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現地法人等の形態

現地法人等の形態

現地法人

子会社(現地法人)の種類
  • 株式会社(C Corporation)
  • 定款を作成し、各州規定の書類をそろえ、登記料や手数料とともに提出する。同時に、連邦政府機関の内国歳入庁(IRS)に納税者登録し、雇用主証明番号(EIN)の取得が必要。EINは会社の形態にかかわらず、すべての事業組織がIRSから取得する必要がある。
  • 共同事業体(Partnership)
  • 2人以上または2つ以上の会社が合弁事業を行う時に多用される形態。各州政府はパートナーシップ法を独自に整備しているため、規定内容は州によって異なる。税務上、法人課税されないため、事業の損失をパートナー個人の所得と相殺できるという利点がある。
  • 有限責任共同事業体(Limited Liability Partnership:LLP)
  • すべてのパートナーが「リミテッド・パートナーシップ(有限責任パートナー)」で、いかなるパートナーも無限責任を負わない形態。LLPとして登記できる業種には、法律事務所や会計事務所、何らかの専門的コンサルティング事務所に限定されるのが一般的。税務上はパートナーシップとして扱われる。
  • 有限責任会社(Limited Liability Company:LLC)
  • 基本的には株式会社の一種。法務上は有限責任を負い、税務上はパートナーシップとして扱われる。LLPとの違いは、LLCの登記では業種が問われないということと、パートナーシップの権利の委譲には他のパートナーの同意が必要だが、LLCでの権利(株式)の委譲が簡単であるということ。
  • 小規模法人(S Corporation)
  • 形態上は株式会社だが、実際には個人の零細企業。発行株数や株主数に上限が設定されている。つまり、法務上はLLCと同様に有限責任を負い、税務上はパートナーシップとして扱われる。小規模法人の形態を認められない業種があり、金融会社や保険会社がそれに該当する。
  • 個人事業主(Sole Proprietorship)
  • 個人が事業を興す時に多用される形態であり、日本で言う個人経営に相当し、事業主である個人と事業体が同一扱いされる。登記は非常に簡単だが、事業の債務が事業主個人の債務とみなされるため、無限責任を負う。

支店

当該州規定の書類をはじめ、登記料や手数料をそえて、「外国法人の支店」として当該州政府に登記する。設立州以外の州でも事業活動を行う場合、その州政府に外国法人として登記する必要がある。

駐在員事務所

米国では「駐在員事務所」という事業体は登記上、認識されていないため、州政府への登記が不要である州が多い。駐在員事務所は事業所として認められないことから、商業活動を行えない。駐在員事務所は日米租税条約上で「恒久的措置」とみなされず、活動内容は一般的に以下に限定される。

  • 日本の親会社が米国内に所有する物品または商品の管理や引渡しのために施設を使用すること
  • 日本の親会社のために商品を購入し、または情報を収集すること
  • 日本の親会社のために準備または補助的な活動を行うこと

連邦法人税は非課税だが、給与関連(個人所得)税および固定資産税の納税義務はあり、州税務当局とIRSへの年1回の報告書の提出が必要。従って、IRSからEINを取得する必要がある。州税法上は、商業活動を営む一般の事業体と同等に取り扱われる。

出資比率

業種規制あるいは国家安全保障にかかわる規制(エクソン・フロリオ条項)によって外資の出資比率が制限されるケースがある。 規制業種以外の場合は現地法人の資本金の100%を外国の法人または個人が所有しても問題はない。

出典

現地法人、支店、駐在員事務所

日本貿易振興機構(JETRO)「国・地域別に見る アメリカ 外国企業の会社設立手続き・必要書類」(2019年01月10日)


出資比率

日本貿易振興機構(JETRO)「国・地域別に見る アメリカ 外資に関する規制」(2019年01月10日)

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