6.健全な水循環系の確立に向けて、
  「持続的水利用システムの構築」
  「水環境の保全と整備」
  「水文化の回復と育成」
 の3点を基本目標とし、地域や流域ごとに、それぞれの実状を踏まえた計画の策定を提唱
 
持続的水利用システムの構築
  • それぞれの流域や地域において安全な水を安定的に利用出来るような持続的水利用システムを構築。
  • 水利用の安定性の目標水準は、少なくともおおむね10年に1度発生する少雨の年でも安定的に利用できることを基本とし、地域・流域の水利用実態や渇水の発生状況等を踏まえて設定
  • 大渇水や震災等の災害や水質事故等の発生時においても、経済社会に甚大な影響を生じさせないようにするため、既往の渇水や災害の時の不足量等を可能な限り勘案し、渇水対応の弾力性にも配慮しつつ、緊急時における社会全体の水融通システムの確立等により、必要な水を確保するなど、水に関する危機管理施策を充実
  • 水の供給に当たっては、用途に応じた必要な水質の確保等により、より安全で安心できる飲料水等を確保するため、様々な水質問題への対処施策を推進する。
 
健全な水循環系の確立
水環境の保全と整備
  • 各種用水としての機能はもとより、豊かな生態系を育む機能や、景観等の良好な水辺空間の形成を通じて人々に安らぎを与えるなど、水の有する多面的な機能が発揮されるような水環境を保全するとともに、その整備を図る。
  • 環境用水の確保等による水辺空間の保全と整備、水資源開発や水利用に伴う水環境に対する負荷の軽減、計画的かつ適切な土地利用を通じた水源及び地下水の保全とかん養等による水量と水質の確保を推進する。
 
水文化の回復と育成
  • 水に関する歴史や風土への理解、水環境に関する学術振興等により、人と水とのつながりを再認識し、節水意識の向上等水を大切にする意識を育むとともに、水環境の保全と整備に係わる理解と協力を得ることにつながる、水文化の回復・保全を図る。
  • 水を介した地域の交流・連携や水に係わるボランティア活動等における国民の主体的参加等を、持続的水利用システムの構築や水環境の保全と整備の取組と併せて推進する。
 


[表紙][新しい全国総合水資源計画の概要][新しい全国総合水資源計画のポイント]
  1. ウォータープラン2000の基本的目標とその達成状況
  2. 利水安全度の低下
  3. 現状の水利用の安定性
  4. 目標年次の水利用の安定性
  5. 水利用の安定性の向上のための施策
  6. 健全な水循環の確立に向けた基本的目標

関連     [国土交通省Home]    [水資源部]    [日本の水資源]