技術革新と施工現場の進化――ICT技術の活用による効率化と安全性向上
建設現場では、ICT(情報通信技術)の導入が進んでいる。福留開発株式会社 土木部 土木課兼ICT推進室 課長の足達大輔氏は「2016年からICT施工に取り組み、近年は建設用3Dプリンターなど最先端技術を現場で活用しています」と語る。
同社はICT推進室を設置し、効率化と安全性向上の両立を図ってきた。
ICT建機の活用により、測量から施工、検査まで一連の工程をデジタル化し、作業時間の短縮と精度の向上に結び付いている。
また、ドローンによる測量や遠隔監視システムの導入により、危険箇所での作業が減少し、安全性の向上にもつながっている。さらに、地元の方々への工事説明にはVRを取り入れ、理解促進と合意形成に役立てる仕組みも整えられている。
こうした技術革新を背景に、生産性向上の取り組みも進められている。従事者全員の体調管理や安全管理にもデジタル技術を活用することで、個々の状態に応じてリアルタイムに対応できる体制が整備されてきた。
若手技術者の育成においても、ICTの活用は重要な役割を果たす。デジタル技術に習熟した若い世代が、従来の経験知と新しい技術を融合させることで、継続的に施工を進められる環境が形成されつつある。
未来を見据えた「命の道」の実現へ――官民連携による国土強靱化の実践
四国8の字ネットワークは、災害に強く、長期的に機能する道路網を形成する国土強靱化の具体的取り組みである。
災害時だけでなく、平時には産業振興や医療・教育サービスの向上、地域間交流の促進など、多面的な効果をもたらす社会基盤として位置づけられている。
四国全体をつなぐこの道路網の完成に向けては、国、県、市町村、経済団体などが一体となった取り組みを進めており、未整備区間の整備促進と既存区間の機能強化が図られることで、四国全体の「命の道」としての役割は、今後いっそう重要性が増す見通しだ。
また、本事業を通じて得られた知見は、全国の道路整備にも活用されることが期待されている。
国土強靱化を支える四国の基盤として、四国8の字ネットワークの整備は今後も着実に進められていく。
取材にご協力いただいた方
※取材内容、所属、役職は取材当時(2025年11月)のものです。
- 国土交通省 四国地方整備局 土佐国道事務所
副所長 雑賀 光氏 - 国土交通省 四国地方整備局 企画部
環境調整官 田中 裕氏 - 高知県 土木部道路課
課長補佐 宗光 広展氏 - 福留開発株式会社 土木部土木課兼ICT推進室
課長 足達 大輔氏
