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法線は現況流路を基本とする。現況河道が蛇行し、みお筋部に瀬と淵が形成されている場合にはこれを尊重し、現況河道の線形を基本とした河道法線を設定する。特に、水衝部となっている山付部、沿川にある樹林帯、河岸から岩が露出している箇所は固定点と考え、これら地形を生かした、あるいは残した法線形を設定する。 出典:美しい山河を守る災害復旧基本方針 p.191 |
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法線の工夫の事例 -1
黒谷川
事業主体 | 福島県 |
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事業名 | 災害復旧助成事業 |
水系/河川名 | 一級河川 阿賀野川水系 黒谷川(くろたにがわ) |
年災 | 平成23年度 |
河川の流域面積 | 158.0km² |
河道特性 | セグメント1(扇状地帯) |
主な工事概要 | 事業延長L=6,636m 自然石護岸工A=約60,000m2、床止工N=7基 排水樋管N=5基 |
工夫点
山付けの箇所では護岸を設ける必要がないため、河畔林や元の河道の水際部を保全した。
彎曲部の外岸側では護岸は最小限とし、現況の水際を保全した。
法線の工夫の事例 -2
牧左内川
事業主体 | 北海道 |
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事業名 | 特定小川災害関連環境再生事業 |
水系/河川名 | 一級河川石狩川水系 普通河川 牧佐内川(ぼくさないがわ) |
年災 | 平成22年度 |
河川の流域面積 | 5.4km² |
河道特性 | セグメントM |
主な工事概要 | コンクリートブロック積工(練積) L=209m A=429m、階段ブロック工L=20m A=95㎡ |
工夫点
石狩市・厚田地区の厚田公園内を流れるこの川はサケの遡上・産卵が見られる川として有名です。
復旧にあたり、公園内を流れる区間については、従前の平面的な河道特性(蛇行・川幅等)を踏襲し、多様な河岸、曲線的な河道法線確保したほか、公園利用と一体的に活用出来る整備を実施した。