vol.9... 渇水を乗り切る

水インフラの力


平成6年のケース
④渇水大比較






○取水制限20%時に公園の水道停止、番水(農業用水)の実施(※1)
○30%時には埼玉県の一部地区で断水、千葉県の一部で減水、
 企業の生産ラインの操業短縮などに影響
(※1)
○全国では、1500万人を越える人が渇水の影響を受ける過去最大の
 大渇水に
(※2)
○長崎県佐世保市では断水時間が最長22時間に(※2)
○半導体・鉄鋼メーカーの生産ラインの一部停止、操業短縮や
 かんきつ類など農作物の被害
(※2)
○畜産牛・鶏の熱死など産業に大きな影響(※2)
○下久保ダムの湖では、水位が低下してむき出しになった湖底に
 草が生え思わぬ新緑の景色が出現
(朝日新聞1994年9月11日朝刊)
○新潟では稲が枯れる被害(朝日新聞1994年8月23日朝刊)
○香川の高松では使い捨て食器が売れ(朝日新聞1994年8月2日朝刊)
○琵琶湖の湖底では戦国時代に明智光秀が築城した石垣が出現・・・
(朝日新聞1994年8月27日夕刊)

※1 出典:我が国における水資源の現状
    (平成28年7月20日:国土交通省HP)

※2 出典:渇水による社会的影響や被害の状況
    (国土交通省関東地方整備局HP)


出展:朝日新聞平成6年8月2日夕刊




○4月からの少雨傾向が6月の梅雨入り後も続き、利根川上流の6月の
 平均降水量(栗橋上流域)は107mmと平年の59%
(※3)
○7月12日には梅雨明けし(平年より8日早い)、記録的な暑さと少雨が続く(※4)
○利根川上流のダムの貯水量は減り続け、7月22日より10%、
 29日に20%に取水制限を強化
(※4)
○さらに少雨は続き、8月16日には取水制限が30%に(※3)
○8月20日には8ダム合計貯水量は7155万m3まで減少(※3)
○東京都で一部多摩川水系から補給(上水道)(※2)
○給水バルブの調整や農業用水ポンプの時間運転、
 ゲート操作による調整を実施
(※2)
○取水制限が解除されたのは9月19日(※3)
○ダムからの総補給量は4億m3を越え、過去最高に(※4)

※3 出典:日本の水資源(国土庁長官官房水資源部)
※4 出典:国土交通省関東地方整備局調べ



約4億2100万m3(5月7日~9月6日)
※補給量というのは、期間中、ダムから川に水を供給した総量をさします。
 「②水を確保する技」で詳しく説明しています。


 | 昭和39年のケース  | 昭和62年のケース  | 平成6年のケース  | 平成28年のケース |