雄国沼の高原さんぽ
雄国沼湿原は、海抜1,089メートルの場所にあります。この湿原の東側には、猫魔ヶ岳(1,404メートル)の緩やかな斜面に広がるブナの原生林があります。この原生林には、ゴゼンタチバナ(学名:Cornus canadensis)、アカミノイヌツゲ(学名:Ilex sugerokii var. brevipedunculata)、ミネカエデ(学名:Acer tschonoskii)など、おびただしい数の植物が生育しています。
広葉の「ミズナラ」(学名:Quercus crispula)の木の森が、古城ヶ峰の山峰と金沢峠の間、雄国沼の南西で生育しています。この原生林の代表的な植物相の中には、ハウチワカエデ(学名:Acer japonicum)、ヘビイチゴ(学名:Maianthemum dilatatum)があります。
雄国沼の南岸と西岸沿いにある湿原は、1888年に起こった磐梯山の噴火で生じた岩屑が近くの川をせき止めたときに形成されたものです。この湿地には、ミズゴケ(学名:Spaghnum)、ヌマガヤ(学名:Moliniopsis japonica)、ヤチカワズスゲ(学名:Carex omiana)などのさまざまな植物が咲き乱れています。この高地にある湿原は、夏に花を咲かせる黄色いニッコウキスゲ(学名:Hemerocallis esculenta)などの高山植物を見ることができる人気の場所となっています。雄国沼湿原に行くには3か所の探勝路入り口があります。どの探勝路入り口も裏磐梯から車でのアクセスが可能です。