海事

IMO MEPC議長に初めて日本人が選出

       

 2017年7月6日、国際海事機関(IMO)の第71回海洋環境保護委員会(MEPC71)で実施された2018年のMEPC議長選挙において我が国の斎藤英明氏(現海事局船舶産業課長)が選出されました。
 日本人がIMOの委員会の議長ポストに就くのは、初めてのこととなります。
        
1. 2017年7月6日(木)(現地時間)、IMO本部(ロンドン)にて開催中のIMO MEPC71において、2018年のMEPC議長選挙が行われ、我が国の斎藤英明 MEPC副議長(現海事局船舶産業課長)が選出されました(任期1年、最大4回まで再選可)。日本人がIMOの委員会の議長ポストに就くのは、初めてです。また、アジアからMEPC議長に就くのも初めてです。

2. IMOは、海上の安全、海洋環境の保護等の海事問題を取り扱うため、1958年に設立された国連の専門機関です。その中で、MEPCは、温室効果ガス(GHG)の排出削減やバラスト水管理等の環境規制を審議しており、海事産業に与える影響が非常に大きい、注目度が高い委員会です。

3. 我が国はこれまで、船舶からのGHG排出削減対策等の、MEPCにおける環境規制に係る国際基準の策定を主導してまいりました。引き続き、海洋環境の保全と我が国造船・海運業界の国際競争力の強化に向け、MEPCでの取組を主導してまいります。

MEPCとは

・MEPCは、海洋汚染防止条約(MARPOL)、船舶バラスト水規制管理条約等に基づく環境規制を検討、策定
・温室効果ガス(GHG)、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)の排出削減、バラスト水管理、油汚染対策等の環境規制が海事産業に与える影響は非常に大きく、注目度が高い委員会

○主な審議内容
国際海運からのCO2排出削減対策
船舶バラスト水規制管理条約の実施に向けた取組
SOx排出規制強化の円滑な実施に向けた取組
NOx排出規制の着実な実施

○今後の予定
 2017年10月23日~27日 第2回GHG中間会合
 2018年4月9日~13日 第72回海洋環境保護委員会

プロフィール

斎藤 英明 (さいとう ひであき)
昭和41年12月17日生まれ(50才) 神奈川県相模原市出身

略 歴
平成元年    横浜国立大学工学部卒業(造船工学)、運輸省入省
平成元~ 8年 運輸省(IMO対応、産業政策(造船産業振興))
平成 8~10年 科学技術庁(科学技術政策(日米コモンアジェンダ等))
平成10~14年 OECDエコノミスト(造船部会事務局)
平成15~20年 国土交通省海事局課長補佐(MARPOL条約国内法制化対応、船舶検査関係業務)
平成20~23年 JETROロンドン船舶部長(OECD造船部会副議長、IMO・バーゼル条約交渉(シップリサイクル関係)
平成23~25年 国土交通省海事局安全基準課国際基準調整官(IMO/MEPC首席交渉官)
          (UNFCCC対応、IMO(温室効果ガス削減対策、バラスト条約等))
平成25~27年 国土交通省海事局海洋・環境政策課環境渉外室長(IMO/MEPC首席交渉官)
          (UNFCCC対応、IMO(温室効果ガス削減対策、バラスト条約等)、バラスト条約国内法制化対応)
平成27~29年 日本船舶技術研究協会基準・規格グループグループ長
          (IMO/MEPC副議長、UNFCCC対応、IMO(温室効果ガス削減対策、バラスト条約等))
平成29年~   国土交通省海事局船舶産業課長(IMO/MEPC議長

議長就任挨拶

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