儀式用の首飾り
アイヌの人々は、首飾り・耳飾り・腕輪といった装身具を、装飾品として、またお守りとして身につけています。大きな首飾りは、宗教的儀式のために身につけるものです。これらの首飾りは、ガラスや、めのう・琥珀などの半貴石でできた玉から作られており、金属の大きなメダルを特徴とするものもよく見られます。この博物館で見られる装飾品のほとんどは、本州との交易やユーラシア大陸の人々との交易によるものであり、メダルの多くは17世紀半ばから18世紀にかけてのものです。これらのメダルは、ロシア東部と中国北部の国境地帯にあるアムール川流域周辺に住む民族集団であるナナイの遺跡で見られるものによく似ています。これは、大陸と交易があったことを示しています。