名取川流域は、西部に奥羽山脈の山地、東部に仙台平野、その中間の丘陵地を流下し、太平洋へと注いでいます。流域には、蔵王国定公園、二口渓谷県立自然公園等が存在し、二口渓谷県立自然公園の磐司岩及び秋保大滝は国の名勝に、姉滝は国の天然記念物に指定されています。仙台市は「杜の都」の名が示すように緑の多い街であり、「青葉山」及び広瀬川に分布する「セコイヤ類の化石林」は、それぞれ国、市の天然記念物に指定されています。 名取川水系の自然環境は、多種多様な自然環境が形成されており、ゲンジボタルやチャバネセセリといった注目される陸上動物も確認され、トンボやチョウ類も豊富です。
河口部には、井土浦の干潟が広がっており、全国でも数少ない干潟として貴重な生態環境が保たれています。
また、支川広瀬川は、野鳥の採餌、休息、繁殖の空間となっており、チョウゲンボウやヤマセミ、カワセミといった市街地には珍しい鳥も生息している他、都市河川でありながらアユ釣りが出来る清流河川として全国にも誇れる自然を有した河川です。