大臣会見

金子大臣会見要旨

2008年11月4日(火) 10:45 ~ 11:00
国土交通省会見室
金子一義 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議では当省に関係するものはありませんでした。閣僚懇談会では中小企業の保証について二階大臣から前回の3倍程度の申し込みがあったと。ただ、二次補正で20兆円規模の保証を出しているので、駆け込みとか慌ててとか早い者勝ちというような状況はありませんでしたという報告がありました。その後、総理から「これが出てくると、斡旋ブローカーというのが出てくるよなと。「俺が補償金を取り付けてやるよ」というようなことは前回もあったし、往々にして出てくるのでそこはよく気をつけてやれよ。」という発言がありました。

質疑応答

(問)道路特定財源から地方に1兆円という話の関連で、金曜日に総務大臣が1兆円と7千億円は別であると、週末も色々と発言があって、1兆円と7千億円は内数なのか、外側なのか、よく分からないのですが、かなり大きな違いがあると思いますけれども改めて大臣のご所見をお願いします。
(答)道路特定財源が一般財源化される訳ですから、7千億円というのは自動的に無くなるというようなことは前回申し上げた通りです。より大事なのは、内数か外数かという議論よりも1兆円を地方に配分する時の配分の仕方で、どのように地方に配分するのかと。もっと言えば、地方に1兆円配分するというのは、道路特定財源の一般財源化に際してであって、道路特定財源から1兆円なのかと。実はもっと広げて考えれば、小泉内閣の時にやった三位一体改革の時の言わば再整理と言いますか、決着しなかった問題というものを改めて取り上げるということに本来考えられる話なのです。そのような次元の話としなくても道路財源は一般財源化されてしまいますから、従来あった道路財源から1兆円という今度は狭い範囲で限定して仮に捉えるとしても、元に戻りますが、どのように配分していくのかという議論になっていくのだと思います。7千億円は内か外かという議論はあまり意味が無い議論だと思っています。それよりも中味を、1兆円をどのようにお渡しするのか、私の立場では当然ですが、地方に財源が無いと国は公共事業をやっても地方でそれを分担していく財源が無くなってきている。これは私も地方出身の議員でありますから如実に肌で感じています。その分を地方で対応できる財源というのはやはり必要であると思っています。その一方で、地方の道路需要というのはものすごく根強いですから、単に地方の借金返済に使われてしまうだけでなく、道路関連になるべく使って頂ける仕組みというものは出来ないだろうかということで、これから政府内或いは政府・与党で年末までに考え方を整理していきたいということであります。

(問)三位一体改革の再整理ということで言うと1兆円か7千億円かは別にして、それが地方にいったとしても同額国の道路予算が減るという訳では無いという理解でいいのでしょうか。
(答)私はそう理解しています。

(問)例年並みの道路予算というのは必要であると、国の分は国の分で必要であるということですか。
(答)思っています。

(問)1兆円の配分方法ですが、道路関係に使って貰えれば国も考えなければならないということですが、1兆円については交付税で配分すべきだという議論が一部であるのですが、それについて如何ですか。交付税だと借金返済に充てられたりしてしまう可能性があると思いますが。
(答)交付税に行きますとどうしても配分の仕方というものが人口と面積に応じて配分されると道路需要或いは道路だけでなく財政事情と言いましょうか、特に私の立場からはこういう公共事業関係ですが、道路需要の有無に関わらず配分される、つまり道路が整備されて、既に整備が終わっているところ、まだ整備されていないところ関係なく、人口と面積で配分されるというのが地方交付税となった場合の配分の仕方ですから、私は地方交付税で配分することは今の状況の中では好ましくないと思っています。  

(問)この辺の話はよく分かりませんが、要は今7千億円を臨時交付金としてやっているものを基本的に道路に使うことになります。それが1兆円に増枠されてそれを道路に使うということが望ましいということで宜しいのですか。
(答)もう1つ申し上げますと、道路特定財源が一般財源化されると、7千億円というのは道路特定財源を前提としているので、それは無くなります、道路に使うということが無くなります、自動的に7千億円は無くなるのです、消えるんです。ですから、今仰った7千億円プラスという考え方そのものが無くなってしまうのです。  

(問)では、7千億円は置いておいて、1兆円を道路を中心とする公共事業に使うために地方に支出すると。それも交付税ではない形で、目的を道路中心に限って一兆円を出すということで宜しいですか。
(答)地方の財源というのは道路だけではないことも事実です。これも私の立場でも辛いのですが、全額道路というのでは地方自治体の皆さんの自主性というか、地方自治体によってそれぞれ優先順位が、やりたいことの事情もあると思います。ですから、全額道路ということは、こういった一般財源化で地方に配分するという時に全額道路ですという訳にはいかないだろうと。どこまでそういった地方自治体の自主性に任せるかということについてもこれから枠組みを作りたいと思っています。

(問)繰り返しになりますが、ではそれを全部交付税でやればいいかといえばそうでもないだろうということですか。
(答)そうではないです。「そうでもない」ではなく「そうではない」と思っています。

(問)確認ですが、先程国の1兆円を渡したとしても国の道路予算が減る訳ではない、と仰いましたが、1兆円をどういう形で作ろうとも国の道路予算が減る可能性があると思うのですけれども、もし減った場合に建設国債で対応するということで宜しいのでしょうか。
(答)どういう渡し方をするかですから、未だそこまでは想定してはおりません。

(問)富士山ナンバーですが、2県に跨って交付されるのはとても柔軟な対応で良かったと思うのですが、ナンバーを見ると「富士山」と漢字では書いてあるのですが、アメリカ等だとナンバーにご当地の、例えばコロラド州だったらロッキー山脈等の絵柄が付いていますが、将来的にそのようなことはどうなんでしょうか。
(答)将来的にということで、宿題として預からせてください。

(問)大臣の所管外のことになるのですが、給付金の扱いについて一定の上限を設けるべきではないかという声が閣内からも出ていますが、大臣のお考えは如何でしょうか。所得制限のようなものを設けるべきだという声があるようですが。
(答)付けざるを得ないのではないかと思いますよ。

(問)大体どの辺で線を引くべきと。
(答)それは正に、中川さんとかが苦労しているのではないでしょうか。私から言う話ではないです。

(問)付けることになっているということですか。
(答)私の勝手な理解です。

(問)どの辺でどう理解されたのですか。当初は付けないということだったように思うのですが。
(答)私は当然付いているものと理解しておりました。今回の趣旨からすると。中川さんから言われた訳ではないし、閣議でそういう話が出た訳でもありません。

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