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自動運転車両の自己位置推定におけるVPS(Visual Positioning System)活用Ver2

実施事業者凸版印刷株式会社
実施場所静岡県沼津市
実施期間-
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3D都市モデルとカメラ画像等を組み合わせたVPS(Visual Positioning System)の実装に向け、精度の高い自動運転車両の自己位置推定システムを構築する。

実証実験の概要

自動運転の実現に向けて官民各主体で多くの研究開発・実証・実装が行われており、Project PLATEAUでも、3D都市モデルを活用した自動運転技術の実証・実装に取り組んでいる。

今回の実証実験では、2021年度に実施した自動運転車両の自己位置推定におけるVPS(Visual Positioning System)の活用に係るユースケースの検証結果で明らかとなった課題に基づき、3D都市モデルと、産業技術総合研究所から提供されているVPS「C*※」(C-STAR)を活用した自己位置推定システムの実用化に向けた開発を実施する。カメラ画像から取得した情報と、3D都市モデルから生成されるデータの特徴点を照らし合わせることにより、車両の自己位置を推定するシステムを開発・検証し、自動運転システムへの活用を見据えたフィージビリティスタディを行う。

※ 産業技術総合研究所が中心となり開発したシステム。参考文献:Oishi+, “C*: Cross-modal Simultaneous Tracking And Rendering for 6-DoF Monocular Camera Localization Beyond Modalities”, IEEE Robotics and Automation Letters, vol.5, no.4, pp.5229-5236, 2020.

実現したい価値・目指す世界

現在の自動運転システムにおける自己位置推定には、GNSS、LiDAR、速度計、ジャイロスコープ等の各種センサーや、3Dベクトルデータ、3D点群データ等の様々なデータが活用されており、一定の実用水準にあるものの、使用されるLiDAR等の機器は高額なものが多く、また、必要となる高精度なデジタルマップの作成負荷も高いため、様々な用途に自動運転システムを導入しやすい状況には至っていない。安価、簡易、安全、スケーラブルな自動運転システムの普及に向けては、3D都市モデルと光学カメラ画像を組み合わせたVPS技術の確立が必要である。

このため、2021年度に実施した技術実証では、3D都市モデルを活用したVPSによる自己位置推定の検証を行い、位置測位のアルゴリズムや3D都市モデルで用いられるテクスチャ情報のあり方等についての課題を抽出した。今回の実証実験では、2021年度に抽出された課題を解決するため、テクスチャ情報だけに依存せず、建物等の地物・形状から生成される特徴も活かすことができる手法を用いて、3D都市モデルに最適化されたVPSの構築を目指す。

利用するVPS技術としては、あらたに産業技術総合研究所から提供されている「C*」を用いる。「C*」は、3Dデータをレンダリングした映像と実際のカメラ映像を照合して自己位置を推定する仕組みとなっており、必ずしも高精細なテクスチャを必要とせず、テクスチャ品質が高くない3D都市モデルでの最適化を目指すことが可能となる。具体的には、3D都市モデル(LOD3)を実際の光源環境に近い状態で高品質にレンダリングし、その映像と実際の車両に設置したカメラから取得した映像を照合することで位置情報を推定する。
また、今後の社会実装に向けて、VPSで自己位置推定された位置情報を自動運転統合ソフトウェア(Autoware)が参照できるようにし、実際の自動運転に用いることができるかを検証する。

対象エリアの地図(2D)
対象エリアの地図(3D)