中須賀
「花の渚」として知られる中須賀は、葦毛崎展望台から少し歩いたところにあります。海岸沿いの遊歩道は、風化・浸食した険しい火山岩や、あちらこちらに四季折々の多様な海浜植物・高山植物が生えている緑の丘陵を通って延びています。
秋を彩る花には青いリンドウ(Gentiana scabra)、黄色と白のハマギク(Nipponanthemum nipponicum)、そして紫色のアオモリアザミ(Cirsium aomorense)があります。春には紫色の可憐なサクラソウ(Primula sieboldii)、5枚の花弁を持つ黄色のキリンソウ(Phedimus aizoon var. floribundus)、そして紫色のエゾノレンリソウ(Lathyrus palustris var. pilosus)が花を咲かせます。夏は中須賀に咲く多様な花を見るのに最も良い季節かもしれません。スカシユリ(Lilium maculatum)や、丈が100センチメートルに達するミチノクヤマタバコ(Ligularia fauriei)という非常に希少な植物の他にも、数多くの夏の花が見られます。
海岸に沿ってさらに進むと、窯の口に至ります。海から突き出しているこの大きな火山岩は、形状が釜戸の焚口に似ていることからその名が付けられました。