住宅

【平成28年度】大きな屋根の小さなすまい

最終更新日:令和5年3月16日

大分県大分市の事例です。

事業概要

●建設地:大分県大分市
●地域区分:6 地域
●設計者:杢のすまい設計室
●竣 工:平成 30 年 4 月
●用 途:専用住宅
●構造・階数:木造軸組・地上 1 階
●敷地面積:364.40 ㎡
●延床面積:57.24 ㎡
●建築面積:65.11 ㎡
 

提案概要

●平屋建ての、小家族のための小規模な住宅。温暖な気候で、沿岸からの採風に恵まれているため、南側は引き寄せ式の大きく開放できる木製建具・格子網戸付きとし、他の方位は木製面格子付きの建具とするなど、夏期就寝時の通風確保に配慮している。

●また、降雨量が比較的多く、台風の影響を受けることから、軒庇を深くして濡れ縁をカバーするとともに、妻面など外壁の雨掛かり部分を板張りにしている。基礎・床回りは、シロアリ被害の点検が容易になる石場建てを採用し、床下から外気(冷気)を室内に呼び込む採風口を設けている。

●地域の気候風土に応じた木造建築の要素技術については、土塗壁(貫入り・厚さ60mm)+羊毛断熱材+下見板張り、地場製作の木製建具、下地材を用いない単層床板張りを採用している。

●現行の省エネ基準では評価が難しい環境負荷低減に寄与する対策については、多層構成の建具、土壁塗り、薪ストーブ、地元職人による工事、地域産材の使用などの対策や暮らし方などを講じている。併せて、外壁(土塗壁の外側)・屋根・床の断熱構造化(自然素材系断熱材を使用)を施し、また地場にある自然材料を多用しちるために、修繕がしやすいことや、生産時・処分時のエネルギー低減となることも考慮している。
 

地域の気候風土への適応・環境負荷低減対策

●可変性のある居住空間:家族室、子供室、寝室の仕切りを引き戸とし空間の可変性が可能。
●深い軒・庇:南側の軒の深さ:1,610mm
●多層構成の建具:内障子・格子網戸が使われている。
●土塗壁:厚さ:60mm 竹小舞下地土壁が使われている。
●木製建具:玄関を含め外部に木製建具が3か所、内部はすべて県産材の杉で建具職人により制作されている。外部木製建具には防寒じゃくりを施し、隙間風を防ぐための対策が講じられている。
●複数の窓の位置による通風への配慮:妻壁の高窓等通風を配慮した設計となっている。
●敷地等建物周辺の環境配慮:敷地に土間コンクリートを打たず、芝や草を生やし夏の冷却効果に期待できる。
●地域産の材料の使用:木材、土、小舞竹、漆喰、障子紙(一部)、セメント、竹炭に地域産の材料を使用している。
●薪ストーブ:薪ストーブを採用している。
 

お問い合わせ先建築

国土交通省住宅局参事官(建築企画担当)付
電話 :03-5253-8111

住宅局基本情報

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