住宅

【平成30年度】志摩の小庭 いかだ丸太の家

最終更新日:令和5年3月16日

​三重県志摩市の事例です。

事業概要

●建設地:三重県志摩市
●地域区分:6 地域
●設計者:m5_architecte 一級建築士事務所
●施工者:東原建築工房
●竣 工:令和 2 年 3 月
●用 途:専用住宅
●構造・階数:木造軸組・地上 1 階
●敷地面積:498.26 ㎡
●延床面積:59.62 ㎡
●建築面積:67.59 ㎡
 

提案概要

●地域の特色である「真珠や牡蠣の養殖」のいかだの材料である県内産の“いかだ丸太”を使用する計画とした。いかだ丸太は若年木の間伐材である。外周部は土壁を採用し、竹割り、竹小舞、荒壁塗り作業は、施主や知人の方々など、地域コミュニティと協力して作業した。

●建物の仕様は、夏の時期を考慮し、軒を深くし、日射しや雨天時の生活環境に配慮している。一日のうちに海風、凪、陸風という風の変化があり、その時間帯に応じた風が通り抜ける。その風を建物に取り込み、室内空間を自然に近い状態となるよう配慮した。また伊勢志摩国立公園という敷地に生息している自然樹木を考慮する計画とした。

●県内産を中心に、できるだけ近い産地の材を選定し、この地域に合った材を使用することで、環境負荷の低減に寄与する計画とするとともに、熟練の職人に加え地域で活躍する若い職人を積極的に起用することで、技術と縁を受け継ぐ機会を創出した。そして、土壁やもみ殻など自然素材の積極的な活用、古建具の再利用などにより、現存する文化やデザインも次世代に繋ぐ計画とした。
 

地域の気候風土への適応・環境負荷低減対策

●高天井:最高高さ3,239mm
●深い軒・庇:○軒の出:南北1,365mm ○東西に小庇
●雨戸や障子と組合せた大開口:海側と山側に大開口を設け、一日の風の編かに対応。外部には木製の雨戸を設置し、台風に伴う強い風雨をしのぐ。
●土塗壁:厚さ70mm以上地元産の土、敷地内の竹の再利用、地元農家から入手した藁を用いた。
●土間空間:冬季の日射しや薪ストーブの輻射熱を、土間に蓄熱させ、暖房器具の補助的な役割を図るとともに、このスペースを活かし、地域の多様なコミュニティ形成を図る。
●開放的な床下(石場建て):通気・乾燥、及びメンテナンスのしやすさが見込める開放的な床下工法としている。
●障子:内障子を設置し、外部の庇とともに西からの日射しを調整し、また外部からの視線を遮る役目を持つ。
●屋敷林:敷地内の自然木は極力伐採せずに建物配置を考慮。海や山からの強い風を遮る役目を果たす。
 

お問い合わせ先建築

国土交通省住宅局参事官(建築企画担当)付
電話 :03-5253-8111

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