日々の暮らしに電気は欠かせません。ツバサノシゴトで使う道具も電気が欠かせません。いかなる事態でも安定的に電力を供給するために、電源設備は欠かせない施設です。

UPS

UPS

読み方:ゆーぴーえす

 航空保安施設の中には、一瞬の停電も許されない無線機器やコンピュータ
ーシステムを利用した機器があります。瞬間的にでも電圧変動や停電の発生があると、機器が壊れたり再起動に長い時間がかかるなどで管制業務や航空機の安全な運航を続けることが難しくなります。UPSはバッテリーを利用して安定した電源を送ることで、停電が発生して非常用発電設備が送電するまでの間や、瞬間的な電圧変動が発生した場合でも、電圧、周波数が変動することはなく、航空保安施設に対し安定した電源を送り続けることで、航空機の安全運航を支えています。

正式名:

Uniterruptible Power System(無停電電源設備)

UPS用バッテリー

UPS用バッテリー

 UPSはバッテリーを利用して安定した電源を送っています。

非常用発電設備

非常用発電設備

 台風や落雷をはじめとした自然災害や、強風による送電線への樹木接触、電力会社の設備故障、時にはカラスの営巣といった鳥獣被害など、さまざまな原因で停電が発生します。そうした停電に備えて非常用発電設備を整備し、航空保安施設で使用する電気の確保に努めています。運転制御は自動化されており、停電を検知すると発電設備は自動的に起動して、航空保安施設へ電気を送り、停電が復旧すると発電設備は自動的に停止します。停電は短時間で復旧することが多いですが、台風により送電線被害があった場合などは、数日間運転することもあります。

可搬形発電設備

可搬形発電設備

 空港や各地にある無線施設に設置されている非常用発電設備が、自然災害などにより被害を受けたり、故障により使用できなくなった場合、代替設備として電源を確保するために使用されます。普段は、新千歳、羽田、伊丹、福岡、那覇の各空港に保管され、必要に応じ運搬します。小容量から大容量の設備があり、使用する施設の電源容量に応じて使い分けています。同時に使用する燃料タンクや電源ケーブルも保管しており、必要になった時に素早く使用することができるように準備されています。

受配電設備

受配電設備

 空港には、電力会社などから高圧または特別高圧で送られてくる電気を受け、空港の航空保安施設(レーダー、通信施設、管制施設や航空灯火など)へ電気を配る大事な役割を担う受配電設備が設置されています。電気はほとんどの施設に必要なエネルギーであるため、電源トラブルが起きないよう、日々の監視や設備のメンテナンスなど、徹底した管理が行われています。