今の○○委員のお話を私も実は注意深く、この天神川で土砂がどういうふうに大山のほうから出てくるのかとか、あるいは三徳川とか三朝川のほうでどれだけ出てくるのかなど調べたのですが、意外とこれが安定しているように見えました。それは8ページです。参考資料1−1の最後です。これを見ていまして、この最後の図を見ると、あまり変化していないのかなと思いつつ、しかし左の「河床変動の傾向」という図が、人によっては見やすいのかも分かりませんけれども、私にとっては見づらい図になっています。
 例えば、特に最深河床高の昭和38年から平成14年度の変動量というのがございまして、これが点線で書かれているのですが、もう一方のほうは平均河床高から書かれています。これはいずれも非常に大事なことだと思うのですけれども、この昭和38年からの最深河床の変動量と、平均河床の変動の仕方が非常に近いところと、全然位相の、合っていないところがあるのです。平均河床は平均的にゼロになっているのに、最深河床はだいぶ掘れていたり、そうでなかったりということになっていまして、このあたりがせっかくつくられたのに、もうちょっとわかりやすい図で見たいなと思います。天神川は砂防事業が古くから行われて、しかもこのごろでは三朝川のほうまで始めたということですから、よほど大変な問題があるのだろうと思うのです。
 そのわりにはこの天神川の河床が比較的安定して、下手すると、先ほども申し上げたように、堰があるのでもっと上がるのかなという心配もなきにしもあらずですから、このあたりをもうちょっと、上手な図にして出していただけたらありがたいというのが、私の感じたところです。以上です。
(委員長) 案文としては。
(委員) 一番知りたいのは、平均河床はこれでよく分かりますが、最深河床がこういうふうになっているという、昭和38年から平成14年が長すぎるのです。このところを、例えば、砂防事業を始めると、平成11年度か13年度から新たに砂防事業に入っているわけです。そうすると、そのときというのは、土砂の出方とか、そういうものがどうなっているのかとか、大変見たいところですよね。そのへんをもう少し分かるようにしてくれたら、○○先生の言われたことにもつながるし、私の関心もそこのところでありますので、よろしくお願いしたいということでございます。
(委員長) 緊急的なことではないのですね。
(委員) そうですね。
(委員長) 案文としては、さっきの固定堰の問題は、しっかり書きましょう。
(委員) はい。固定堰の問題は、関係機関と連携してというのがいいのか、おそらく農業の堰ですから、これを撤去するなんて、すぐに言ってもできないと思います。しかし着実に河床が上がっていることに対してどう対応するのかというのが大事になります。市街地に近いところの川底が上がっている川というのは、そんなにないのだろうと思うのです。この川では、ちゃんとそこのところをやっていただきたいということで申し上げました。以上です。
(委員) 案文について、特にどうということではないのですが、先ほど○○委員のご質問があったことですけれども、要するに水が絶対量が足りないのもそうなのですが、例えば水資源機構が担当している指定水域では、豊水期に計画を立てたのが、現在では実力はどれだけだと評価をしていますよね。それは次のプランに結び付けるというのもありますけれども、やはりそういう認識というのは、こういう直轄河川でもあってしかるべきではないかという感じがありまして、ですから石手川ダムが計画当初の供給力に対して、今はどれぐらい実力が落ちているかということも、やはり評価して認識することが大切ではないかということをさっき考えたのです。
 それからおそらく、こんなに激しい渇水、水不足状況だと、渇水協議会がかなり機能しているのではないかという感じがあって、それは今さらどうこう、あとで教えてもらいたいと思いますけれども、こういうところでの渇水協議会というのがどういうふうに機能しているかというのは、非常に重要だし、この案文では関係ないのですけれども、河川管理上は非常に大切だと思って、その点はあとででも、また勉強させていただきます。
(委員長) 水問題については、山鳥坂ダム等、利水行政としては進めてきたのだろうと思いますが、最後負担の問題や、さまざまな事情によっていまだに実現していないということは、ある意味では節水その他いろんな対応策を考えようとしているのでしょうし、それらを利水行政としては踏まえながら対応しているということだと思います。とりあえずはそういう情報公開なり、節水対策なりを十分にやっていただきたいと思います。
 それでは、専門委員として○○委員お願いします。
(委員) 前回欠席しましたので、本来なら前回申し上げるべきことかと思います。今も土砂の話が出ましたが、これは天神川にしても、重信川にしても、これは両方とも上流部の土砂の生産量が大変多い河川であるということを、やはり強調したほうがいいのではないのかと。
 というのは、いずれも地質とのかかわりがありまして、天神川の場合は支川の小鴨川です、これは上流域は大山の火山の噴出物です。大山という火山は、今から2万年ぐらい前まで大変に激しい火山活動をしていた活火山だったわけです。今は活火山ではないですけれども。そのときの噴出物が、かなり小鴨川の上流部分を覆っております。この火山の噴出物というのは、大雨なんかでも大変崩れやすいという性質を持っています。
 資料3−1の1ページの下から6行目のところに、「山地部の地質は中生代末期の花崗岩類で覆われており」とあります。もちろん東側は花崗岩類なのですが、西側は大変崩れやすい火山の噴出物であるということで、一つそれも書き加えていただければということであります。
 この天神川上流部が1983年、昭和58年の山陰豪雨のときに、どの程度の土砂が出たのかというのを、やはりこれは調べてみる必要があるかと思うのです。私は知りませんので、もし調べられたら調べていただきたい。
 それから重信川のほうですが、これも今申し上げたように、上流部の土砂生産が多くて、まさにそれが暴れ川になっているわけですが、特に重信川の場合はすぐに南側を中央構造線という、狭い日本を二つに割る大構造線が走っていて、断層破砕帯なのです。当然のことながら、土砂の生産が多いということであります。
 そもそも四国というところは、だいたい大きな構造線が東西に走っています。仏像構造線なんていうのがあります。ですから、台風の常襲地帯であるということも考えますと、そういう豪雨災害でも、あるいは南海地震の防災対策推進地域になっているというのも、やはり土砂の生産量の多いというのが基盤にあると思いますので。
 ついでに申し上げますと、年間の土砂災害の発生件数、最近のデータで見ると、四国全体が全国平均のほぼ2倍です。1.8倍か1.9倍だったと思いますが、2倍近く土砂災害が年間に発生しているというデータもあります。その代表格がまさに重信川とか吉野川の上流部であると考えていいのではないか。ということは、その上流部で土砂を抑えないかぎりは平野部を守れない、そういう思想が必要なのだろうと思います。このへんは土砂の問題です。
 それから、これは私はよく知らない、知らないといいますか、調べて自信がないのですが、小鴨川という天神川の支川ですが、これはたしか水質の面から見ると、中国地方で一番水質がいい、ベスト1の河川だったのではないかと思うのです。これもちょっと調べてください。もしそうであったら、書き入れてくださって結構です。
 それから重信川の名称の問題です。これはここにも載っておりますように、400年前の慶長年間に足立重信の河川改修、その重信の名前を取ったのですけれども、河川の名前に個人の名称が付いているという川は極めて珍しいのではないかと思うのです。というのは、河川事業に力を尽くした人の、そういう功績というか成果というものが、河川の名前として現代に伝えられている。これは言ってみれば、河川文化の継承と言ってもいいと思いますので、そういう言ってみれば継承というか伝承というか、そういう伝承されることの大切さを物語っているのではないかと、一言こんなことも書き加えていただければということで。以上でございます。
(委員) 重信川の8ページ、9ページでございます。そこの8ページの前段の真ん中よりやや上ぐらいに「動植物の生息地・生育地の保全」うんぬんとあります。それから9ページの一番下の段落が「上流域においては、カジカガエル、アマゴ」、それから「中流域においては、イジ」ではなくイシドジョウだと思いますが、ずっとあるのですが、これは記述とか対象生物が重なっておりますので、この二つをまとめていただいて、上のほうに上げていただいたほうがいいと私は思います。それが一つです。
 重信川は気合いを入れて書いていただいたのは、ありがとうございます。天神川のほうは、それと比較して拝見しますと、べつに生物名が多いから一生懸命環境を考えていただいたとは申しませんが、コアジサシの産卵場以外で、あとは非常に漠とした記述になっています。参考資料のほうを見ると、例えば目玉になりそうなものとして、スナヤツメとかスジシマドジョウなどもございますので、上流域ではそういうものもリストに挙げながら、もう少し生き物の顔が見える記述にしていただくと、私としてはありがたいと思っております。
 それから、これはやむを得ないのかなと思うのですが、自然環境の面から見た泉なり霞堤のあいだの河川空間、その役割が基本方針に書き込めないのかなと、非常に難しく書き込めないのかなという気がするのですが、泉はこれは50年は残すという視点はあるわけですから、防災だけではなくて、環境の面からも書いていただきたいなという気がします。
 これは私の専門でないので教えていただきたいのですが、重信川の高水の配分量を拝見しますと、工事実施基本計画、これはうんと減っていて、しかも合流後にかなり切り捨てが起きているような気がするのですが。ご専門でやられたので間違いないと思うのですが、例えば表川が1,100m3/sから700m3/sと、400m3/sどんと下がっていると。それから拝志川の270が消えてしまっている。それから、合流後でたし算すると、500m3/s、600m3/sぐらい多くなる、3,000m3/sとなっている。これは流域が若干違いますので、流量の出方が違うからこれで計算が合うのでしょうけれども、合うのでしょうという確認と、工事実施計画と現行とがこれだけ減らしてそれは間違いではないのですね。
(委員長) それから○○委員から出た、ヨシ原とヨシ群落の関係は、何かご意見がありましたら。
(委員) 直感的に申し上げますと、ヨシ原というのは景観から見たときだと思うのです。ヨシ群落というのは、生物学的な見方からだと存じます。ヨシ群落という使い方のほうがいいと思いますが、景観として理解するときには、私はヨシ原でも悪くはないと思います。
(委員長) そういう視点で、整理させていただきます。
 河川と泉のあいだは何とかならんのかというのは、実は行政的には大変難しい問題だと思います。書ける範囲で書き込んでいただくことにしたいと思います。かつて、河川局が地下水法案を出しています。各省からいろいろあって、いまだに地下水というのは管理者がはっきりしないということです。地域の中でみんなで協力して何とかしていくのが現実的なので、そのためには地元の皆さんのご協力も必要だと思いますが。
(委員) 全国河川の中で、重信川と白川あたりですか、伏流する地下水が重要な河川ですので、ここで書けないと、ほかのところでも書けないとも思います。
(委員長) 河川の流量については、上流の流量を増やして下流にプレッシャーをかけるなよと私が最近申し上げているのですが。守るべきところの流量と、集めてくるところと同じ重要性ではないのではないかということです。おそらく事務局はそういうことを勘案してこういう数字にしたのではないかと思います。実際の河川の水害の頻度に関して言えば、これのほうがもっとバランスが取れているのではないかと思います。当然ながら、県ともおそらく調整はしていただいているのだと思いますが、あとでお尋ねしたいと思います。
 それでは○○委員、お願いします。
(委員) 聞き間違えていたらすみません。重信川の本文のほうですが、先ほど課長の口頭の説明では、13ページですが、「流水の正常な機能を維持するために必要な流量」に関する事項、ここで出合地点において、おおむね2m3/s程度とすると言われたのですが、これはこの文面に書いてあるとおり、想定されるが正しいと思いますが、私の聞き間違いでしょうか。文面のほうが正しいと思いますが、それでよろしいですね。
(事務局) 文面のほうです。
(委員) はい、分かりました。
 それで、このような水の絶対量が不足である河川の書き方について、いろいろ工夫されて見事なものだと思います。が、ここに書いてありますように、4行ぐらい上ですか、平均低水流量2m3/s、平均渇水流量が0.5m3/s、だから2m3/sというものがどういうものだか分かるのだろうというのも分かるのですが、もうちょっと何か工夫をされたほうがいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 一つの代案ですけれども、最後の2段落を一つの文面にしたほうが分かりやすいのではないかと思いますが、どうでしょうか。例えば案ですが、6行、7行ですか、から言いますと、「流水の正常な機能を維持するために必要な流量については、利水の現況、動植物の生息・生育、流水の清潔の保持等を考慮すれば、出合地点においておおむね2m3/s程度と想定されるが」、というような一つの文章にしたほうが、間違いがないのではないかと思いますが、工夫していただければありがたいと思います。
(委員長) 一応、ご提言を踏まえて検討させていただきます。○○委員、お願いします。
(委員) 重信川中流域の瀬切れ対策につきまして、補足説明の中で、自然再生事業のことや、瀬切れ地域での動植物の生息・生育状況についてのモニタリングの実施等についての説明があり、よく分かりました。しかし、基本方針の8ページ中段の上から6行目にあります、「動植物の生息地・生育地の保全については」以下の記述の中では、瀬切れ地域における動植物における動植物の保全等について、あまり触れられておりませんけれども、いろいろと努力をされているわけですから、補足資料でご説明いただいたことを一言書いておいても、よろしいのではないかと思います。
(委員) 私も前回欠席いたしまして、大変申し訳ありませんが、今日思いついたので1点ご検討いただければと思います。先ほどの補足資料のときにも説明がありました、重信川の4ページのところに、河道の流下能力の確保というところでございます。
 下流部は河積を確保するために、掘削というのがかなり重要な対策になるということは理解するのですけれども、利水という立場からちょっと気になりますのが、この4ページの上の四角い箱の三つ目のポツにちょっと書いていただているのですが、ここはどうも松山市の伏流水などが取水している、特に下流区間です。この図でいいますと、左から二つめの点線の丸あたりではないかと思うのですが、そういうことで伏流水取水に支障をきたすおそれがあるということで記載がされていますので、これを本文中にもある程度書いていただけないものかということなのです。
 ここの記述は河川の水位ということだけですけれども、私が心配しますのは、水質もこのあたりはあまりよくないということになっていまして、環境基準で言っても、まだ達成されていないところですので、伏流水から仮にですが、表流水取水への切替が掘削によってやむを得なくなるということになると、そのこと自体で水道の水質対策が非常に重要なことになってしまうと。
 つまり、伏流水で取水できていることによって、水道の水質というのが、かなり表流水よりも改善されて取水できているという状況だろうと推測いたします。
 しがたいまして、意見といたしましてご検討いただきたいと思いますのは、重信川の整備基本方針の6ページの上から8行目ぐらいのところでしょうか。「なお、河道掘削等による河積の確保にあたっては、河道の維持等」ということになっていますが、ここにできれば河道の維持・利水等というような言葉が入れられないものかという気がいたしますので、委員長にお任せいたしますが、ご検討いただければありがたいと思います。
 非常に伏流水取水というのが、河川工事によってだんだんなくなってきていまして、水道の水質問題になってしまう。例えば浄水場がいらなかったのが、急につくらなければならなくなるというような問題も各地で少なくないと聞いていますので、ここの具体的な状況は、必ずしも十分に把握できておりませんけれども、一般論としてこういう伏流水取水を河川工事にあたっても維持できるようには、入れていただきたいという意味から申し上げました。
(委員長) 大変重要なお話ですので、これは十分踏まえた表現にさせていただきましょう。一通り皆さま方からご意見を承りましたので、今日は関係県知事としてご出席の鳥取県さんからご意見をいただきたいと思います。
(委員) 鳥取県の○○でございます。前回、雪の影響で会議を欠席させていただきました。この場を借りてお詫び申し上げます。
 天神川は東隣の千代川が、「ふるさと」の川に歌われた流域なのですけれども、それ以上に非常に自然環境に恵まれたいい川でございます。最近、この流域は韓国からの観光客が非常に増えております。大山でゴルフをして、三朝温泉に泊まるというのが定番になってきております。派手ではない、本当に田園風景の流域ですので、いい自然と地域社会がマッチしたような維持管理をしていただければ、ありがたいと思います。県も協力したいと思います。以上です。
(委員長) 案文については。
(委員) 案文については、特段問題ございません。
(委員) 愛媛県の○○と申します。いろいろ委員の皆さま方におかれましては、いろいろな分野におきまして、ご議論していただきありがとうございます。
 重信川は県東を流れる重要な河川でございますが、昔から、先ほど皆さんからご指摘がありましたように、土砂の堆積が多く、また急流河川等々もございまして、過去から付け替えもございまして、大変暴れ川でございまして、治水上大変苦労してきた河川でございます。
 あわせまして県東の近くを流れております関係上、利用がものすごく多い河川でございます。河川敷は休みになると、あちらこちらで、テニスコートとかいろんなところで皆が戯れまして、憩いの場所となっております。しかし、河川の水においては、県東を補うほどの十分な水ではございません。そういう意味で、いろんな問題がございますが、皆さんのいろんなご意見、これらを踏まえて、今後よき整備計画を立てていただいたらと思っております。どうもありがとうございました。
(委員長) 骨格としては、この案文でよろしゅうございますか。
(委員) いろいろ維持管理とか記述していただき、これで結構でございます。よろしくお願いいたします。
(委員長) 一通り、各委員のご意見を承りましたが、この際、まだ追加することがございますでしょうか。
(委員) 事務局にお願いがあるのですが、最近視察の予定がメールに突然入ってくるのですが、これが1週間から10日前なのです。できれば参加したいと思うのですが、1週間から10日前では、詰まっていてとても対応できない。せめて3週間ぐらい前に予定をお知らせいただければ、調整ができるかと思いますので、もう少し早くしていただくと。先ほども○○委員と話をしていたのですが。どうぞよろしくお願いします。
(委員) 重信側流域の概要、1ページ目、資料1−2です。この場所で説明するのがふさわしいのかどうか分かりませんが、委員長には個人的には申し上げていることについてです。この重信川流域図を見ますと、流域面積と氾濫地域面積が相当違っています。つまり流域は河口付近にくると、河道だけになっていまして、元氾濫域が広がっています。これを想定氾濫区域と言っているわけです。「水防法」で氾濫予報を義務付けたり、さらに、このあいだの○○委員長が委員長であった豪雨災害対策委員会でも、川の中(堤外地)だけではなくて、堤内地と言われるところも含めて災害情報をしっかり出して、被害最小化を図るんだと言ってきているわけです。
 ところで治水計画では、流域面積と言って、基本高水流量を出したり、計画流量を出すときに流域面積が大事なために、流域に話がいきがちなのですが、氾濫が問題になってきますと、この松山市でもそうであるように、川の流域面積に含まれていないところが、氾濫区域になっています。私にしてみたらこれも流域のはずなんですが、これを流域面積の中に入れていないことになっているのです。
 ここのところを今後どう考えるのか考える必要があります。われわれのように河川を専門とする以外の人たちが見ると、ここが流域でないというのは、なんとなく変だし、やはりこの場所を守っていく、被害を最小化するということで議論されているはずなので、想定氾濫区域と言うことがいいのか、氾濫区域ということがいいのかとか、流域面積や、水系とどういう関係で説明するのか。
 ここのところをこれからの行政としては、この氾濫区域についてどういうふうに表現しながら、被害を小さくしていくのだということを、ぜひ出していけるように考えていただきたい。私はこれを今度河川分科会の場で話をしたいと思っているのですが、この場所でも少しお話をしておきたいと思います。
(委員) 重信川について、河川敷の高度利用が今ご紹介あったのですが、天神川については、私も現地を拝見する機会を失ってしまったので、現地の状況がわからなくて申し上げるのですが、3ページでは、「天神川・小鴨川下流域では広い高水敷が確保され」あと運動公園や何々に利用されている。利用されている部分は、当面はいいと思うのですが、50年先にそこを本当に広い高水敷を確保したままでいくかどうかは、基本方針に書き込むべきことでしょうか。
 と、いいますのは人口が減ってきます。それから広い高水敷の存在と、治水のための河積の拡大や動植物の生息場の保全は、どうも相反する部分が非常に私は多いように思うのですが。具体的には文案として、サイクリングで使われる、そういう河川敷を大いに利用されているのを残すのはいいと思うのですが、広い河川敷を未来永劫、広い高水敷を未来永劫に残すべきかどうかというのは、ちょっと今後の課題で、ここで基本方針にしてしまうと、広い高水敷を残さなくてはいけなくなってしまうのではないですか。
(委員長) どんな状況を想定しているのですか。おそらく堤防は前に出すことはないでしょうから、河川区域というのは、おそらくそのまま、幅は固定されると思います。そのなかで、どういうかたちを。
(委員) ただ、利根川のときに、河川高水敷が50mでしたっけ。それぐらいまで切りつめることができて、それで低水敷を広げることで河積を大きくするとか、生息場を保全することができるという議論をしました。それと同じような手法がこの天神川について、適用できるのでしたら、その適用する余地を残しておきたいという感じです。
(委員長) 高水敷を。
(委員) 高水敷を切り下げ。
(委員) 生物が住めるような場、要するに運動場ではなくて、生物が住めるような場に変える可能性が。
(委員) それから河川の断面も増やせる、二つのメリットがあると思うのですが、ただ河川敷を運動公園などの地域利用が減ると、それのバーターだと思うのですが。
(委員長) 現地の状況では、あまり想像できないのですが。
(事務局) ちょっと今、お話がありましたが、参考資料1−1というのは前回お示しをしております。それの5ページです。模式と写真が載っているので、それを5ページ右下のこんな感じなのです。ちょっと問題意識としては、左側、真ん中の下にありますように、前も少し乾陸化して、セイタカアワダチソウとかが生えていますので、右側みたいに平水位の下まで切ろうとしているのです。これがちょうど洪水時の流量、だいたいこれぐらいで、だいたい流れますので、右側の緑の点線で囲んであるところなんか、潜在植生であるツルヨシ等の再生を期待と書いていますが、こういう感じで天神川の整備はなされていくのだろうと思いますが、文章上、ちょっと丁寧にそのへんがよるとは思いますけれども。そんな状況の川でございます。
(委員) 細かいところは委員長にお任せして。
(委員長) もう少しお話を承った上で。おそらくあまり人工化はしない川と言ったら。
(委員) そうだと思うのです。そういう意味で非常にポテンシャルのある川だと思うのですが。3ぺージの河川利用のところは、河川の利用については、「天神川・小鴨川下流では広い高水敷が確保され、運動公園や散策道、サイクリングロード等の整備が行われ、盛んに利用され」と書いてございますよね。そうすると、後ろの後段の利用をまったく完全に排除するものではないのでしょうが、生物の生息側の環境保全とは相反する部分が多少ございますので、現状として利用していくのはいいのですが、将来ほかに堤内地にそういう場が確保されたときに、また河川敷をそういう格好で使い続けなければいけないかどうかということは、かなり議論されるべきことだと思います。
 そうすると、せめて「広い河川敷を確保」だけははずしていただいて、現在利用している現状の紹介だけは残していただくというので、いかがでしょうか。
(事務局) ちょっとよろしゅうございますか。先ほどもほかのところでもございました。若干機能分類で文章を書いている文で、文章があまりつながっていないとか、今の先生がご指摘のところは、まったく人の利用についてはというだけ、ぼんと取り出すので、人が遊ぶ高水敷みたいな書き方になっています。ご主旨のとおり、また相談させていただいて。
(委員長) 河川環境課長がいなくなりましたけど、たしかみんな直轄河川については、河川環境管理基本計画をつくってありますし、その自然生態系の保全ゾーンというのは定めていますから、どちらかというとそういうところを広げる方向でとおっしゃっていると承りましょう。
 そのほかにございますでしょうか。
 それから○○委員からあった、下水道とか森林等の関係については、他機関との調整ということになりますが、このへんも案文で工夫できるものなら工夫するということで、一応本日のご審議で、大勢としてはこの案文でよろしいと私は承りましたが、そう理解してよろしゅうございますか。
 それでは、あらかたのご意見は出尽くしたと思われますので、本日のご議論を踏まえ、私と事務局において、天神川等2水系の河川整備基本方針案を取りまとめ、各委員にご確認いただいた上で、河川分科会にご報告したいと思います。
 この件につきまして、私にご一任いただければ幸いと存じますが、いかがでしょうか。ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。
 各委員については、本議題につきまして、短時間の中で熱心なご審議、ご議論をいただき、また貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございました。特に審議対象の天神川水系の関係委員としてご参加いただきました片山委員、國本委員、重信川水系の関係委員としてご参加いただきました加戸委員、武井委員の各委員におかれましては、今回をもって最後の委員会となります。地域の実情を踏まえた貴重なご助言などをいただき、ありがとうございました。
 最後に本日の議事録につきましては、内容について各委員のご確認を得たのち、発言者の指名を除いて、国土交通省大臣官房広報課、及びインターネットにおいて一般に公開するものとします。本日の議題は以上でございます。




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