盛土・宅地防災

宅地擁壁について

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【概要】

 2011年(平成23年)東北地方太平洋沖地震や2016年(平成28年)熊本地震等においては、空石積造擁壁(コンクリートで固めず石を積んだだけの擁壁)や、増し積み擁壁(既存擁壁の上部に空洞ブロックなどを増し積みした擁壁)などで多くの被害が発生しました。このような宅地擁壁への予防対策を進めるためには、地方公共団体が変動予測調査を実施し、適切に応急対策を進めていくことが重要となります。国土交通省では、「宅地耐震化推進事業」において、この取り組みを支援しています。

 ・ 宅地耐震化推進事業ページ
 

1.宅地擁壁とは

 宅地擁壁とは、宅地を造成する際などに土砂が崩れるのを防ぐために設けるコンクリートやブロックからなる壁のことをいいます。宅地擁壁の代表的なタイプとして、コンクリート擁壁、練積造擁壁、空石積造擁壁などがあります。構造的に不安定になっている場合や、老朽化などにより機能が低下している場合は、地震による倒壊等の危険性が高くなり、宅地や建物に被害を与えるとともに隣地へ影響を及ぼすこともあります。


 ■大臣認定擁壁とは
  大臣認定擁壁とは、宅地造成及び特定盛土等規制法施行令第17条の規定により、構造材料又は構造方法が同施行令第8条第1項第2号及び第9条から第12条までの規定によらず、国土交通大臣がこれらの規定による擁壁と同等以上の効力があると認めた擁壁のことです。

  【大臣認定擁壁の特徴】
   ・ 宅地造成等工事規制区域又は特定盛土等規制区域内の擁壁として適用可能
   ・ 宅地造成等工事規制区域又は特定盛土等規制区域外であっても、開発許可及び建築確認申請時に建築基準法施行令第142条第1項第5号に適合するものとして使用可能

 ・ 大臣認定擁壁の認定状況一覧(平成24年4月現在)

 ■技術基準を満たさない擁壁
  擁壁の形式が以下のような場合は、不安定なものが多く注意が必要となります。このような擁壁は、マニュアル等を確認し必要な対策を講じて下さい。

2.過去の被害事例

 (1) 1995年 兵庫県南部地震の事例
 (2) 2004年 新潟中越地震の事例
 (3) 2011年 東北地方太平洋沖地震の事例
 (4) 2016年 熊本地震の事例
 

3.宅地擁壁に関連するマニュアル

 ・ 宅地擁壁の健全度判定・予防保全対策マニュアル
 ・ 宅地擁壁老朽化判定マニュアル(案)
 ・ 我が家の擁壁チェックシート(案)
 ・ 宅地擁壁の復旧技術マニュアル

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