水管理・国土保全

  

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地域と狩野川

地域の生活を支え文化を育む「ふるさとの川」

アユの友釣り発祥の地と言われる狩野川は、流域内に温泉地が多く、上流から中流部にかけ初夏になると季節の風物詩として多くのアユ釣り客が訪れます。中下流部の高水敷は公園、緑地、運動場等として利用され、夏季の花火大会や灯籠流し、鯉のぼりフェスティバル等のイベントが催され、地域住民の憩いの場、コミュニケーションの場として親しまれています。また、河口部では、「我入道の渡し」が復活、運行され新たな魅力となっています。

筏の松明に火をつけて流す川神浄(かわかんじょう)、盆おどりや慰霊祭等の伝統行事が行われています。さらに上流部では、多くの観光客に親しまれている浄蓮の滝、万城の滝等の景勝地のほか、キャンプ場や文学碑を巡る散策道、修善寺川の岸辺に湧く独狐の湯を有す等、全川にわたり人々とのつながりを持つ河川です。狩野川流域は文学とも深い関わりがあり数多くの作品の舞台として登場します。明治、大正、昭和初期、及び戦後三十年代まで、狩野川流域を舞台とした多くの文学作品が書かれてきました。天城湯ヶ島を舞台とした川端康成や井上靖、北原白秋、木下杢太郎、修善寺を舞台とした岡本綺堂、沼津を舞台とした芹沢光治良や若山牧水、井上靖など、多くの人々が狩野川流域を題材に文学作品を残しています。

湧水のみを水源とする支川柿田川は、清冽な河川として広く知られており、絶滅の恐れのある貴重な動植物も生息しています。柿田川そばにある小学校では、柿田川の水辺の一部を自然観察園に整備し、様々な自然、生物を観察する場として子供たちの学習に利用しています。柿田川の貴重な自然を後世に残すために、地域住民が中心となりナショナル・トラスト運動や柿田川の水源である富士山麓の地下水を守るために、富士山麓の国有林にブナなどの苗木を植える植樹活動、柿田川周辺の地道な環境美化活動などが行われ、環境への意識の高い地域となっています。


鮎釣り




河川空間のオープン化に向けた取組み
かのがわ風のテラス
沼津市中心部に位置する上土地区では、更なる利用促進により、まちのにぎわいの創出につながるように「かのがわ風のテラス」として河川利用のオープン化の取組みが進められています。
水辺のバーベキュー、体験カヤック、水辺のステージといった狩野川の水辺空間を活かした取組みが行われています。

かのがわ風のテラスHP

水辺のステージ




水辺のふれあい拠点の整備
かわまちづくり(函南町塚本地区)
関係機関と連携し、地域及び狩野川の特性を活かした、河川空間とまちの空間が調和した水辺のふれあい拠点の整備を進めています。
函南町塚本地区では、川の駅(河川防災ステーション)の整備にあわせて、平常時には、隣接する函南町の道の駅と併せて、川の駅として地域活性化の交流拠点とするためのかわまちづくりの取組みを進めています。

また、水辺のふれあい拠点や河川利用施設、沿川の名所・旧跡等を結ぶ散策路、サイクリングロードなどの整備を推進し、川と人との関係の構築に努めています。


かわまちづくり計画イメージ(函南町塚本地区)


ミズベリングかのがわ
狩野川の新しい活用方策について、流域一体となって考えるミズベリングかのがわ会議を平成26年から開催しています。

ミズベリングかのがわHP

ミズベリングかのがわ会議(第3回の様子)




防災意識向上に向けた取組み
狩野川台風の記憶をつなぐ会
狩野川流域に未曾有の被害をもたらした狩野川台風(S33)の記憶を未来へ語り伝え、次世代へ引き継ぎ防災意識の向上に資することを目的に、「狩野川台風の記憶をつなぐ会」を設立しました。当時の資料や写真収集、狩野川台風語り部による講演や小中学校での防災教育を進めています。

狩野川台風の記憶をつなぐ会HP

「狩野川台風の記憶をつなぐ会」説明資料









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