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重要種が生息・生育・繁殖している可能性を机上調査等により事前に把握し、対策を講ずる。重要種は特殊な生息環境を必要とする場合が多いこと、また、個体数そのものが減少している。 生息・生育・繁殖の場が河川に依存しないと明らかに判断できる種は対象としない。 災害復旧では復旧方法のみならず、工事中の配慮も必要である。 出典:美しい山河を守る災害復旧基本方針 p.11 |
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重要種への配慮の工夫の事例-1
大内山川
事業主体 | 三重県 |
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事業名 | 災害復旧助成事業 |
水系/河川名 | 一級河川 宮川水系 大内山川(おおうちやまがわ) |
年災 | 令和3年 |
河川の流域面積 | 134km² |
河道特性 | セグメント1 |
主な工事概要 | コンクリートブロック張工 |
工夫点
アユ・ウナギ・モクズガニ等の漁業が盛んであり、魚類の生息・生育場所となりうる空隙を確保する必要があること、天然記念物のネコギギが棲息する水域であることから、専門家による技術検討や現地調査を実施し、平常時の水面下に魚巣ブロックを約50mに1箇所の間隔で設置した。
その他の配慮事項
景観への配慮
・法面の明度・彩度を抑え、テクチャーをもたせて、景観にも配慮している。
重要種への配慮の工夫の事例-2
柏尾川
事業主体 | 三重県 |
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事業名 | 災害復旧事業 |
水系/河川名 | 一級河川 淀川水系 柏尾川(かしおがわ) |
年災 | 平成25年度 |
河川の流域面積 | 18.2km² |
河道特性 | 護岸復旧工 |
主な工事概要 | セグメント山間地 |
工夫点
特別天然記念物のオオサンショウウオの生息水系となっているため、護岸の一部に魚巣ブロックを設置するほか、大石を配置するなどし、夜行性のオオサンショウウオが日中隠れる空間を確保している。水際に植生が回復すれば、より自然な水際が形成されると考えられる。