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2008/09/24 第6号
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◆現場レポート ※毎週水曜日掲載
国土交通省の地方支分部局や、機関等の第一線で勤務している職員からのレポートを
紹介します。
○台風観測の最前線基地!(気象庁 父島気象観測所)
父島は、東京から南へ約1,000キロメートル離れた面積約24平方キロメートル、
周囲約52キロメートル、人口約2,000人という小笠原諸島の中心的な島です。
父島への交通手段は、東京から26時間かかるほぼ週1便の「おがさわら丸」
(6,700トン)のみで、生活用品や食料品等の輸送はこの船便に頼っています。
亜熱帯気候の小笠原諸島は、年平均気温が23℃で、一年を通じてダイビングができ、
亜熱帯地方特有の貴重な動・植物を見ることができることから、年間1万4千人~5千
人の観光客が訪れ、平成19年1月には、世界自然遺産候補地になりました。
現在、観測所は父島の中心地である大村海岸(海水浴場)の一角にあり、11名の職
員が勤務していますが、その歴史は古く、観測開始は、明治29年まで遡ります。その
後、終戦に伴い、昭和20年には、測候所職員全員が内地に引き上げたため、観測は中
止され、翌21年に測候所は廃止となりました。昭和43年の小笠原諸島の日本返還に
伴って、気象庁が「父島気象観測所」を設置し、米国海軍気象隊より観測業務を引き継
ぎ、現在に至っています。
観測所は、台風観測の最前線基地として、風、気圧、気温、雨量などの地上気象観測
と、気球に小型の自動観測器を取り付けた「ラジオゾンデ」により上空約30キロメー
トルまでの風、気温、湿度の鉛直構造※を観測する高層気象観測を行っています。また、
その他、潮位や地震の観測も行っており、近年、地球温暖化により海面水位が上昇して
いることが指摘されていますが、父島においても10年で5センチメートル程の潮位の
上昇を観測しています。ここ父島は、世界気象機関(WMO)と政府間海洋委員会(I
OC)が運営する全球海面水位観測システム(GLOSS)に登録された国内15地点
の一つで、長期にわたる潮位記録は、地球温暖化監視のための重要な資料として活用さ
れています。
今後も、国民の皆さんが安全で安心して暮らせるよう、適切な情報を提供していきた
いと考えています。
※鉛直構造:大気を垂直方向に区分した層をいいます。例えば、温度で区分した場合、
4つの層(熱圏、中間圏、成層圏、対流圏)になります。
◆新着情報[9月24日発表分]
【報道発表】※各URLで内容を見ることができます。
【事務次官会見要旨】
春田事務次官会見要旨(平成20年9月22日)
http://www.mlit.go.jp/report/interview/jikan080922.html ◆用語解説
○東京都市圏パーソントリップ調査
パーソントリップ調査は、どのような人が、どこからどこへ、どのような
目的で、どのような交通手段を使って移動しているか、その人の一日の移動
の状況を調べるもので、調査結果は、将来のまちづくりや交通計画などの検
討のための基礎資料として活用されます。
このような調査は、昭和40年代前半から全国で実施されており、東京都
市圏での調査は、昭和43年から10年間隔で実施され、今回が5回目です。
また、この調査で把握された人の移動の状況から、大規模災害が発生した
場合の帰宅困難者数や新型インフルエンザ感染の広がりも詳細に推計する
ことができるなど、幅広く活用されています。
◆政府広報番組のご案内
○栗村智のHAPPY!ニッポン
(9月27日(土)ニッポン放送 7:00~7:30 放送)※ラジオ放送
テーマは「岩手・宮城内陸地震からの復興 ~東北地域・秋の魅力~」。
今年6月14日に発生した「岩手・宮城内陸地震」から約3ヵ月半が過ぎ、
いま被害を受けた地域は、地震発生前の元気な姿を取り戻しています。
しかし、同じ東北地域でもそれほど被害や影響がなかった地域にも関わ
らず、「風評被害」が要因でホテルや旅館では相次ぐキャンセルが急増し、
観光客が少なくなるなど、観光地などでは大きな打撃となっています。
そんな風評被害を払拭するためにも、元気を取り戻した東北地域、特に
岩手県と宮城県にスポットを当てて、秋の行楽シーズンに最適な観光情
報をお届けします。