宮城県石巻市雄勝町においてマリン遠山合同会社により進められていた、「造船業等復興支援事業費補助金」を活用した造船復興補助事業が平成27年10月30日に完了しました。
本事業は、「造船業等復興支援事業費補助金」を活用して進められている8件の造船復興補助事業のうち最初に完了したものとなります。
小型漁船の修繕事業を営む(株)遠山工業及びシミズモータースは、東日本大震災により工場及び設備の全てを津波により損壊もしくは流出してしまいました。その後、仮設の工場で可能なサービスを提供してきましたが、地元のニーズに十分に応えることができない状況でした。
そのため、(株)遠山工業及びシミズモータースは、本格的な復興を果たすとともに、顧客への納品スピードの向上、修繕ノウハウの共有によるサービスの向上を図るべく、マリン遠山合同会社を設立し、本補助金の活用により、新工場を整備の上、移転・集約化することとしました。
マリン遠山合同会社は、平成26年9月26日に補助金の交付決定を受け、新工場と設備の整備を進め、平成27年10月30日に本事業を完了しました。今後、新たな工場にて本格的に事業を行います。
造船所の全景
新工場内部
設備:ラフテレーンクレーン1台、ユニック車1台、フォークリフト1台
国土交通省では、被災した造船事業者の協業化・集約化による本格的な復興を支援するため、平成25年度予算により協業等を行う施設の整備費の一部を補助する制度として「造船業等復興支援事業費補助金」を創設しました。
この補助金制度を活用し、岩手県及び宮城県に立地する8グループ、17造船事業者が、本格的な復興に向け、協業化・集約化のための施設などの整備事業を進めているところです。