住宅

【令和元年度】流山の四季を楽しむ農家

最終更新日:令和5年3月16日

千葉県流山市の事例です。

事業概要

●建設地:千葉県流山市
●地域区分:6 地域
●設計者:(株)シティ環境建築設計
●竣 工:令和 2 年 10 月
●用 途:専用住宅
●構造・階数:木造軸組・地上 2 階
●敷地面積:689.96 ㎡
●延床面積:173.31 ㎡
●建築面積:159.53 ㎡
 

提案概要

●建設地は千葉県北西部に位置し、かつては江戸川沿いの低地に拡がる田圃に張られた水の冷却効果を感じられる農村風景があった。そうした風土・文化的背景の中で、母屋と長屋門からなる農家型の屋敷構成、敷地内の屋敷林の再生を図ることにより、流山の建築景観の特徴が記憶から失われないよう配慮した住宅。

●夏は南風が多い流山の風向きを考慮し、1 階南面と南西角に大開口を設け、東西と北側に風が抜けるように引戸を中心に計画し、通風効果を高めた。建物周辺の地表面温度上昇を抑えるために、敷地内緑化率を高め、落葉樹の植栽を計画した。

●夏の日射遮蔽を目的として南面の窓上に霧除けを、南や西面の窓に竹簾を設け、冬の日射取得のためには南と西面に大きな窓を設けた。

●深い軒庇により日射調整を図り、土塗壁や無垢の厚板、畳(稲わら畳床)によって調湿性や保温蓄熱性を高めるなど、建築的な工夫により建物の環境性能の向上に努めた。

●手刻みと組立、和瓦葺き、土塗壁、板金など手仕事を主体とする仕事の場を設けることにより、長寿命の家づくりに必要な維持管理を支える職人衆の技能の継承を図った。
 

地域の気候風土への適応・環境負荷低減対策

●深い軒庇:南面と東西面に軒の出1,350mmの深い軒庇が設けられている。
●多層構成の建具:過半の窓に内障子を設置している。1階広間南面の全開引戸を、内障子、木製ガラス戸、網戸、雨戸の多層構成の建具としている。
●土塗壁:竹小舞下地の厚さ70mmの土塗壁としている。
●複数の窓の位置による通風への配慮:南面および南西角の大開口から吹き抜けを通じて、東面と北面の天窓に抜ける通風計画としている。
●畳(稲わら畳床):厚さ60mmの稲わら畳床、厚さ25mmの荒床杉の下地を使用している。
●敷地等建物周辺の環境配慮:敷地内の小規模な屋敷林の再生、畑や敷地外周の生垣の設置などにより緑の連担を図っている。
●古材・リサイクル材の利用:柱と板への古材利用の他、古障子、古襖、古板戸を再利用している。
●地域に根ざす建物形態:長屋門と主屋からなる農家型の屋敷構成とすることにより、かつて地域にあった農村景観の踏襲に配慮している。
 

お問い合わせ先建築

国土交通省住宅局参事官(建築企画担当)付
電話 :03-5253-8111

住宅局基本情報

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