地方振興

若者の地方体験交流のご案内(令和2年度)

 国土政策局では、市町村の協力を得て、「若者の地方体験交流」を実施する市町村の情報を取りまとめており、令和2年度に行われる事業として国土政策局が把握した募集地域をご案内します。
 それぞれの市町村では、地域の活性化、地域の情報発信等を目的に、体験交流プログラムを用意しております。このようなプログラムに大学生などの若い世代の方々が参加することは、地域の活性化やUIJターンの促進を図ることに大変有意義であると考えます。
 これをきっかけに若者の交流が新たに生まれ、地域の活性化に大いに役立つことを期待しています。

【応募上の注意】
・ここに掲載されている地域での体験に関する質問、参加申し込みなどは、各市町村の担当者までお問い合わせください。問い合わせ先は募集要項に記載しています。
・必ず希望する市町村に連絡を取っていただき、詳細(プログラム内容、受入期間、料金等)をご確認のうえ、直接ご応募ください。なお、応募する市町村が、共通の参加申込書の提出を求めている場合には、こちらの様式をご利用ください。 【参加申込書(様式)(word)】

※2020年度は新型コロナウイルスの影響で実施しない場合があります。
実施については各市町村へお問い合わせください。
 

募集の概要(令和2年4月1日時点)

○若者の地方体験交流のご案内2020全体版[1] [2] [3] [4]
 ([1]~[4]を連続して印刷すると1冊の冊子になります)

○体験種目別  【地域づくり活動】 【農林漁業体験[1] [2]】 【就業体験】 【暮らし・イベント体験、その他[1] [2] [3]

○地域別     【北海道・東北】 【関東】 【中部】 【近畿】 【中国・四国】 【九州・沖縄】

○市町村別    ページ最後尾をご覧ください。

※新潟県柏崎市は定員に達したため、及び新型コロナウイルスの影響のため募集を終了しました。

学生の皆さんへメッセージ

 「実際にはどんな事業なんだろう?」「知らない地域に行って楽しめるかな?」と参加について不安に思っている学生の皆さんもいらっしゃるかもしれません。そんな皆さんへ、本事業を学生時代に経験し、現在では地域づくり等の分野で活躍されている有識者の方々よりメッセージを頂きました。
 当時のエピソードやその後の地域との関わり方等を語って頂いており、参加を検討されている皆さんの参考になるかと思います。皆さんにとっても、この体験事業への参加が人生のターニングポイントになるかもしれません!ぜひご一読ください。

「“大学名”を捨ててムラに出よう!」 (筒井 一伸さん:鳥取大学地域学部地域創造コース 教授)

 皆さんはどんなきっかけでこの文章にたどり着きましたか?インターンシップをキーワードに検索しましたか?もしかしたら大学で農山漁村のことを学んでいるからかもしれません。この「若者の地方体験交流支援(通称,地域づくりインターン)」のページを見ている皆さんは農山漁村に何らかの関心があるからだと思います。
 ところで大学生の皆さんは大学名を意識して学ぶことが多いと思いますし,所属している学部で学んでいる「専門分野」をアイデンティティとしている人も少なくないでしょう。その「大学名」,「専門分野」を外して一人“ワカモノ”として農山漁村に入ってみませんか?意外と大学名や専門分野によって狭められていた農山漁村への「まなざし」が広がるかもしれません。
 私もいまから20年ほど前,学生の時に愛知県豊根村という人口1000人ほどの山村での地域づくりインターンに参加をしました。滞在期間中は近隣の都市からホームステイをしながら山村体験をする小学生の相手をしていました。もちろん小学生に山村の生活体験を指導するのはもちろん地域の方々。私は子供たちの「お叱り係」を担当し,子供たちとにぎやかな時間を過ごしました。その期間中,大学名や学部名などを極力口に出さず「大阪からきました筒井です」と個人名で通すことをしてみると,大食い!?大声!?など私の特徴で私のことを地域の人たちは記憶してくれました。それまでも大学の調査で農山漁村に行くことはありましたが,どうしても大学名が先に覚えられることが多く,そのことに違和感を持っていたのです。
 個人名で覚えてくれる人たちがいるというのは,大人になってからの関係づくりでは意外と経験できないもの。だからかもしれませんがことあるごとに豊根村を訪問するようになりました。東京育ちの私にとっては豊根村が「ふるさと」になったのかもしれません。
 みなさんには「ふるさと」と呼べる地域はありますか?都市部出身の人たちは,出身地はあるかもしれませんが,「ふるさと」と呼べる地域は持っていないかもしれません。この地域づくりインターンは農山漁村との関係づくりの「入口」です。最近注目される言葉に「関係人口」という言葉がありますが,まさに出身地ではない農山漁村とつながる「ふるさとづくり」に皆さんも出かけてみませんか?
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1974年佐賀県生まれ,東京都育ち。島根県松江市での学生生活を経て,大学院時代は大阪市に居住して,国土庁地域づくりインターン事業に参加(愛知県豊根村)。その後も豊根村に通い山村生活体験事業を,後に豊根村に居住し役場所属で移住者受け入れのお手伝いをする。2004年に鳥取大学地域学部着任。著書に『移住者による継業―農山村をつなぐバトンリレー―』(2018年)など。

「みなさんには役割があります」 (佐久間 康富さん:和歌山大学システム工学部 准教授)

 地域づくりインターン事業に関心を持ってもらったみなさん,こんにちは。わたしは国土交通省の前身,国土庁時代の事業に参加したインターン生OBです。もう20年以上も前のことです。その後,学生を送り出すお手伝いや,ご縁のあった先生方,仲間たちとインターン事業の意義を考える書籍の出版などに関わってきました。
 本事業に関心を持ってもらったみなさんは地域に関心があるか,地域のことをよりよくしたいという思いを持っている人たちではないかと思います(もちろん,そうでない人が地域に飛び込んでみるのも素敵なことです)。その一方で,地域づくりインターン事業に対して,しばしば言われることは,2週間程度訪れる若者が「地域の役に立つのか」です。
 わたしは「直接」地域の役に立つことはありませんが,「役割」はあると思っています。地域のことをよく知らないよそ者であるみなさんが,地域の人たちの輪に入り,他者としての視点で気づいたこと,感じたことを伝えることは,地域の人たちの新しいものの見方に働きかける可能性があります。それは地域に住んで地域づくりに尽力している人たちにはできない,よそ者だからこその役割です。いま,都市にいるみなさんにはそういう役割があると思っています。
 地域には,大学の先生やアルバイト先の上司とも違う,生き生きと地域で暮らす素敵な大人たちがいます。そうした大人の人たちに出会ったら,元気な挨拶とともに,地域に対して思ったこと,感じたことを素直に伝え,みなさんの役割を果たしてください。何かの役に立とうと気負う必要はありません。そしてその経験は,みなさん自身の生活の場の価値にも気づきを与えてくれるでしょう。その後も続くみなさんの人生においても,きっと大切なものになると思います。地域づくりインターン事業を通じで生まれた多くの出会いの場が,みなさんと地域の人たちの大切なものになることを期待しています。
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1974年埼玉県生まれ,京都府,千葉県育ち。大学生在学時に国土庁地域づくりインターン事業に参加(北海道大樹町,愛知県豊根村)。その後,任意団体である地域づくりインターンの会の運営に携わる。共著書に『若者と地域をつくる―地域づくりインターンに学ぶ学生と農山村の協働―』(2010年),『住み継がれる集落をつくる―交流・移住・通いで生き抜く地域―』(2017年)など。

「“知らない”ことの強み」 (嵩 和雄さん:認定NPO法人ふるさと回帰支援センター 副事務局長)

 「地域づくりインターン」って何だろう?「地域づくり」はなんとなく興味があるし,「インターン」というと企業インターンしか知らない。ほとんどの方はこんな印象を持ったと思います。
 私も2000年に国土庁(現在の国土交通省)が行っていたこの地域づくりインターンOBです。ほかのOBと少し違うのは,その後地方に移住してインターン生の受け入れ側になったことでしょうか。
 現在は地方創生の掛け声のもと,様々な施策や環境整備が進み,地方の情報も簡単に手に入るようになり,学生が地方に関わるきっかけも多様化しましたが,本質的には20年前と変わらないでしょう。
 例えば,都市農村交流のベースは混ざり合うことで,お互いの違いを理解することですが,これはいくら教科書やWEBの情報を見てもわからないことがたくさんあります。
 その「知らないこと」を知ることが学びの重要なポイントだと思います。
 地域づくりインターンを終えた翌年から,熊本県小国町で地域づくりインターン生の受入を9年近くやってきました。そこでは地域と学生をつなぐコーディネーターの役割を担っていたわけですが,気をつけていたのは「学生に新たな気付きと感動をどう作り出すか」でした。
実際に参加していたメンバーも博士課程の学生から大学1年生まで,文系・理系・芸術系と様々な学生たちでしたが,インターンの期間終了後に一様に言っていたのは,「観光では味わえない様々な経験ができた」というものでした。
 観光という言葉の語源は「国の光を観る」つまり,地域にある優れたものを見るという意味なのですが,現在使われている「観光」という言葉からそれを読み取れますでしょうか?ともすれば,他の人が行ったところ,体験したことの追体験を良しとするものになっていないでしょうか?
 地方のことを知っていなくてもいいんです。情報化社会の中で,いつでもどこでも世界中と繋がれるツールがある現在だからこそ,リアルな人と人とのつながりの重要性がわかる2週間でもあります。これをきっかけに「もっと知りたい」という次に繋がる場,それが地域づくりインターンでの2週間だと思います。
 そして,受入を行ってきた立場として,参加する学生に求めるもの,それは「好奇心」です。好奇心旺盛な皆さんの参加を待っています。
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1972年,新潟県生まれ,東京都育ち。大学院生時代の2000年に国土庁地域づくりインターン事業に参加(長野県栄村)翌年,地域づくりインターンの発祥の地でもある熊本県小国町に移住。インターン生の受入をはじめとした都市農村交流を軸とする地域づくり活動に携わり,2009年に東京にUターンし現職。著書に『イナカをツクル―わくわくを見つけるヒント―』(2018年)など。

市町村別募集一覧

 

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