TOPIC 2|PLATEAU VIEWで体験する[1/2]|3D都市モデルをブラウザで利用

PLATEAU VIEWは、ブラウザで利用できるGISです。PLATEAUの3D都市モデルを表示するほか、さまざまな地理空間情報を重ねて表示することもできます。これを使って、3D都市モデルを体験してみましょう。

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TOPIC 2:PLATEAU VIEWで体験する

PLATEAU VIEWは、ブラウザで利用できるGISです。PLATEAUの3D都市モデルを表示するほか、さまざまな地理空間情報を重ねて表示することもできます。

まずはこれを使って、3D都市モデルを体験してみましょう。

【目次】

2.1  PLATEAU VIEWにデータを追加する

 2.1.1  3D都市モデルを追加する

 2.1.2  他のデータを追加する

 2.1.3  データを検索する

2.2  PLATEAU VIEWの地図操作

 2.2.1  地図の操作

 2.2.2  街を歩く

 2.2.3  Story機能で複数視点を移動する

2.3  地物の検索と属性の確認

 2.3.1  地物の検索

 2.3.2  属性の確認

 2.3.3  属性による色分け表示

2.1 _ PLATEAU VIEWにデータを追加する

PLATEAU VIEWは、オープンソースのCesuimJS(https://cesium.com/platform/cesiumjs/)をベースに開発された、ブラウザだけで利用できるWebGISです。グラフィックボードが持つ高速な演算・描画機能をブラウザから利用するWebGL技術を採用しており、これまでにないほど軽量・高速に3Dの地図を扱えます。

【メモ】

ブラウザで利用できるGISは、WebGISと呼ばれます。

PLATEAU VIEWは、次のURLで開けます。

【PLATEAU VIEW】

https://plateauview.mlit.go.jp/

図 2-1に示すように、開くとすぐに地図が表示されますが、これはベースマップです。航空写真なので少し立体的にも見えますが、3D都市モデルは、まだ何も表示されていません。

【メモ】

ベースマップは、画面上部の[Map Settings]メニューから、「全国最新写真(シームレス)」や「地理院地図」などを選択できます。また、Project PLATEAUでは、ベースマップとして利用できるオルソ画像(PLATEAUオルソ)を提供しており、それらが存在するエリアでは、「全国最新写真(シームレス)」を選択するとその画像が使われます(https://github.com/Project-PLATEAU/plateau-streaming-tutorial/blob/main/ortho/plateau-ortho-streaming.md)。

図 2-1 PLATEAU VIEW

2.1.1 _ 3D都市モデルを追加する

3D都市モデルでできること】では、GISを用いることで、さまざまな地理空間情報を重ね合わせて表示できることを説明しました。PLATEAUの3D都市モデルも地理空間情報として提供されており、地図上に追加する操作をすることで、表示されるようになります。

実際に、新宿区の建物を示す地理空間情報を追加してみましょう。次のように操作します。

[1]データを追加する

左側のワークベンチから[+Add data]をクリックします。すると、[Data Catalogue]ダイアログボックスが開きます(図 2-2)。

図 2-2 Data Catalogue ダイアログボックスを開く

[2]新宿区の建物モデルを選択する

新宿区の建物の情報を追加してみましょう。

[東京都]―[東京都23区]―[新宿区]―[建物モデル(新宿区)]と開き、[+]をクリックして追加します。

図 2-3 新宿区の建物モデルを追加する

[3]建物の3Dモデルが表示される

すると、ワークベンチに「建物モデル(新宿区)」が追加され、新宿区のエリアに3Dの建物が表示されます。追加されたデータのことを「データセット」と呼びます。

図 2-4 表示された建物の3Dモデル

2.1.2 _ 他のデータを追加する

同様にして、[Add data]をクリックして、他のデータをさらに追加することもできます。

例えば道路のデータは、[東京都]―[都市アセット]―[道路(東京都23区)]にあります(図 2-5)。これを追加すれば、道路が追加されます(図 2-6)。

図 2-5 [道路(東京都23区)]を追加する
図 2-6 表示された道路

同様にして、さらにデータを追加することもできますが、データを追加すればするほど処理速度が遅くなるのでご留意ください。

表示しているデータは、左側のワークベンチに表示されます。このとき「目のアイコン」をクリックすると、表示・非表示を切り替えられます(図 2-7)。

また、[データについて]をクリックすると、そのデータセットの元データや出典情報を確認できます。[オープンデータを入手]ボタンをクリックすれば、G空間情報センターのページが開き、該当の元データをダウンロードできます。

図 2-7 表示・非表示の切り替え

2.1.3 _ データを検索する

[Data Catalogue]の左上の検索窓に検索語句を入力して、データセットを検索することもできます(図2-8)。

図2-8 データセットを検索する

2.2 _ PLATEAU VIEWの地図操作

PLATEAU VIEWでは、次のようにして、地図を操作します。

【メモ】

ここでは基本的な操作のみ説明します。PLATEAU VIEW画面上部の[HELP]をクリックすると操作に関する解説が表示されますので、そちらも参照ください。

2.2.1 _ 地図の操作

地図の見る方向を変えたり、拡大縮小するには、右上のコントローラを使います(図 2-9)。

またマウスでドラッグすると地図を移動でき、[Ctrl]キーを押しながらドラッグすると、視点の角度を変えられます。

図 2-9 コントローラでの操作

2.2.2 _ 街を歩く

人のアイコンをクリックすると「歩行者モード」に切り替わり、歩きたい場所をクリックすると、マウスやキーボード操作で、その街並みを歩いているかのように視点を変更しながら表示できます(図 2-10)。

図 2-10 歩行者モード

2.2.3 _ Story機能で複数視点を移動する

PLATEAU VIEWには、いくつかの視点を記録しておき、その位置に切り替えたり、連続して移動できる「Story機能」があります。次のように使います。

■ Storyの記録

まずは視点の位置をStoryとして記録します。

[1]ストーリーエディタを開く

画面上部の[Story]をクリックします。右側に「ストーリーエディタ」が開きます(図2-11)。

【メモ】

もう一度[Story]ボタンをクリックすると、ストーリーエディタが閉じます。

図2-11 ストーリーエディタ

[2]シーンをキャプチャする

Story機能では、視点位置のことを「シーン」と呼びます。「2.2.1 地図の操作」で説明したような手順で、好きな場所に視点を移動してから、[シーンをキャプチャ]をクリックします(図2-12)。

好きなタイトルを入力して[保存]をクリックします。このとき、下にメモ書きも記述できます(図2-13)。ここで入力したタイトルやメモ書きは、再生するときに表示されます(後述)。

図2-12  [シーンをキャプチャ]をクリック
図2-13 好きなタイトルを入力して[保存]をクリック

[3]シーンが記録される

シーンが記録されました。以降、シーンを再生すれば、この視点に移動できます(図2-14)。

図2-14 記録されたシーン

■ ストーリーの再生

この手順を繰り返して、いくつかシーンを登録します。

そのあと[再生]をクリックすると、登録したシーンの視点を順に移動できます(図2-15、図2-16)。

[Share]をクリックすると、登録したストーリーをほかの人と共有することもできます。

図2-15 複数のシーンを登録して再生する
図2-16 再生したところ

2.3 _ 地物の検索と属性の確認

PLATEAU VIEWでは地物の検索や、地物に設定されている属性情報の確認ができます。

2.3.1 _ 地物の検索

地物を検索するには、次のようにします。

[1]検索画面を開く

データセットの画面右側の[…]をクリックし、[Search]を選択します(図 2-17)。

図 2-17 検索する

[2]検索条件を入力する

名称や用途、住所、利用現況などの条件で、目的の地物を探せます。検索語句は、部分一致で、何文字か入力すると、候補が表示されるので、そこから選択します(図 2-18)。

図 2-18 検索条件を入力する

2.3.2 _ 属性の確認

検索すると、その地物がハイライト表示してズームアップされ、属性情報も併せて表示されます(図 2-19)。

これらの属性情報は、PLATEAUのデータとして保存されている内容です(次回トピック【3D都市モデルデータの基本】では、これらがXML形式のデータとしてどのように表現されているかを見ていきます)。

なお、属性情報は検索に限らず、マウスで地物をクリックすれば、その地物の属性を確認できます。

図 2-19 属性の確認

■ 地物のID

/plateau/learning/?topic=basics-of-3dcitymodal検索結果には、「id:BLD_ffc04e24…」のような番号が表示されます(図 2-20)。これは地物を区別するIDです。XML形式のデータから該当の地物を探したいときなどには、このIDが役立ちます(詳しくは【3D都市モデルデータの基本】で説明します)。

【メモ】

地物のIDは、データセット内でのみ唯一無二であることが保証される番号にすぎず、地物を将来にわたって識別する番号ではありません。年度が替わって新しい3D都市モデルが作り直された場合は、同じ建物に別のIDが付与されることもあります。

図 2-20 地物のID

2.3.3 _ 属性による色分け表示

3D都市モデルでできること】では、建物には都市計画基礎調査の属性も付与されていると説明しました。

追加した「建物モデル(新宿区)」のデータセットには、都市計画基礎調査の属性である「高さ」「用途」「建築構造」などで色分けしたり、各種浸水ランクを表示したりする機能があります(図 2-21)。

図 2-21 建物モデル(新宿区)に備わる色分けなどの機能

例えば、高さで色分けすると、図 2-22のようになります。どのような分類があるのかは、データセットによって異なります。

図 2-22 高さで色分けしたところ

【文】

大澤文孝

【監修】

石丸伸裕(OGC CityGML仕様策定WG副議長)
黒川史子(アジア航測株式会社)
小林巌生(インフォ・ラウンジ株式会社)