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河川局

高潮災害危険度について

1.台風18号に伴う高潮災害の特徴

     昨年9月の八代海における高潮災害の発生状況について、南向きの湾であること等の地形的特性、大型の台風が湾の西側を北上したこと等の気象条件等から、極めて大規模な高潮災害が瞬時に発生した。
    このため、八代海における今回の高潮の発生メカニズムの解析、高潮に伴う松合地区浸水の発生状況の把握及び今後の高潮対策の検討の一環として、シミュレーションを実施し、高潮災害の特徴を把握した。

 [高潮災害に関する主たる考慮事項]

    @湾の形状等地形的特性、台風コース等気象特性による奥湾部における著しい潮位上昇
    A地形的特性等による湾内での潮位分布
    B短時間での浸水の進行

2.高潮危険度の判定について

     高潮による浸水が予想される区域内において、さらに詳細な地区毎の状
    況に応じて危険度合の差異を明確にするため、その判定方法を検討する。
    なお、本検討においては、人命被害の最小化を主たる視点とする。

 [危険度判定の基本的考え方(案)]

基本情報 危険度の判定
高潮 過去の潮位実績 ※ 対象とする高潮の設定
(原則として、海岸管理上
の計画高潮位とする)
想定しうる高潮
湾の形状
浸水区域 過去の浸水実績 過去の浸水実績
地盤高
海岸堤防等の整備状況
地盤高
海岸堤防等の整備状況
警戒・避難の困難性 海岸からの距離 ・避難の時間的制約
避難場所・避難ルート
(建物の形態)
防災情報伝達施設の整備状況 (避難活動の困難性)
災害弱者の対応

3.危険度判定の活用について

    地域の防災体制の強化に向けた防災担当機関の取り組み、及び、住民の自主的防災活動の強化を図るため、危険度判定と合わせ関連する基本情報を含めた活用方法を検討する。

 (1)情報の共有:ハザードマップの作成
    1 住民への情報提供:意識の啓発、非常時の避難行動
     ・浸水予想区域、浸水実績
     ・最大浸水深、浸水の進行の時間
     ・避難場所・避難ルート 等


    2 自治体、防災関係団体における活用
     :防災施設等の整備、非常時の警戒・避難活動


     ・浸水予想区域、浸水実績
     ・最大浸水深、浸水の進行の時間
     ・海岸堤防等の整備状況
     ・避難場所・避難ルート
     ・建物の形態
     ・防災情報伝達施設の整備状況
     ・災害弱者の対応 等

 (2)平常時の自治体行政への反映
     ・住民への危険度周知
     ・避難場所・避難ルートの確保
     ・避難基準の策定
     ・防災体制の整備
     ・土地利用・建築の誘導

 (3)避難誘導への活用
     (防災担当機関による避難誘導・住民の自主的避難)


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