Hさん トラガール歴 約4年

新卒で、入社後に運転免許を取得

入社時は乗用車の運転経験
もなし。
先輩女性の指導で、
不安が自信に変わりました

Hさん トラガール歴 約4年 20代(2022年現在)

働いている様子1

運転初心者で不安ばかり
だった私を
先輩女性がつきっ
きりで指導してくれた

 高校を卒業してすぐに、アサヒロジスティクスに入社しました。父親がトラックドライバーで、子どものころからカッコイイ、自分もドライバーになりたいと憧れを持っていたのですが、入社時はまだ準中型免許取得のために教習所に通っている最中。入社後に無事、免許は取得しましたが、乗用車の運転経験もない状態です。トラックは死角が多いし、車幅感覚も違うし、不安ばかりでした。お客様への配送の際には、「挨拶だけは元気にしよう」と思っていても、緊張して、挨拶以外のことは何を話したらいいのかもわからない。
 そんな私を助けてくれたのが、先輩の女性です。3ヵ月間トラックに同乗してくれて、さまざまなアドバイスやサポートをしてもらいました。運転に不安のある私のために、忙しい時間を割いて運転練習に付き合ってくれたことも何度もあります。女性は体力では男性にかないませんが、コツをつかめば男性と同じように荷物が持てる、と教えてくださったのもその先輩です。教わったとおりにやると、少ない負担で荷物が動かせるようになります。そうしたきめ細かな指導とサポートのおかげで、徐々に不安がなくなり、自信を持って配送トラックドライバーの仕事に向き合えるようになりました。

働いている様子2

中型免許も取得。大型も
取りたい、
やりたいことは、
全部やりたい!

 入社から、もうすぐ丸4年になります。4年間で運転が大好きになりました。お客様から「ありがとう。ご苦労様」などとねぎらいの言葉をかけていただけるのも嬉しいですし、配送で色々なところに行けるのも楽しみです。不安が自信に変わり、トラックドライバーとしての毎日の仕事が本当に楽しいです。そして今では、新しく入ってきた女性ドライバーの指導を任されるようにもなりました。人に何かを教えるのは初めてで、難しさを感じることも多いのですが、そんな時には自分が指導してもらっていた新人時代のことを思い出すことにしています。何が不安で、何がわからなかったのか、そしてどう教えていただき、どうサポートしてもらったことでできるようになっていったのか。それでもどう指導したらいいのか迷った時には、私を指導してくださった先輩のところへ相談に行きます。先輩や上司は、今でも頼りになる心強い存在です。
 入社してから中型免許を取得しました。フォークリフトの免許も取りたいと思っています。そしていつかは父のように大型トラックを運転したい、という夢を持っています。後悔のないように、やりたいことはなんでもやりたい。そして、この仕事は楽しくてやりがいがあるので、ずっとドライバーを続けていきたいと思っています。

Sさん トラガール歴26年

美容師からドライバー、運行管理者に

ドライバーは人に幸せを
運ぶ仕事。
でも、人を育てる
仕事も、幸せです

Sさん トラガール歴26年 運行管理者歴6年 40代(2022年現在)

働いている様子1

トラックに乗りたくて、
美容師から転身。
社内での産休取得第1号

 学校を卒業してから2年ほど美容師をしていました。しかし車の運転が好きで、大きな車に乗る仕事がしたいという気持ちが高じて転職を決意。運送会社に入社して念願のトラックドライバーになりました。当時は今よりもっと女性ドライバーが少なくて苦労もしましたが、当時から今まで一貫してドライバーという仕事は大好きです。私の届ける商品を、お届け先のお店の方が待っていてくれて、お届けした時に、笑顔とともに「ありがとう」という言葉をいただけることが何よりの喜びです。アサヒロジスティクスに入社したのは、食品という生活に欠かせないものを運んでいることも入社動機の一つになりました。人々の生活に役立っている、人々に商品を通じて幸せを運んでいるという満足感が味わえる、素晴らしい仕事だと思います。
 アサヒロジスティクスに入社してから、女の子を出産しました。当時、会社に産前産後休暇の制度はなかったのですが、子どもを産んでもドライバーの仕事は続けたかった。そこで、会社にお願いして産休を取得、出産後に職場復帰をさせていただきました。アサヒロジスティクスのトラックはオリガミ模様がついた可愛いものなので、子どもたちにも親しみやすいようです。娘が保育園に通うようになると、トラックを見た娘の友だちが「○○ちゃんのママのトラックだ!」と言ってくれて、嬉しかったですね。

働いている様子2

運行管理者になり
後輩を育てる楽しさと、
意義を知る

 アサヒロジスティクスに入社してすぐに、運行管理者の資格を取得しました。それでも配送トラックドライバーの仕事が好きでしばらく続けていたのですが、6年ほど前、ついに運行管理者の任を引き受けさせていただくことに。今は内勤の仕事がほとんどで、トラックを運転する機会が少なくなったのは寂しいです。でも、新たなやりがいや喜びも知りました。それは、人材育成、特に女性ドライバーを育てることです。
 徐々に女性ドライバーが増えてきたとはいえ、まだ少数派。新人女性ドライバーは、免許取り立てでドライバーとしてやっていけるのかとか、育児や家事と仕事を両立できるのかとか、さまざまな不安を抱えています。そうした不安に寄り添い、一緒に困難を乗り越え、成長をサポートする。教えることで、自分にも新たな学びがあります。そして、自分が育てた新人が立派に独り立ちして、新しく入ってきた女性ドライバーを育てる。そんなよい循環が自分の周りで見られるようになり、とても嬉しく感じています。
 運送業界はこれから、サービス業としての側面が大きくなってくると思います。そうなると、気遣いやソフトな対応といった、女性の良さがより生きるはず。多くの女性の皆さんに、トラックドライバーの仕事にチャレンジしてほしいですね。

トラガール推進企業の経営陣から

アサヒロジスティクス株式会社 代表取締役社長 横塚 元樹

アサヒロジスティクス株式会社

代表取締役社長

横塚 元樹

ドライバーの女性比率10%を
目指し、
研修などの制度を整える

 生産年齢人口が減っていくこれからの時代は、業界内でドライバー経験者を取り合うよりも、女性も未経験者も積極的に採用し、社内で育てる体制に切り替えるべきだ。そう思ったのが6年ほど前のこと。女性に関して言えば、当時、アサヒロジスティクスの女性ドライバー比率は業界平均とほぼ同じ、2.5%ほどでした。それを10%に上げる目標を立てて積極的に女性採用に乗り出し、ようやくその目標達成が見えてきたところです。採用が増えた一つの要因に、研修制度を整えたことがあります。約3500坪の研修センターを新設し、運転スキルやマナーをしっかりと学べる体制を築いたので、女性をはじめ、未経験で入社した方も安心して、トラックドライバーとしてのスタートが切れます。

車両改良による肉体的負担の
軽減、
女性車両の導入など。
働きやすさを追求

 女性ドライバーが増えることで、運転、そして荷卸しなどの配送作業を女性でも負荷が少ないように仕事ができるようにしていこうという発想が生まれました。以前はドリンクなどの重いものもすべて手で積み下ろしを行っていましたが、これは肉体的負担の大きい作業でした。そこで、トラックの後ろにパワーゲートを取りつけ、女性や力の弱い人でもカートで積み下ろしができるようにしました。また、女性ドライバーの意見をとりいれて“クローバー車”という女性専用トラックを開発。運転席をぐるりと隠すことのできるカーテンを取りつけたり、荷物を固定するベルトの収納フックを低い位置に取りつけるなど、女性に配慮した車両を作りました。トラックドライバーは、社会を支える大切な仕事。その仕事に誇りとやりがいをもって働いていただけるよう、今後も、誰にでも働きやすい職場環境の整備に努めていきます。