社会・経済情勢の変化に応じて、自動車の安全かつ円滑な通行が主目的であった道路空間の利活用へのニーズも変化してきており、民間団体等との連携を強化し、より一層魅力的な道路空間を創造する必要があります。
地域のニーズに応じた最大限の空間活用を実現するため、多様なニーズに応える道路空間の実現、道路空間の利活用の更なる高度化、良好な道路景観の形成、及び民間団体等との連携による価値・魅力の向上に取り組みます。
「道路空間を街の活性化に活用したい」「歩道にカフェやベンチを置いてゆっくり滞在できる空間にしたい」など、道路への新しいニーズが高まっています。
このような道路空間の構築を行いやすくするため、第201回国会において道路法等を改正し、改正案において、新たに「歩行者利便増進道路」(通称:ほこみち)制度を創設しました。(令和2年11月25日)
人口減少・超高齢化社会の到来やシェアリング・エコノミーの出現といった社会・経済情勢の変化や、CASEなど道路に関連する新たな技術の登場に伴い、道路空間に対する利活用ニーズは従来にも増して多様化しています。
このような「多様なニーズに応える道路空間」の実現に向けた方策等について検討するため、令和2年2月に有識者で構成される検討会を設置しました。
今後、本検討会の議論を踏まえて、「多様なニーズに応える道路空間」のあり方をとりまとめてまいります。
多様化する道路空間の活用ニーズを踏まえ、賑わい創出や快適な滞在空間の形成に資する道路空間の再構築や立体道路制度の活用による道路空間の機能の高度化を推進します。
また、地域活性化や賑わい創出等の観点から、路上イベント等における道路占用許可の弾力的運用を推進します。
【主な取組】
立体道路制度(PDF形式)
安全で快適な道路空間の確保、良好な景観形成等の観点から、道路附属物等の配置(集約化・撤去等)や形状、色彩等への配慮によるスマートな道路空間の形成を促進します。
【主な取組】
木材の利用促進
日本風景街道活動団体や道路協力団体、エリアマネジメント団体等の民間団体等と連携・協働して、道路管理の充実とともに、地域の賑わいづくりや修景活動等に寄与する取組の充実・活性化に努めます。
また、交通円滑化等による交通流対策に加えて、道路緑化等による沿道環境の改善を推進します。
【主な取組】
2050年のカーボンニュートラルの実現に貢献し、道路の脱炭素化の取組を推進するため、「道路分野の脱炭素政策集 Ver1.0」をとりまとめました。今後、本政策集をたたき台として、政府計画等の改定等を踏まえながら、道路管理者協働のもとでの脱炭素の取組をブラッシュアップしてまいります。また、電気自動車等の普及に向けた道路環境整備や道路インフラの省エネ化・道路インフラでの創エネを推進するとともに、道路緑化にも努めます。
【主な取組】
道路分野においても、ネイチャーポジティブの観点で、生態系に影響を及ぼすロードキルの対策や自然環境が有する多様な機能を活用したグリーンインフラの社会実装などを推進します。
【主な取組】
道路分野におけるネイチャーポジティブの取組事例集(PDF形式)
2020年東京オリンピック競技大会におけるアスリートの暑熱対策として、マラソンコースに当たる直轄国道について、路面温度の上昇を抑制する遮熱性舗装を整備することとしました。
【主な取組】
遮熱性舗装(PDF形式)