~事業者と連携し、関係人口をテーマにワーケーションを展開~
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- 人口:20,973人(2020年10月)
- 概要:年間平均気温が約17度と温暖。年間降水量1,900mm程。
亜熱帯系から亜寒帯系まで、様々な草花や果実を楽しめる。また、黒潮で育まれた豊富な海産物にも恵まれている。

ワーケーションを取り組み始めた経緯は?

- 下田という町の課題を見てみると観光地としては有名でしたが、入込数や宿泊数も減っていて、何か新しい産業を生み出す必要があると思っていました。地域の中と外が協力して何かできないかと。その時に出会った言葉が「ワーケーション」でした。調べてみると、下田流のワーケーションの取り組みができそうだと思い、キーワードを「内と外の共創」として、ワーケーションで来る利用者が「地域の人や仕事に直接関わる」ということをコンセプトにワーケーションに取り組み始めました。
ワーケーションを進める中で大切にしたことは何ですか?
- 地元の皆さんのワーケーションに対する理解を大切にしました。リモートワークとかノマドワーカーなんて言葉も知らない、見たこともないという人がいたので、丁寧に説明するためにワークショップを開催しました。その後、下田ワーケーション研究会を作り、地域におけるワーケーションの認知向上に努めました。地元の観光業の方にはまだまだワーケーションによるメリットをお伝えしないといけないと思っていますが、このような地域の理解を大切にしています。
ワーケーションが軌道に乗ったきっかけは何ですか?

- ワーケーションを推進する事業者が現れて、下田に拠点を作ってくれたことです。ワークスペースや居住スペースがある施設で、その後多くの方が利用するようになり、2020年は延べ約1,800の宿泊数がありました。また、PRするために、ワーケーションサミットという官民連携のイベントなどを実施しました。これも下田のワーケーションが広く浸透するきっかけになりました。結果的には、推進する事業者と市が連携協定を締結するまでに至り、ワーケーションへの取り組みが加速しました。
下田のワーケーションの特徴は何ですか?

- ワーケーションに参加する利用者、企業が継続的に下田に関わってもらえるように、市内の企業が参加・共創できる機会を作ったことです。いわゆる地域課題を共有して、解決の実現を双方で考えていくというものです。ワーケーションに来る方も基本的には働きに来ていますし、受入地域としては何度も下田市に来てもらいたいので、単なる観光要素だけではなく、地域課題解決や経済活性化といったテーマで双方に関わってもらいました。この取り組みがそのまま関係人口に繋がることがわかりました。
今後の取り組みについて考えていることは?
- 「下田ワーケーション」という言葉が浸透してきました。2020年には別の事業者とも提携協定を締結し、2021年に新しいワークスペースもできる予定です。まずはこれをしっかりと進めていきたいです。
また、ワーケーションに関しても観光同様、広域連携をさらに推進したいです。1つの市町では訴求力も弱いので、長期的には伊豆エリアとして、多様な魅力を実感できるワーケーションを推進し、更なる関係人口の増加を目指しています。