令和7年4月4日
令和7年4月7日~4月11日に、国際海事機関(IMO:ロンドン)において、第83回海洋環境保護委員会(MEPC)が開催されます。
我が国も代表団を派遣し、「2050年頃までに国際海運からの温室効果ガス(GHG)の排出ゼロ」という国際目標の実現に向けた具体的な対策について交渉を行い、条約改正案の承認を目指す予定です。これにより、我が国が開発を進めているゼロエミッション燃料船の技術の優位性が発揮され、海事産業の国際競争力強化が期待されます。 |
MEPC 83での主な審議予定事項は次のとおりです。
- IMOは、第80回海洋環境保護委員会(2023年7月)において、「2023 IMO GHG削減戦略」を採択し、国際海運からのGHG削減目標として「2050年頃までにGHG排出ゼロ」等を掲げています。
- 現在、IMOでは、これらの目標を達成するための具体的なGHG削減対策として、我が国が欧州と共同提案してきた船舶の使用燃料のGHG強度(エネルギー当たりのGHG排出量)を規制する制度及び船舶からのGHG排出に課金しゼロエミッション燃料船への還付を行う経済的手法である課金・還付制度の議論が行われております。
- これら制度の在り方について各国様々な意見・立場がある中、秋の会合での条約改正の採択、2027年の発効に向けて、今次会合では条約改正案の承認※を目指して交渉が行われる予定です。
※ 承認された条約改正案が各国に回章された6か月以後、採択の審議が行われる。
- 既存の重油燃料のバンカリング船で輸送可能なバイオ燃料混合比を拡大するガイダンスが策定される予定です。
- 2023年から実施されている実燃費の格付け制度(CII)に関して、2030年までの削減率等について議論される予定です。