国土交通省地理空間情報課では、様々な場面における地理空間情報の利活用を図るため、国土数値情報の整備・提供や不動産情報ライブラリの運営、データ連携環境の構築などに取り組んでいます。
近年の技術革新や社会・産業動向の変化は目覚ましく、生成AIの普及やビジネス・行政におけるデータ活用の深化など、地理空間情報を取り巻く環境やニーズは日に日に変化しており、私たちの取組も絶えずアップデートしていかなければ時代遅れのものとなってしまいます。
そのような想いから誕生したのが「地理空間情報課ラボ」です。このラボでは、地理空間情報を巡る最新の動向や技術を積極的に取り入れ、社会に眠るアイデアを掘り起こし、皆様との双方向のコミュニケーションを通じて、地理空間情報に関する取組をさらに進化させていきます。
令和7年度は、洪水浸水想定区域等の災害リスクデータの更新や、30年ぶりの道路データの更新、宅地造成等規制区域データの新規整備、AIを用いた土地利用データの整備手法の検討、建築基準法関連情報のGISデータ化ガイドラインの検討などを実施します。また、国土数値情報を活用したデータ分析コンペティション「第2回 国土交通省 地理空間情報データチャレンジ」を開催します。
国土数値情報ダウンロードサイト
詳細は以下のリンクをご覧ください。
データを活用したまちづくりや、防災の高度化、新ビジネスの創出などを推進するため、PLATEAU(3次元都市モデル)、建築BIM(建物の3次元データ)、国土数値情報などの様々な地理空間情報を相互に連携させるツールの構築に向けた検討を行います。
地理空間情報課では、技術動向や社会のニーズを踏まえ、様々な実験的な取組や先進的な取組を行っています。
それらについて、検討過程が皆様から見えず、その結果のみが「報告書」等の形で公開されることが多くあります。
しかし、その過程を知ることで得られる示唆は多いと思います。また、課題にぶつかった際にはそれを皆様と共有し、皆様からご知見を頂くことで前に進めることもあると思います。
そこで、当課が行う実験的取組に関する情報提供と皆様との双方向のコミュニケーションを図る紹介ページを開設しました。
地理空間情報課の実験的取組紹介
地理空間情報の高度利用に当たり、様々な地理空間情報を正確かつ容易に連携させる必要性が高まっています。
一方、地理空間情報は位置情報の付与方法やデータ形式等が多様であり、特に情報の連携が困難であることから、地理空間情報課では、地理空間情報のデータ連携環境の構築に取り組んでいます。
データ連携については、研究者、エンジニア、データサイエンティスト、地理空間情報愛好家等、多くの方が独自の斬新なアイデアを持っていますが、その中には、まだ社会に眠るものも多くあります。
そのようなアイデアを政策に活かすため、地理空間情報課ラボの企画として「Geo Synergy Linkage Hub」を実施しました。
データ連携に関する課題解決アイデア募集 GeoSynergy Linkage Hub
地理空間情報は、不動産・建築・都市分野におけるDXを推進する上で不可欠なインフラデータであり、地方公共団体様におけるEBPMに基づく政策立案に不可欠となっています。
一方で、地理空間情報の整備・オープン化や利活用環境の構築はコストを伴うものであり、かつ、庁内外の多様な主体が関わるものであることから、予算や組織を整え、多様な主体を巻き込むことに困難を感じている地方公共団体職員様も多い状況です。
こうした状況を踏まえ、データの整備・オープン化、デジタルマップ整備及び民間とも連携した産学官におけるデータ利活用(サービスの創出)の一連のステップを2年間で実現した高松市都市整備局都市計画課主幹の伊賀大介氏(※スペシャルサポーターに就任いただいております)をお迎えし、マインドセット、ロードマップの設定から、予算の獲得や組織整備、多様な部局・事業者の巻込み方まで、地方公共団体様における官民データ活用を実装するための極意をお話いただきました。
地方公共団体様向け企画 デジタルマップをハブとした官民データの活用実装セミナー
国土交通省地理空間情報課のX(旧Twitter)では、 国土数値情報の整備予定や、整備を進めている不動産情報ライブラリ、人流データに関するイベント、「地理空間情報課ラボ」等に関する情報を発信していきます。
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