猪名川は、銀橋下流の狭窄部に代表されるように上流部は渓谷のような景観が見られますが、中下流部は川幅が比較的広く、河道内の所々に瀬や淵があります。
植物は、中流部ではツルヨシ、下流部ではヨシが代表的で、オギ、セイタカヨシも広く見られますが、近年ではアレチウリなどの外来植物が繁茂しています。
鳥類では、水辺や中州ではサギ類・チドリ類・セキレイ類などが多く見られ、冬にはカモ類やユリカモメが浮かんでいるのが見られます。
魚類では、これまでに70を超える種類が確認され、瀬ではオイカワなど、淵やワンドではギンブナなどが多く見られます。カマツカやカワヨシノボリといった川底にすむ種類も広い範囲で見られます。
昆虫では、河川敷でバッタ類が多く見られ、両生類、爬虫類、哺乳類では、トノサマガエル、イシガメ、アオダイショウ、カヤネズミ等が比較的多く見られます。
猪名川の水質は、上中流部では環境基準を満たした水質を保っており、下流部でも近年は一部を除き環境基準を満たしています。
下流部から水源近くまで開発が進行し、典型的な都市河川となった猪名川の河川環境は、市街地の中で自然の残る貴重な空間として地域のみなさんに親しまれています。