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　昨今の急激な国内経済情勢・海外建設市場等の環境変化により、建設活動の 動向にも大きな変化が生じているが、建設業の今後のあり方を考え、また、建設産業の新しい構造改善の方向性を検討するためにも、その 実態の的確な把握は不可欠である。
　このため、約５５万社に及ぶ建設業者の中でも、大きな市場シェアを有する と共に多角化・国際化等の面で実績を有する大手建設業者５５社(総合建設業３５社、設備工事業２０社)を対象に、直近の決算期末または 決算期間内における企業活動の実態を調査した。
　本報告は、平成１７年調査結果のポイントをとりまとめたものである。

(1)職種別常時従業者数

　職種別常時 従業者数は全ての職種で減少し、全体では１１年連続の減少（前年比２．４％減少）となった。

(2)業務部門別常時従業者数

　業務部門別常時従業者数については、国内（前年比２．８％減少）、海外（同２２．１％増加）となっており、情報処理部門、海外事業部門は増加したが、その他の部門で減少となった。

(1)事業別国内売上高

　直近１年間の国内売上高の総額は１５兆１，５９２億円（前年比２．８％増加） で４年ぶりの増加となり、事業別では建設関連業を除く全ての事業において増加となった。

(2)設備投資の状況

　直近１年間の設備投資額は８３３億円で前年に比べて６．６％の増加となり、再び増加となった。 分野別に内訳を見ると、資機材センター、その他の設備投資が増加し、研究所、情報センターが減少となった。

(1)海外建設事業の契約金額

海外建設事業の契約金額の総計は１兆４，０７５億円で２５．３％増加となった。 原発注者別では、すべての企業区分で増加した。またプロジェクト別では、開発以外のプロジェクトは増加した。
※本調査と社団法人海外建設協会の調査とは、調査対象及び調査内容等が異なるため、 両調査結果は一致いたしません。

　海外建設事業について、受注高の多い国と地域及び 受注高を伸ばしたい国と地域ともに、東南及び東アジアの回答が上位を占めており、同地域への関心の高さが窺える。
その中で、受注高を伸ばしたい国では、タイ及びベトナムがもっとも多かった。

(1)工業所有権の自己開発所有件数


　工業所有権の自己開発所有件数は、特許権は増加したが、その他の工業所有権において減少した。 合計は１６，２２５件で前年に比べて１．４％減少し、５年連続の減少となった。

(２)工業所有権に係る実施権の取引


　工業所有権を導入した件数は５８件（前年比３５．６％減）、 供与した件数は３９２件（同２０．５％減）であった。
また、工業所有権の取引による収入は、５５社中４３社で実績があり、 合計は１２億４，２６６万円で前年比１．５％増となった。また、直近１年間の取引は３８件の実績があった。

(3)環境保全への取組み

　環境保全についての取組みの種類（重複回答）では、 【５】環境負荷要因の削減（５１社）、【８】社内啓発活動、【１２】情報収集提供（各５０社）【９】廃棄物再利用関係（４９社）、【４】施工の改善（４７社）等の回答が多かった。
　また、特に力を入れている取組みでは、【５】環境負荷要因の削減（３６社）、【９】廃棄物再利用関係（３４社）、 【４】施工の改善（２０社）等の回答が多く、環境保全や、建設廃棄物、建設副産物の再利用 に関心の高い企業が多いことが窺える。

(1)子会社及び関連会社の状況

　直近１年間における子会社の状況は、前年比０．６％減少の９９９社で５年連続の減少となった。
また、関連会社の状況は、前年比２．１％減少の３１９社で再び減少となった。

(2)子会社及び関連会社の増減形態

　直近１年間における子会社及び関連会社の増減の形態を見ると、増加の形態は、 「新規設立」によるものが増加の約４割を占め、子会社については「Ｍ＆Ａ」が２０社、 関連会社については「他社との合弁による新規設立」が３７社であった。
　また、減少の形態は、子会社では「通常清算」（５５社）、 関連会社では「株式の譲渡」（１２社）の回答が最も多かった。

(3)子会社及び関連会社の事業領域について


　子会社及び関連会社の事業領域について（重複回答）は、 「不動産賃貸業」（３２社）、「不動産管理業」（３１社）、「ゼネコン」（２５社）、「管工事」、「開発分譲業」及び｢資機材・車両等販売」（各２１社） 　等の回答が多かった。

※平成１７年建設業活動実態調査についての詳細をお知りになりたい方は 国土交通省総合政策局情報管理部建設調査統計課（内線２８−２２６）までお問い合わせください。

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