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委員長記者会見要旨(平成30年6月26日)

平成30年6月26日(火)14:00~14:08
国土交通省会見室
中橋和博委員長

発言要旨

 運輸安全委員会委員長の中橋でございます。
 ただいまより、6月の月例記者会見を始めさせていただきます。
 本日は、事故調査の進捗状況、勧告に基づき講じた措置及び運輸安全委員会年報2018の発行についてご報告します。

1.事故調査の進捗状況報告

 はじめに、事故調査の進捗状況についてご報告します。
 前月の定例会見から新たに発生した事故及び重大インシデントは、各モード合わせて6件です。

 航空モードでは、6月7日に沖縄で発生したエクセル航空所属のヘリコプター墜落事故、6月14日に那覇空港で発生した琉球エアコミューター機と航空自衛隊機の重大インシデント、同じく24日に発生した日本航空機の客室乗務員負傷事故の3件です。

 鉄道モードでは、6月16日に京葉臨海鉄道蘇我駅構内で発生した貨物列車の脱線事故、同じく16日にJR九州長崎線久保田駅構内で発生した踏切障害事故の2件です。

 船舶モードでは、6月20日に宮城県金華山沖で発生したカツオ漁船第六十八廣漁丸の浸水事故の1件です。

 その他の進捗状況については、お手元の資料1をご覧ください。

2.勧告に基づき講じた措置

 次に、勧告に基づき講じた措置について、ご報告します。資料2をご覧ください。

 本件は、平成28年1月、長崎県対馬市上島の北西方沖を航行中の旅客船ビートルが海洋生物と衝突し、旅客7名、乗務員2名の計9名が重軽傷を負った事故です。

 平成29年7月に事故調査報告書を公表するとともに、原因関係者であるJR九州高速船株式会社に対し、再発と被害拡大防止のための措置を講ずるよう勧告を行い、同年10月、同社から勧告に基づき講ずべき措置の実施計画について、報告を受けていたところです。

 今般、同社から、「鯨類警戒航行」として、巡航速度を落とした航行、見張りの強化及びシートベルトの着用などの実施を安全管理規程に追加し、周知励行を図るとともに、運航管理者がAIS(船舶自動識別装置)情報などによりその状況を確認する管理体制を構築したこと、また、客室内の座席肘掛け上部に緩衝材を取付けるなどの措置が完了した旨の報告がありました。

 これらについては、勧告の内容を反映したものとなっておりますので、JR九州高速船株式会社におかれては、引き続き、安全性の向上に努めていただきたいと考えております。

3.運輸安全委員会2018の発行

 最後に、本日、「運輸安全委員会年報2018」を公表しております。
 お手元に配付しておりますのでご覧ください。

 本年報は、昨年1年間の当委員会の活動状況の全般を簡潔に取りまとめたものです。

 また、2018年版においては、当委員会が平成20年10月に当時の航空・鉄道事故調査委員会と海難審判庁の原因究明部門を統合再編して発足し、今年10年目を迎えることから、「運輸安全委員会10年の歩み」を特集しております。

 そのほか、例年と同様に平成29年に発生した航空、鉄道、船舶の事故等の調査状況や公表した報告書の概要、調査結果に基づき発出した勧告などについて紹介しております。

 平成29年に新たに調査対象となりました事故、インシデントは、各モード合わせて前年比76件増の979件でした。

 内訳について、航空モードは、14件増の37件、鉄道モードは、5件減の20件、船舶モードは、地方案件も含めて67件増の922件でした。

 一方、平成29年に公表した事故等調査報告書の件数は、合計で997件でした。

 このうち、勧告については、東京都調布市で発生した「小型機墜落事故」において、国土交通大臣に対し、また、長崎県対馬市上島北西方沖で発生した「旅客船ビートルと海洋生物の衝突事故」において、船舶所有者に対し、2件発出しました。

 また、安全勧告も2件発出しており、「コンテナ船SINOKOR INCHEONと漁船敏丸の衝突事故」及び「貨物船CITY乗揚事故」において、船舶管理会社に対してそれぞれ発出しました。

 以上の内容を掲載しておりますのでご覧下さい。
 また、ホームページにも掲載しておりますので、あわせてご案内いたします。

 本日、私からご説明するものは、以上です。
 何か質問があればお受けします。

4.質疑応答

(運輸安全委員会年報2018関連)

問: この10年、運輸安全委員会の調査対象となった事故・重大インシデントを見ると、船舶は年々減る傾向にありますが、航空、鉄道に関しては、明確に減っているとは言えない状況だと思います。なかなか減っていかない要因として、どのようなことが考えられるのでしょうか。
答: お答えするのは難しいところですけれども、航空に関しては、前身の航空事故調査委員会から見るとかなり減ってきています。このあたりは年報にも記載されており、数十年のスパンで見ると減っていることは確かです。ただ、ここ10年を見ると減ってきておりませんが、大型機の大きな事故は起きていません。
 鉄道に関しては、平成26年度から踏切遮断機の付いていない第3種・第4種踏切道における死亡事故を調査対象として追加していますので、その分増えているかと思います。

資料

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