水管理・国土保全

  

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地域と常願寺川

地域社会とのつながり
流域の観光地・景勝地など
常願寺川上流域は、大半が中部山岳国立公園及び有峰県立自然公園に指定されており、豊かな自然が織りなす景勝地が多く、落差日本一の『称名滝』のほか、富山県長野県間の北アルプスを縦貫する山岳観光ルートである『立山黒部アルペンルート』は年間110万人が訪れ、国際的に優れた観光地となっています。
 『もう一つの立山』として、弥陀ヶ原(みだがはら)火山の溶岩台地が浸食して形成された立山カルデラがあります。現在も土砂は流出し続けており、下流への被害を防止するため明治39年から砂防事業が行われています。また、霊峰立山を神山とした立山信仰の寺社仏閣が多く点在しています。


称名滝


立山黒部アルペンルート 雪の大谷

豊かな水資源
下流域は、扇状地が形成され田園風景が広がり常願寺川の豊かな水を合口用水から取水し約9,000ヘクタールもの田畑を潤し、富山県を代表する米どころとなっています。
 ヨハネス・デ・レーケの「合口」計画に基づき、横江堰堤は、岡田砂防ダムとして着手されたものの、その後、農地開発営団事業として引き継がれ、横江頭首工として昭和27年に竣工しました。これにより、常願寺川の水は、ここで一括して取水し、常西・常東の各用水へ流すようになりました。
 また、扇端では、湧水や井戸が多く古くから飲料水として利用されているほか、いたち川沿いに「清水」や「泉」と付く地名が多くあるなど、人々の生活の身近なものとなっています。


横江頭首工


延命地蔵の湧水




河川空間の利用

河川利用は、高水敷が少なく限られた空間しかありませんが、天井川対策として行ったタワーエキスカベータによる河床掘削土砂により造成した右岸の常願寺川公園には、桜並木、乗馬練習場、遊園施設、グラウンド、芝生広場等が整備され、春には「常願寺川公園桜まつり」、夏には野球大会が行われています。また、左岸の常西用水プロムナードは用水路の両岸約1kmにわたって遊歩道沿いに桜並木が整備され、花見の季節には「ごんべ祭り」が催されています。
 この他に、富山湾から立山の雄山頂上までのトライアスロン大会、殿様林緑地公園では少年サッカーの全国大会が行われています。その他、地域の人々は、散歩やピクニック・魚釣り・アキグミ採り・水遊び等のため、常願寺川を訪れております。


常願寺川公園(立山町)


殿様林緑地公園(富山市)



地域との連携(環境学習)

常願寺川では、地域住民が親しんでもらえる川づくりを一層進めるため、「ボランティア・サポート・プログラム」に取り組んでいます。また、沿川の高校が常願寺川の清掃や美化活動を定期的に行っているほか、町内会や子供会等で河川の美化活動に取り組んでいます。
 さらに、沿川の小中学校の協力で、簡易水質調査(水生生物調査)を実施し、水質を評価しています。参加者自らが常願寺川にふれ、状況を知ることにより水環境の保全に関する関心が高まり、河川愛護の意識向上につながっています。


水生生物調査


高校生による河川美化活動








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