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価値ある道路を
つくり、この国を
よりよい方向へ。

道路局企画課道路経済調査室 調査第三係長

木本悠太平成25年(2013年)入省

[ Career ]

H29.9 道路局企画課道路経済調査室調査第三係長
H27.4 道路局環境安全課情報係長
H26.4 東北地方整備局北上川下流河川事務所工務第一課
H25.4 東北地方整備局三陸国道事務所調査第一課

「こんな道路をつくりたい」
地域の夢を具現化させる仕事。

私は現在、これからの着手が検討されている日本全国の道路計画の進捗管理や内容精査を担当しています。道路事業は日本の経済成長や生産力向上に大きく影響し、人々の生活にも深く関るもの。例えば各地で発生している渋滞では、1年間で1人当たり40時間を失っているというデータもあり、渋滞の解消は国土交通省で推進している「生産性革命」の最重要課題と言われています。またポジティブな事例としては、近年供用が進んできた圏央道では、通過交通の東京都心からの転移による渋滞解消以外にも、沿線の企業立地や地価向上にも貢献しています。沿線では高速道路ネットワークへの高いアクセス性を活かし、大規模な物流センターが立地し、地価も顕著に上昇するなど工業地帯としての価値が高まっています。土地の持っている力が、道路整備により目覚めた事例と言えます。このように道路は日本の経済や生活において非常に重要なもの。だからこそ、つくるべき道路をしっかり考えることが私たちのミッションになります。

私の具体的な仕事は、まだ構想段階の道路を具体化させることです。全国には数多の道路計画や構想がありますが、具体化するためには、地域の活性化や課題解決を実現できる計画でなければなりません。そこで、各道路の計画をひとつひとつ精査し、具体化に向けて調整。例えば渋滞解消であれば、まず現状を分析して原因を突き止め、それを解決できる計画にしていきます。また道路をつくるためには地元住民の合意も欠かせません。有識者を含めた委員会において地域の課題を議論し、住民の皆さんからアンケートを取るなど合意形成を図りながら概ねのルートや構造を検討し、計画を具体化させていきます。

道路の老朽化対策として、
市町村の主体的な取り組みを支援。

道路計画を担当する以前は、道路構造物設備の老朽化対策に携わっていました。高度成長期には国や地方を問わず数多くの道路が整備され、その時に建設された橋やトンネル等の道路構造物が建造後50年を経過して老朽化の過渡期を迎えています。2012年に起きた「笹子トンネル天井落下事故」の後は道路の安全対策をより一層強化。全ての橋梁、トンネル等について5年に1回の点検を徹底しています。国土交通省では、メンテナンスサイクルの着実な実施に向け、都道府県や市町村が主体的に老朽化対策に取り組めるように支援をしています。当時私が担当していたのは、補助制度の改正や、交付金を配分する仕事。地域からの要望に対して交付金を均等に配分するのではなく、より重要なものに対して重点的に配分することが大切。そうでなければ全ての道路にお金をばらまくことになり、予算の意味がありません。補助制度をよりよいものに改正しながら「こういう分野」「こういう条件を満たしている道路」など、重点的に交付金が配分されるものを提示することで、国として市町村をよりよい方向へ導いていく役割を担っていました。

私は入省後の2年間は東北地方に赴任し、道路をつくるための環境調査や堤防工事を担当していました。そこで雪国の大変さを実感したり、田舎町の道路を見た経験が、本省での仕事に役立っていると実感しています。各地域からの情報や書類だけで仕事を進めると頭でっかちになってしまいがち。現場を知ったからこそイメージできることもあるので、現場での仕事を経験できて本当によかったです。

学生時代からの問題意識に、
今、全力で向き合っている。

私は学生の頃から国家公務員を志望していました。地元が和歌山の地方部でインフラの整備が少し遅れていまして、同じ国土でも与条件の違いがあることに関心があり、その問題に向き合えるのが国だと考えていたのです。現在までに携わってきた仕事は、まさに自分の問題意識と合致しているもの。道路をつくることで国全体をよりよい方向に導いていくという大きな責任があり、裏を返せば大きな力を行使できる立場にある。国土交通省の仕事は、学生の頃想像していた以上に幅の広いものであり、大きなやりがいと面白さを日々実感しています。道路計画では地域の方の要望を伺うこともあります。そこでは「大雨で旧道が浸水したけど、新しい道路ができたおかげで何とか通れたよ」とか「企業誘致も進んで、ガラガラだった工業団地が満席になった」といった話を聞くことが多く、その度に地域の役に立っていることを強く実感します。また一方でこれからつくる道路への期待も寄せられ、現地の要望や状況を正しく知ることの大切さを肌身に感じています。

現在は本省で全国各地の道路に携わっていますが、将来はもう一度現場に出て、入省当初のようにひとつの地域の仕事をしたいと思っています。例えば千葉や埼玉など東京都心の周辺エリアは全国の中でも特に渋滞の多いことが問題になっていますが、そのような難しいエリアに飛び込んで、課題解決に深く取り組んでみたいと考えています。

〔 私の休日の過ごし方 〕

バンド活動をしていて、休日はだいたいギターを弾いています。仕事も同じですが、やはり目標があると上達が早いので、年に2回くらいライブに出演。本番へ向けてメンバーと練習しています。また同期の仲がよくて、週一度のペースでメルマガを回しています。1年目の夏から始めて、6年目の冬現在で200回を超えています。毎週誰かが近況や仕事の問題意識などを書いて共有するのですが、仕事への意識が高まっていいですよ。