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@三陸沿岸
三陸沖は太平洋プレートの沈み込む海溝があり、かつ三陸海岸はリアス式海岸であるため、津波が大きくなりやすい傾向があります。そのため、津波による大規模な被害を、過去に何度も受けています。特に明治三陸地震津波(1896年)では、北海道より牡鹿半島にいたる海岸に津波が押し寄せ、死者は21,959人にのぼりました。また、昭和三陸津波(1933年)では、死者・不明者は3,064人に達しました。遠地津波であるチリ地震津波では、日本全体で142人の死者・不明者を出しました。
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田老町・昭和三陸津波による被害
(田老町提供) |
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A東海・東南海沿岸
駿河トラフから南海トラフにかけての、フィリピン海プレートの端に沿ってつながる海域は、大規模津波が周期的に発生します。そのため、静岡県沿岸から熊野灘沿岸にかけては、過去に何回も大規模な津波の被害を受けました。安政東海地震(1854年)では、死者が2,000から3,000人に及んだといわれています。この地震の発生からすでに約150年経っており、次の東海地震の発生が懸念されています。また、東南海地震(1944年)では、静岡・愛知・三重などで、死者・不明者が1223人に及びました。
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尾鷲市・東南海地震津波による被害
(太田金典氏撮影)
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B南海沿岸
南海トラフで発生する地震による津波を南海地震津波と呼んでいます。特に被害の大きかったものは、東海地震の32時間後に起きた、安政南海地震津波(1854年)です。中部から九州の沿岸に被害を及ぼし、地震被害と区別ができませんが、死者は数千人になったと言われます。また、昭和南海地震(1946年)では、中部以西の沿岸に被害が及び、死者1,330人にのぼりました。
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須崎市・チリ地震津波による被害
(須崎市提供) |
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C日本海東縁部沿岸
日本海側では、日本海中部地震(1983年)で死者104人、北海道南西沖地震(1993年)で死者・不明者230人と、つづけて大きな津波が起きました。
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奥尻町・北海道南西沖地震津波による被害
(奥尻町・朝日新聞社提供) |
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D北海道東南部沿岸
北海道東南部沿岸では、北海道東方沖地震(1994年)や十勝沖地震(2003年)などで被害を受けています。 |
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