建設施工・建設機械

安全対策

 建設機械等に関連する建設労働災害(特に死亡災害)は、長期的にみれば減少傾向ですが、近年は横ばい状態にあります。
 一方、機械施工技術の進歩によりあらゆる工事が機械化施工によって実施されている状況を踏まえると、その安全性を向上させ、建設機械等による労働災害を減少していくことは、引き続き取り組まねばならない重要な課題です。このような状況から、国土交通省として建設機械施工に係る事故防止対策に関し、「建設機械」と「施工」に起因する事故を減少させるための具体策について検討を重ね、実行しています。

建設機械施工安全技術指針

建設機械施工安全技術指針の改正概要(H17.3.31)
 国土交通省では、平成6年に建設機械施工に関する安全に必要な技術的留意事項や措置を示した「建設機械施工安全技術指針」を策定し、建設現場における事故防止に努めてきたところです。
 しかしながら、昨今の事故事例において、狭小現場に対応させた超小旋回型バックホウの転倒や、施工上の煩雑さからクレーンの過負荷防止装置を適切に使用せず、転倒事故に至っているケースが多くなっていることなど、近年の機械化施工による事故形態が変化している状況にあります。
 これらのことから、現状の施工現場との整合や建設機械施工に関する新たな法・通達等との整合性を踏まえ、安全施工の速やかな対応を図るべく、平成17年3月に「建設機械施工安全技術指針」の改正を行いました。

建設機械施工安全マニュアル

 請負契約の重層化により元請け、専門工事業者、オペレータの安全管理が一元化されていない傾向が見られることなどから、「建設機械施工安全技術指針」の改定と同時に、発注者、請負者、専門工事業者及び建設機械メーカー等がお互いの安全管理の補完と安全施工に対する共通意識を持つことを趣旨として平成17年3月に「建設機械施工安全マニュアル」を策定しました。
 その内容については、主要な工種における標準的な施工手順に沿って安全確保のための留意点や措置手段などについてイラスト等を交えた構成となっているほか、建設現場の第一線で従事している現場技術者や職長等の方々からの記述内容や使い勝手についての意見を踏まえ、現場に即したものとなっています。
 また、本マニュアルは、現場において建設機械施工の指導的立場にある施工業者の現場監督、職長、世話役等の現場技術者を対象とした内容となっていますので、建設現場での建設機械施工に関する事故防止対策に際しては、本マニュアルを有効にご活用下さい。

標準操作方式建設機械

 建設機械の操作レバーの配置、操作方式等は、メーカー毎に様々であり統一されていませんでした。操作方式の不統一は、安全性に問題を引き起こすことから国土交通(旧建設)省では、バックホウ、移動式クレーン(クローラクレーン、トラッククレーン、ホイールクレーン)及びブルドーザの操作方式を統一するため、標準操作方式建設機械を指定し、国土交通省所管直轄工事においてその使用の原則化を行うとともに、建設機械施工技士の実技試験を標準操作方式で行うことで建設機械の普及と人材育成の両面から推進を図ってきたところです。その結果、標準操作方式建設機械の販売率は8割を越え、また、オペレーターにおいても標準操作方式が普及したことから、平成10年3月31日に標準操作方式建設機械の指定を終了しました。

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お問い合わせ先

国土交通省国土交通省大臣官房 参事官(イノベーション)グループ 施工企画室 安全技術係
電話 :03-5253-8111(内線22439)

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