土地・不動産・建設業

地方圏の政令指定都市等

7.地方圏の政令指定都市等

【札幌市】
住宅地は▲2.4%(前年▲4.2%)、商業地は▲2.9%(前年▲5.3%)となった。
住宅地では、市中心部や地下鉄沿線等で利便性の優る地域でのマンション用地やアパート用地への需要が回復しつつある。商業地では、札幌駅北口エリアでオフィス需要が堅調で、空室率も比較的低く賃料も上昇傾向にあることから上昇地点が1地点見られた。
【仙台市】
住宅地は▲0.9%(前年▲2.2%)、商業地は▲3.2%(前年▲7.2%)となった。
住宅地について地点数でみると、上昇は24地点、横ばいは46地点、下落は134地点となった。住宅地においては、浸水近接地を中心に移転需要が堅調で売り物件は少ない状況にある。中古マンション市場は強含みに推移し、貸家は満室状態となっている。
【金沢市】
住宅地は▲3.4%(前年▲5.1%)、商業地は▲3.7%(前年▲5.5%)となった。
住宅地で都心回帰の傾向がみられ利便性に優れた地域で上昇地点が現れた一方、その他地域では下落が続いており二極化が目立ちつつある。商業地では、平成26年度に北陸新幹線の延伸開業が予定されていること等から県内の最高価格地点が横ばいとなったが、他の多くの地点では引き続き下落している。
【草津市】
住宅地は▲0.2%(前年▲2.0%)、商業地は0.1%上昇(前年▲3.6%)となった。
住宅地では、京阪神への交通至便なJR東海道線沿線で需要が底堅く、南草津駅周辺の住宅地の地点が上昇となった。商業地では、新快速電車の停車が開始(平成23年3月)された南草津駅周辺でマンション用地の需要が生じ、上昇が1地点見られたことから、地方圏の市で唯一の上昇となった。
【岡山市・倉敷市】
岡山市の住宅地は▲1.6%(前年▲2.2%)、商業地は▲2.4%(前年▲3.6%)となった。住環境が良好な高価格帯の住宅地域で需要が堅調である。
倉敷市では、倉敷駅に近接する旧チボリ公園跡地に大規模商業施設が開業し、利便性が向上したことから旧チボリ公園跡地に近い住宅地の地点が上昇した。
凡例:前年比で地価上昇
倉敷市の上昇率最大地点の地価の動向
要因 標準地・所在地 地価の動向 鑑定評価員のコメント等
大規模商業施設の開業
[岡山県倉敷市]
倉敷 – 5
[住宅地]
倉敷駅850m
  84,800円/m²
(1.2%上昇)
前年比で地価上昇
平成23年11月以降にJR倉敷駅北口のチボリ公園跡地に大規模商業施設(ショッピングセンター、アウトレットモール)が開業し、繁華性が高まった。

大規模施設開業
【徳島市・高知市】
徳島市の住宅地は▲8.1%(前年▲7.2%)、商業地は▲8.1%(前年▲7.2%)となった。
高知市の住宅地は▲9.5%(前年▲8.6%)、商業地は▲9.6%(前年▲8.1%)となった。
大きな下落率の背景は、引き続く地域経済の低迷等である。
【福岡市】
住宅地は▲0.9%(前年▲1.9%)、商業地は▲1.6%(前年▲3.9%)となった。
住宅地では、戸建住宅、マンションとも需要が堅調で、優良なマンション素地は高値で売買されており、上昇が27地点見られる。商業地では、平成23年3月の九州新幹線の全線開業とJR博多シティの開業を受けて博多駅周辺で8地点の上昇地点が見られる。
福岡市の推計人口は平成24年1月現在で148万人(全国政令指定都市中6位。東京23区は順位に含まない。)で、年間増加率は政令指定都市中でトップである。
福岡市の上昇率最大地点の地価の動向
要因 標準地・所在地 地価の動向 鑑定評価員のコメント等
九州新幹線の全線開業・JR博多シティの開業
[福岡県福岡市]
博多 5- 1
[商業地]
博多駅300m
ほか7地点
  2,320,000円/m²
(5.9%上昇)
前年比で地価上昇
博多駅周辺は九州新幹線の全線開業とJR博多シティの開業を受けて集客力が増大した。

九州新幹線の全線開業・JR博多シティの開業
  平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年
推計人口(人) 1,431,130 1,442,072 1,455,114 1,466,371 1,482,082
対前年同月増減率(%) 0.88 0.76 0.90 0.77 1.07
表 福岡市の推計人口の推移

(毎年1月1日現在の福岡市発表データを国土交通省において独自に集計した。)
 

問合せ先: 国土交通省土地・建設産業局地価調査課
(電話)03-5253-8111(代表)  (内線30-353)

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