馬頭観音
観音菩薩には多くの形態がありますが、唯一獰猛で恐ろしいのは馬頭観音のみです。馬頭には深い意味があります。馬が草を貪り、水を飲み干す様になぞらえて、衆生の煩悩を食い尽くすことを表現している
馬頭観音の八本の腕のうち五本は、利益を与えたり、救ったりするために斧や、剣、ビーズの花輪、法の杖、法輪を持っています。
本像は木材から彫られたものであり、高さ5.03 mです。この種の馬頭観音像は比較的珍しいものです。現存する中で日本の最大の像です。像はおよそ1130年前後にさかのぼります。同時代特有のスマートな体格で優れた芸術性を有する素晴らしい作例です。