大臣会見

前原大臣会見要旨

2010年9月7日(火) 12:55 ~ 13:09
国土交通省会見室
前原誠司 大臣

閣議・閣僚懇

私の方からは特にございません。

質疑応答

(問)代表選が終盤に入りました。
各紙の世論調査では菅総理を望む声というのはかなり大きくなっている一方で、民主党の議員票は拮抗しているという報道もあります。
この現状を大臣はどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。
(答)それぞれの議員が有権者との対話によって最終的には国民の皆様方が望んでおられる大多数の方向性で決断をしていただくことを心から期待をしております。

(問)尖閣諸島で海保の船が衝突事故を起こしているようですけれども、それについて大臣から詳しく教えてください。
(答)まだ途中段階でございますので、また新たな情報が分かり次第お伝えをいたしますけれども、午前11時45分現在、尖閣諸島の久場島から338度約12㎞の海上、これは我が国の領海内でございますが、しょう戒中の巡視船「よなくに」と中国トロール漁船「ミンシンリョウ5179」とが接触をいたしました。
中国トロール漁船につきましては接触後、停船命令を無視して航走を続けており、巡視船「みずき」「はてるま」により立入検査をすべく、停船命令を実施しつつ、追跡中の10時56分、久場島の北西約15㎞の海上、これも領海内でございますが、再び巡視船の「みずき」と当該漁船が接触したということでございます。
今のところそれ以上のことは分かっておりません。
また分かりましたらお伝えをしたいと思います。

(問)先ほどの国会の委員会でも質疑になっていましたけれども、広島航空基地のヘリコプターの事故で、前原大臣が事故当日に種子島の方で夜にあった野球大会のレセプションですかね・・
(答)国土交通大臣杯の離島少年野球大会、こういうものでございました。

(問)そのレセプションで乾杯のときにお酒に口をつけたということを言われて、委員も問題視をしておられたようですが、どの程度のものだったのかというのと、問題があるかどうかという認識があるのかどうか。
(答)御判断にお任せします。
私は乾杯をして、そして全員の方と握手をして回りましたので、それ以上でもそれ以下でもありません。

(問)どの程度のお酒なんでしょうか。
一杯目、乾杯しただけ程度のものなのか。
(答)それも申し上げるような程度のものではありませんし、それを問題視されるんだったらそれは御判断だと思います。

(問)沖縄の基地問題と沖縄振興についてですが、沖縄の基地問題について沖縄政策協議会の下に新たな協議機関を置くという情報があります。
そこでは沖縄振興と基地問題を取り扱う、それぞれにその機関を設置するということを政府として検討しているのかということと、これは完全に切り離す形で検討を進めているのでしょうか。 
(答)まだ確たる情報は得ておりません。

(問)普天間問題についての協議の場については検討状況はどのようになっておりますか。
(答)それについても全く聞いておりません。

(問)尖閣の方ですが、停船命令で威嚇発砲なりそういったような行動はあったのでしょうか。また中国当局から何らかの反応というのはあったのでしょうか。
(答)威嚇発砲したとも報告は受けておりませんし、中国側から何らかの声明が出たということも聞いておりません。

(問)代表選について、昨日、菅総理大臣が民放の番組の収録の方で、小沢前幹事長について、小沢さんは選挙が非常に得意な方でいらっしゃると、その力をノーサイドでもあるし、その後も使っていきたいといった発言をされましたけれども、これについて大臣の御見解をお聞かせいただけますでしょうか。
(答)我々は、菅総理を、まだ3ヶ月しか経っていないわけですから、引き続きしっかりと、この国のリーダーとして政権交代の果実をしっかりと生み出してもらう、先頭に立って頑張ってもらいたいという思いで支援をさせていただいております。
人事というのは、これはトップが決めることでございますので、我々は別に条件を付けて、菅さんを応援させていただいているわけではありませんので、菅さんがどういう御意向を持たれて、挙党一致体制をどのように作っていかれるかは、正に菅さんが御自身でお考えになることですので、私がコメントする立場にはないと、そう思っております。

(問)衆議院選挙を振り返って、大臣としては、やはり小沢さんは選挙巧者というふうに受け止めていらっしゃいますでしょうか。
(答)詳しくは分かりません。例えば、川上戦略という話もありますが、あれは皆さん方が報道しなかったら何も意味が無いものでございますので、報道されるということを前提にやられているんだというふうに思いますし、もちろん私の選挙区でも限界集落がございます。
あまり人が住んでいない所がありますけれども、撮ってもらうことを前提としてではなくて、そういった地域においてはしっかりと足を運んで対話をするということが私は大事なことだと自分自身の経験で思っておりまして、それぞれの議員が選挙でとおってきて、そして有権者に付託を受けているわけでございますので、私は小沢さんのみならず、とおってきている皆が選挙巧者だというふうに思います。

(問)菅さんは就任3ヶ月だということでしたが、3ヶ月前に決まった代表の次の代表の座を巡って、少なくとも国会議員票だけ見ると、党を二分するような戦いになっていると。
3ヶ月前の出来事なんですけれども。これは要因はどこにあるとお考えでしょうか。
(答)前回と菅さんの相手は違いますし、やはりキャリアがおありの小沢さん御自身が表に出てこられたということで、動きが変わっているのではないかというふうに思います。
それとやはり、参議院選挙で良い結果が出せなかった、惨敗をしたということも一つの大きな要因になっているのではないでしょうか。

(問)小沢氏は、代表選の争点の一つの財源論で国有財産の証券化というのを提案されていますが、大臣はこれについてどういうふうに思われますでしょうか。
(答)600兆円のうち、200兆円くらいという話をされておりますけれども、いわゆるひも付き補助金の一般財源化も含めて、野党の代表選挙ではないので、もう少し具体的におっしゃらないと、本当にできるのかどうかということについて、クエスチョンマークが付いていると思うのです。
我々は1年間でかなり苦しみながら、申し上げてきたことをやってきたわけです。
例えば、野党であった道路国会のときは、徹底して道路財源について政府を批判いたしましたし、私も建設弘済会とか、あるいは駐車場整備推進機構とか、道路保全技術センターとか、こんなもの果たして要るのかということを、徹底的に追及いたしました。
政権を取って、私が国土交通大臣に就任をさせていただいて、確かに野党時代に申し上げたとおり、これについては解散するという決定をいたしましたけれども、建設弘済会、あるいは道路保全技術センター、駐車場整備推進機構、あるいは他の公益法人すべてにプロパーの職員の方がおられる。
その方々の再就職を考えたときに、果たしてスパッと切って捨てるようなことができるのかどうなのかという現実の問題に直面をいたしました。
したがって3年という期限を区切って野党の時に言っていたことをやることになったわけです。
野党の時には、それについては内部留保がたくさんあると、これを財源に回せば良いということを申し上げてきましたし、それは実際これからもやってまいります。
しかし、建設弘済会でいえば5千人以上のプロパーの方々がおられる中で、辞めてもらうということになれば当然退職金を支払わなくてはいけない。
5千人の方で、例えば500万円の退職金を平均して一律で払うとしても、250億円のお金がいるわけですね。
そうすると、内部留保であったものがすべて使えないという現実に直面するわけです。
我々はやはり、政権を担って変えていくということについては全く嘘はありませんけれども、現実問題として様々な人の生活、一人一人の生活というものがあるし、ある程度の時間もかけないといけないという制約要因の中で現実的な政治をやっているわけです。
小沢さんも長らく自民党の幹部でおられたわけでございますので、国有財産の証券化の問題やあるいは一括交付金の話にしてもですね、例えば国交省5兆円くらい、旧建設省という言い方をされてましたけれども、これなんか6掛け、7掛けでできるのではないかというお話をされましたけれども、ということは一括補助金にすると3割、4割の公共事業費を削減することですねという反論にお答えになってないわけですよ。
そういう問題に、やはり私は緻密に、与党の代表選挙ですから、お答えをされることが必要なことではないか、そう思っております。

(問)先ほどのヘリコプターの事故で一点、大臣は先ほど国会の中で司法修習生向けのデモンストレーション飛行について、必要性はあるけれどもその中身についてはもう少し検討をしてみる余地があるとの趣旨の発言をされましたけれども、もう少し詳しいところを教えていただきたいのですけど。
(答)司法修習生の方々は、これから人を裁いたりされる立場になられるわけです。
したがって捜査機関である海上保安庁の日常の業務というものがどのようなものであるかを知っていただく上で、デモンストレーションというのは大切なことではないかと考えております。
その中で何が必要かといったことを今後検討をしていきたいということで、今、具体的に何か、これは止めてこれは残すということを私が申し上げているわけではありません。

(問)尖閣において、こういった領海内で衝突というものがあったわけですが、領海に入っていたということの大臣の受け止めをお願いします。
(答)まだ詳しいことは分かっておりませんので、予断を持ってお話をするのは差し控えたいと思いますけれども、領海内においても無害通航権というものはあるわけです。
したがって無害であればどの国でも、どの国の船でも通航できるわけですが、無害通航であったのかなかったのか、例えば漁船であれば操業できないわけです。
無害通航というのは単に通航するのはOKですけれども、操業することは無害通航ではないわけで、当該漁船がどういう状況であったかということをしっかりと見極める必要があるのではないかと思っております。

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