JSTB 運輸安全委員会

国際会議への参加

 運輸事故調査に関する国際会議は、ICAO、IMOによる会議のほか、各国事故調査機関同士が事故調査に関する共通の認識を持ち、かつ、調査機関の協力体制を一層向上させることで、事故の防止、運輸の安全を図ることを目的とした様々な国際会議が開催されています。当委員会はこれらの趣旨に賛同し、会議に参加するとともに、我が国が行った事故調査の結果等を積極的に発信しています。

国際運輸安全連合

 国際運輸安全連合(ITSA: International Transportation Safety Association)は、平成5年にオランダ、米国、カナダ、スウェーデンの事故調査委員会により設立され、令和3年10月現在、世界の18か国・地域の運輸事故調査機関がメンバーとなっている国際組織で、規制当局から独立した事故等調査の常設機関であることなどがメンバーとなる条件とされています。ある分野の事故等調査で判明した事実が、他の分野でも学ぶべきことがあるという観点から、各メンバーの事故調査機関が行った航空、鉄道、船舶等の事故等調査経験を発表する委員長会議を毎年開催し、事故等原因及び事故等調査手法等を学び、運輸全般の安全性向上を目指しています。

我が国は、平成18年6月に航空・鉄道事故調査委員会がメンバーとして承認され、平成19年以降、当会議に参加しています。新型コロナウイルスの世界的感染拡大に伴い、令和2年5月以降は、ウェブ会議形式で年に数回開催されており、 令和3年10月12日に行われたウェブ会議にも、委員長及び関係職員が参加しました。

令和3年の会議の様子 新しいウィンドウが開きます
令和2年の会議の様子 新しいウィンドウが開きます
令和元年の会議の様子 新しいウィンドウが開きます

国際航空事故調査員協会

 国際航空事故調査員協会(ISASI: International Society of Air Safety Investigators)は、各国の航空事故調査機関等により組織され、加盟各国の意思疎通を図り、かつ、航空事故等調査の技術面における経験・知識・情報等を交換することにより、調査機関の協力体制を一層向上させることで、航空事故等の再発防止を目的とする事故等調査に対応しようとするものです。

  ISASIでは、年次セミナーが毎年開かれ、我が国は、昭和49年の航空事故調査委員会の発足以来参加しています。このセミナーでは、本会議に併せて無人航空機システム分科会、客室安全分科会、航空交通サービス分科会及び各国政府調査官会議等が行われますが、我が国はこれらの分科会等にも参加し、航空事故等調査技術の向上に努めています。平成22年には、日本において初めて年次セミナーが開催されました。

 令和2年の年次セミナーは、新型コロナウイルスの世界的感染拡大に伴い延期となりましたが、令和3年は、8月31日から9月2日まで、ウェブセミナーが開催され、航空事故調査官が参加しました。

 また、ISASIの地域協会は、豪州(ASASI)、カナダ(CSASI)、欧州(ESASI)、フランス(ESASI French)、韓国(KSARAI)、中東・北アフリカ(MENASASI)、中南米(LARSASI)、ニュージーランド(NZSASI)、パキスタン(PakistanSASI)、ロシア(RSASI)、米国(USSASI)、アジア(AsiaSASI)にそれぞれ設立されており、各地域協会でもセミナーが開催されています。

令和3年のセミナーの様子 新しいウィンドウが開きます
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平成30年のセミナーの様子 新しいウィンドウが開きます

アジア航空事故調査員協会

 アジア航空事故調査員協会(AsiaSASI: Asia Society of Air Safety Investigators) は、国際航空事故調査員協会(ISASI: International Society of Air Safety Investigators)の地域支部として、アジア地域における航空安全を促進し、地域内の航空安全調査機関同士の協力を強化するため、平成21年に設立され、令和3年10月現在、25法人、91名のメンバーが所属しています。

 わが国は、設立当初から副会長を、平成29年9月からの4年間は会長を務めました。令和3年9月からは執行委員として、アジア地域における事故調査能力の向上や協力関係の強化などの議論において、主導的な役割を果たしています。

 令和3年は、ウェブ会議方式による年次役員会が10月4日に開催され、航空事故調査官が参加しました。

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国際鉄道事故調査会議

 国際鉄道事故調査会議(IRAIC: International Rail Accident Investigation Conference)は、鉄道事故調査に関する知見の国際的共有を目的に、英国機械学会(IMechE)の鉄道部門が開催する会議であり、2007年に設立されて以来、3年毎にロンドンにおいて開催されています。

 平成28年11月に開催された第4回会議には、委員及び鉄道事故調査官が参加しました。

平成28年の会議の様子 新しいウィンドウが開きます
平成25年の会議の様子 新しいウィンドウが開きます

国際船舶事故調査官会議

 国際船舶事故調査官会議(MAIIF: Marine Accident Investigators' International Forum)は、海上の安全と海洋汚染の防止に資するため、各国の船舶事故調査官相互の協力・連携を維持発展させ、船舶事故調査における国際協力の促進・向上を目的として、カナダ運輸安全委員会の提唱により平成4年から毎年開催されている国際会議で、平成20年にはIMOにおける政府間組織(IGO: Inter Governmental Organization)としての地位が認められました。
 この会議は、各国の船舶事故調査官が率直な意見交換を行い、船舶事故調査に関する情報を共有する場として活用されており、船舶事故調査から得られた知見をIMOの審議に反映させるよう、議論が活発化しています。平成21年にはIMOに対し、MAIIFとして初めて、各国事故調査機関の調査結果に基づく提案を行いました。我が国も第3回会議から毎年参加しているほか、平成11年には東京で第8回会議を開催するなど、積極的に貢献しています。

令和2年10月に開催予定であった第29回会議は、新型コロナウイルスの世界的感染拡大に伴い延期となっていますが、進捗報告のためのウェブ会議が令和2年11月及び令和3年5月に開催され、船舶事故調査官等が参加しました。

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アジア船舶事故調査官会議

  アジア船舶事故調査官会議(MAIFA: Marine Accident Investigators' Forum in Asia)は、アジア地域における船舶事故調査の相互協力体制の確立に寄与すること及び開発途上国への調査体制強化の支援を行うこと等を目的として、我が国の提唱により設立され、平成10年から毎年会議が開催されており、我が国はこれまで4回の会議を開催する等、主導的な役割を果たしています。当会議により確立された調査官のネットワークは、その後の事故調査における迅速かつ円滑な国際協力を推進するうえで有効に機能しており、MAIFAの成功にならい、平成17年には欧州においてE-MAIIFが、平成21年には北中南米においてA-MAIFが設立され、各地域の船舶事故調査官の交流や協力がこれまで以上に高まっています。アジア地域には、海上交通が輻輳する海峡が多数存在するほか、厳しい気象・海象に遭遇することもあり、悲惨な船舶事故が発生し続けている一方、事故調査能力や制度が必ずしも十分とはいえない国もあることから、このような地域フォーラムでの取り組みが重要となっています。 令和2年9月に開催予定であった第23回会議は、新型コロナウイルスの世界的感染拡大に伴い延期となりました。

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平成30年の会議の様子 新しいウィンドウが開きます
平成29年の会議の様子 新しいウィンドウが開きます