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2009/7/3 第192号
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◇目 次◇
1新着情報
・本日の報道発表
・人事異動(7月3日付)
2編集長だより
「宮崎に行ってきます」
◆編集長だより
○「宮崎に行ってきます」 広報課長 渋谷 和久
昨年の国会では、道路事業について非常に厳しいご指摘がなされました。
そうした議論も踏まえ、将来の交通需要がどの程度になるかという推計を、
最新のデータを基に見直し、また、事業評価の手法についても、評価の基
礎となる「時間価値」などの単価を厳しめに見直すなどを昨年の年末まで
に行いました。
これらの見直しを踏まえ、平成21年度に実施する予定の直轄事業等に
ついて、費用便益比(便益(ベネフィット)を費用(コスト)で割るので、
B/C(ビーバイシー)とよんでいます)の点検を実施し、本年3月末に、
B/Cの値が1以下の18事業について、平成21年度の事業執行を当面
見合わせることとしました。
この間、事業主体である各地方整備局等で、コスト縮減など事業内容の
見直し等の検討を行っていましたが、その検討結果も踏まえて、先週、各
地方整備局等の「事業評価監視委員会」が開催され、専門家のご意見を伺
いました。
その結果、14事業については、見直し後の事業内容で事業の継続が妥
当であるとのご意見が示されましたが、4事業については、委員会で再度
審議をすることとされました。そのうち3事業が九州地方整備局管内の事
業です。
金子国土交通大臣は、ご自身でその現場を視察されたいということで、
この週末、九州に出張されます。特にB/Cの値が約0.6となっていた
宮崎県内の国道220号青島~日南改良事業については、5日の午前中に
現地視察をされ、宮崎県知事や日南市長から、地域の実情等についてご意
見を直接伺うことにしています。
国土交通記者会からも、同行取材をされる記者さんがおられるので、私
も同行することにしています。私は昨年まで九州地方整備局勤務でしたの
で、現地にも何度か行きました。国道220号は、「日南フェニックスロ
ード」の愛称で親しまれる道路で、南国的な雰囲気の風景が美しいところ
です。しかし、大雨が降るとたびたび通行規制がかかるほか、大きな災害
に何度も見舞われています。
費用便益比は、定量的な分析手法が確立している3便益(走行時間短縮、
走行経費減少、交通事故減少)と費用を比較するものですが、18路線に
ついてご審議いただいた事業評価監視委員会では、3便益以外にも、道路
の多様な役割や効果を評価するべきではないかというご意見も寄せられて
います。
実は私は日本評価学会の会員で、事業評価については、個人としても研
究テーマになっています。費用や便益にどのような要素を勘案して評価す
るか、ということについては、諸外国でも難しいテーマになっています。
今回の議論を契機に、事業評価に関する認識や研究が一層進むことになる
とよいと思います。