地域

株式会社キッチハイク

株式会社キッチハイク

 

取組テーマ

地域貢献

働き方改革

子育て世代を対象とした親子ワーケーションの全国展開

  • 設立:2012年
  • 従業員数:35名(2020年7月現在)
  • 本社所在地:東京都台東区
  • 地域と子育て家族をつなぎ、未来をつくる留学プログラム「保育園留学」
    地域・自治体のパートナーとして、こどもと地域の未来を創造する事業スタジオ「こどもと地域の未来総研」

ワーケーションに取り組んだ背景/現状

今回の実証事業における目的や背景について

  • 株式会社キッチハイクは「地域の価値を拡充し、地球の未来へつなぐ」をミッションに掲げ、1〜2週間こどもが保育園にのびのび通えて、親は働きながら多様な地域に家族で滞在できる、こども主役の暮らし体験「保育園留学」を2021年より北海道厚沢部町から開始し、全国に展開してきました。

    コロナ禍でオンライン化の動きが一気に加速し、人々の働く場所や住む場所、及び旅行先についての概念の変化してきた中で、「働き方の多様化」の変化を見据えて、「新たな旅のスタイル」の可能性を把握する必要性にたどりつきました。そこで今回、企業や従業員におけるテレワーク・ワーケーションに関する意識や実態を把握するとともに、ワーケーション等を利用する際の特徴や懸念点を把握するために実証実験を実施することで、保育園留学として、子育て世代の働き手と企業両方のニーズなどの実証を行うべく、取り組みを進めました。

取り組み内容やコンテンツについて

  • 地域への愛着や貢献を育てながら、働き方改革の促進を企業ワーケーションを通じて行うということを趣旨として実施しました。この趣旨に賛同してくれた企業や従業員の参加者に対して、1-2週間、家族で地域に暮らし、子どもは地域の保育園へ留学し、親はリモートワークをしながら日常生活を送る留学体験を提案しました。企業にとっては、多様な働き方を模索するきっかけとなること、地域にとっては、関係人口や観光収益の創出につながることを事業のポイントとして設計しました。

    結果として、園に子供を預けながらワーケーションができる保育園留学の仕組みを利用すれば、子育て中の家族にも地域交流や研修参加等をはじめとした、普段の生活から離れる機会を提供することができるという気づきが従業員側、企業側の双方で生まれました。また、地域に対しても、再度の訪問に繋がりうる熱量の高い関係人口の創出や地域住民のシビックプライドの向上などに寄与することができました。発信の取り組みとしてリリース記事を通じた企業向け保育園留学の利用促進も行いました。

取り組みにおける課題や改善点は?

  • 企業側としては、働き方の多様化をどう進めていくか、またワーケーションをどう許容して行くのかに課題を抱えているところが多い印象を受けています。働き方の多様化について検証していきたいという気持ちはあるが、企業の成果に繋がるという定量的な数字で表すことが難しく、現在の規定のままでは難しい企業もあります。今回の実証実験参画にあたって、そういった企業の方が会社側に特例として認めていただき、参加していただいたというケースがありました。その結果、セキュリティ面などでワーケーションが難しい現状はあるものの、この働き方がとても良いということ、社員にとっても幸福度や生産性向上につながるという実感を持ってくださり、ワーケーションができるように制度を広げていきたいと参加者が会社側と対話をしてくださるというムーブメントが起こったと聞いています。働き方の多様化を進めるためには、ワーケーションに欠かせないインターネットのセキュリティ面はもちろん、ワーケーションによってどれだけ生産性が向上するか、社員の幸福度がどう変化するかなどを、どのように数値化していくかがこれからの課題です。

今回の取り組みで得られた成果と今後について

  • 子育て世代に対してワーケーション・リフレッシュの新しい手段を提示できたこと、再度の訪問に繋がりうる熱量の高い関係人口が創出できたことが大きな成果です。

    また今回、事業開始当初の設定を大幅に上回る数のご家族様に参画いただけたのですが、「子育ても仕事も何ひとつ諦めない」という趣旨のサービス訴求が子育て家族に刺さったこと、約40のワーケーション候補先から事前コンシェルジュサービスで相性の良い滞在先を提案できたことが大きな理由と考えています。

    このことから、未就学児を抱える世代のワーケーション需要は間違いなくあり、企業側にとっても定性的に良い方向性であることがつかめました。今後はより企業側の成果への定量的なデータの取り方を研究し、企業へのアプローチを続けていくことや、従業員を巻き込みながらより発信を強化し、世の中ごとにしていくことへ注力していきたいです。

インタビューにお答えいただいたのは:事業開発 住 尚三さん

取り組みを進めるにあたって一番意識しているのは、自治体と密に連携を取っていくことです。どの園とどの宿を組み合わることで、より魅力が伝わるかを一緒に、まさに2人三脚で進めていくことを大事にしています。まだ半ばではありますが、この一年で留学先も増えてきている状況ですので、私たちも仮説検証しながら、実証を行い推進しています。

ワーケーション導入・推進地域・企業インタビュー

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