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ベトナム

基礎情報

基本事項

国・地域名

ベトナム社会主義共和国 (Socialist Republic of Viet Nam)

面積

329,241km2

人口

約9,946万人

首都

ハノイ

民族

キン族(越人)約86%、他に53の少数民族

言語

ベトナム語

宗教

仏教、カトリック、カオダイ教他

出典

外務省「各国・地域情勢 ベトナム 基礎データ」(令和6年1月10日)

政治体制

政体

社会主義共和国

元首

ヴォー・ヴァン・トゥオン国家主席

議会

一院制(定数500名)、任期5年(但し2007年~2011年の第12期国会は4年)、中選挙区、選挙権満18歳以上、被選挙権満21歳以上。2026年に第16期国会議員選挙が実施される見通し。

出典

外務省「各国・地域情勢 ベトナム 基礎データ」(令和6年1月10日)

経済

主要産業

農林水産業(GDPに占める割合11.88%)、鉱工業・建築業(同38.26%)、サービス業(同41.33%)

名目GDP(10億米ドル)

346.6(2020年)、366.1(2021年)、413.8(2022年)

一人当り名目GDP(米ドル)

3,586(2020年)、3,756(2021年)、4,110(2022年)

実質GDP成長率(%)

2.9(2020年)、2.6(2021年)、8.0(2022年)

消費者物価上昇率(%)

3.2(2020年)、1.8(2021年)、3.2(2022年)

貿易額(100万米ドル)

〔輸出〕

282,629(2020年)、336,167(2021年)、371,304(2022年)
(FOB)

〔輸入〕

262,691(2020年)、332,843(2021年)、358,902(2022年)
(CIF)

主要貿易品目

〔輸出〕

繊維・縫製品、携帯電話・同部品、PC・電子機器・同部品、履物、機械設備・同部品等

〔輸入〕

機械設備・同部品、PC・電子機器・同部品、繊維・縫製品、鉄鋼、携帯電話・同部品等

(2022年、越税関総局)

貿易相手国

〔輸出〕

米国、中国、韓国、日本、香港

〔輸入〕

中国、韓国、日本、台湾、米国

(2022年、越税関総局)

対日貿易(100万米ドル)

〔輸出〕

19,268(2020年)、20,108(2021年)、 23,784(2022年)
(FOB)

〔輸入〕

16,917(2017年)、19,011(2018年)、19,540(2019年)
(CIF)

主要対日貿易品目

〔輸出〕

電気機器(25.0%)
一般機械(13.4%)
鉄鋼(11.9%)
プラスチック・同製品(6.6%)
特殊品目(6.0%)

〔輸入〕

電気機器(24.3%)
衣類・同付属品(15.0%)
一般機械(7.0%)
木材・同製品(6.0%)
履物・同部分品(4.9%)

(2022年 出所:Global Trade Atlas(GTA)よりジェトロ作成)

日本からの直接投資(億円)

2,360(2020年)、4,162(2021年)、2,959(2022年)

(国際収支ベース、ネット、フロー 単位:100万ドル)

通貨

ドン(Dong)

為替レート

1ドル=約23,807ドン(VND)(2023年2月20日)
(国家銀行による基準レート)

在留邦人

21,819人(2022年10月現在)

日系企業数

1,990社(商工会議所会員数)

備考:
・ベトナム日本商工会議所(ハノイ、ハイフォン、北部ベトナム)788社(2023年6月末時点)
・ホーチミン日本商工会議所 1,045社(2023年6月末時点)
・ダナン日本商工会議所 157社(2023年6月末時点)

出典

〔主要産業、主要貿易品目、貿易相手国、通貨、為替レート、在留邦人〕

外務省「各国・地域情勢 ベトナム 基礎データ」(令和6年1月10日)


〔名目GDP、一人当りGDP、実質GDP成長率、消費者物価上昇率、貿易額、対日貿易〕

日本貿易振興機構(JETRO)「国・地域別に見る ベトナム 基礎的経済指標


〔日本からの直接投資〕

財務省「対外・対内直接投資の推移(国際収支マニュアル第6版準拠) 3.対外直接投資(地域別)


〔主要対日貿易品目、在留邦人、日系企業数〕

日本貿易振興機構(JETRO)「国・地域別に見る ベトナム 概況 日本との関係

労働力関係

失業率(%)

3.9(2020年)、4.3(2021年)、2.8(2022年)

※都市部

労働力の質

若年者の失業率は引き続き高い水準で推移している。若年者の学歴は近年向上している一方で、企業が求める技能と若年求職者の持つ技能に差があることなどがその背景として挙げられている。
教育機関における職業訓練は教育文化省(Kementerian Pendidikan dan Kebudayaan)が所掌している。また、若年者に関する横断的な施策を担当する省庁として青年・スポーツ省(Kementerian Pemuda dan Olahraga)が設置されている。

労働時間

〔法定労働時間〕

労働法において法定労働時間は週 40 時間とされている。また、1日当たりの上限として、週6日勤務の場合7時間、週5日勤務の場合8時間が定められている。

賃金(米ドル)

ハノイ
  • ワーカー
  • 基本給:250
    年間負担総額:4,466
  • エンジニア
  • 基本給:519
    年間負担総額:8,730
  • 中間管理職
  • 基本給:1,057
    年間負担総額:18,047
  • スタッフ
  • 基本給:759
    年間負担総額:11,983
ホーチミン
  • ワーカー
  • 基本給:311
    年間負担総額:5,244
  • エンジニア
  • 基本給:591
    年間負担総額:9,787
  • 中間管理職
  • 基本給:1,253
    年間負担総額:19,989
  • スタッフ
  • 基本給:721
    年間負担総額:10,625
ダナン
  • ワーカー
  • 基本給:239
    年間負担総額:3,977
  • エンジニア
  • 基本給:348
    年間負担総額:6,113
  • 中間管理職
  • 基本給:688
    年間負担総額:12,606
  • スタッフ
  • 基本給:429
    年間負担総額:6,925

(年間負担総額は基本給、諸手当、社会保障、残業代、賞与等含む)

※ワーカーは実務経験3年程度の作業員/エンジニアは専門学校/大卒以上、実務経験5年程度のエンジニア/ 中間管理職は大卒以上、実務経験10年程度のマネージャー/スタッフは実務経験3年程度の一般職(非製造業)

(調査実施時期:2022年11月~2023年1月)

法定最低賃金(米ドル)

ハノイ、ホーチミン(地域1)
197/月(または0.95/時)

ダナン(地域2)
176/月(または0.84/時)

出所:2022年6月12日付政令38/2022/ND-CP
2022年7月1日より適用

出典

〔失業率〕

日本貿易振興機構(JETRO)「国・地域別に見る ベトナム 基礎的経済指標」(2023年7月21日)


〔労働力の質、労働時間〕

厚生労働省「2022年 海外情勢報告」第4章 第2節 ベトナム社会主義共和国」第5章 第7節 ベトナム社会主義共和国


〔賃金、法定最低賃金〕

日本貿易振興機構(JETRO)「投資コスト比較 ハノイ、ホーチミン(ベトナム)

生活環境

気候

南北に長い地形のため、地域により大きく異なります。北部のハノイは亜熱帯性気候に属し、日本ほどではありませんが四季の変化がみられます。高温多湿の夏が長く、5月頃から10月頃まで続きます。最高気温が30℃を越える日が連日のように続き、時には40℃を超えることもあり、平均湿度は80%以上となります。11月頃には暑さが和らぎ、湿度も少し下がり、比較的過ごしやすい秋となり、12月頃には気温が更に低くなり冬へと移行します。最低気温が10℃以下になることもあり、冬でも湿度が高いために実際の気温よりも肌寒く感じられます。また冬は太陽が顔を出す日は少なく、日照時間が極端に短くなるので、季節性うつ病が生じやすい環境になります。更にこの時期大気汚染は一層ひどくなるため、呼吸器系疾患が増加し、インフルエンザの流行や喘息の悪化が予想されます。2月後半頃から徐々に寒さが和らいではくるものの、濃霧やこぬか雨のためにどんよりとした冬は3月頃まで続き、日ざしがみられるようになる4月頃にやっと短い春を迎えます。このようにハノイの気候は季節によって大きく変わるので、その時々に応じた体調の管理が必要となります。

南部のホーチミン市は熱帯モンスーン性気候に属し、年間の平均気温は25℃以上、平均湿度は70%以上であり、一年を通して高温多湿の環境です。気温は3月から5月にかけて最も高くなり、最高気温が40℃まで上昇することもあります。12月から2月は気温が低めとなり、比較的過ごしやすくなります。季節は5月から10月までの雨期と11月から4月までの乾期に大別されますが、雨期といっても一日中降り続くことはまれで、夕刻にシャワーのような雨が短時間降ることが多いです。乾期が長く続く猛暑の時期には、紫外線指数が10~12の危険レベルに達することもあり、外出時の紫外線対策注意報がベトナム政府気象局から発せられることもあります。

近年ベトナムの大気汚染は極めて深刻な問題であり、2017年の世界経済フォーラム(ダボス会議)においても、大気汚染度は132か国中123位にランクされ、ワースト10でした。政府は大気汚染状況の悪さを認識していますが、対応は遅れています。研究機関等による測定結果はいくつか報告されており、PM2.5がハノイで300μg/m3(危険)を越えることもあります。ハノイ市はホーチミン市より人口や交通量が少ないにも関わらず、産業構造や地形や気候の影響から、大気汚染の度合いや呼吸器系患者の割合がホーチミン市より高く、ハノイ市では大気中の一酸化炭素濃度がWHO基準の約1.5倍と報告されています。

治安、医療、危険度

【本情報については日々更新される可能性が高いため、常に最新情報を外務省HP等でご参照ください】

〔治安〕

近年の経済発展による貧富の差の拡大や地方貧困層の都市部流入等に伴い治安状況は悪化傾向にあります。現在のところ、殺人、強盗等の凶悪犯罪の発生は少ないものの、外国人住宅への忍び込み、繁華街周辺でのひったくり、スリや置き引き等が発生しています。日本人旅行者も、観光地、市場、路上等で旅券、現金などの貴重品を盗難に遭うケースが頻繁に報告されています。

〔危険度〕

危険情報なし。

〔医療〕

医療環境・水準とも日本や周辺アジア先進国と比べ劣ります。さらに都市部と地方の医療環境は大きく異なり、医療水準の地域格差は近年ますます拡大しています。また、公立医療機関と私立医療機関においても医療環境は大きく異なります。公立では医療スタッフ、患者受容能力、医療機器等の絶対数が不足しています。それは地方においてより顕著で、患者が中核病院に集中するため中核病院は常時受診者で混雑し、本来の機能が果たせない状況です。われわれ外国人が公立病院を受診することは、言葉の問題があり交通事故など緊急時以外は滅多にありません。他方、ハノイやホーチミン市には近代的な医療機器を備えた私立病院・クリニックがいくつかあり、最近では日系クリニックの進出や日本人医療従事者が勤務している医療機関も増えてきました。しかしながら、診断の難しい病気や高度な医療が必要な時は、日本や近隣医療先進国へ緊急移送される場合があります。予め高額医療費に対応できる特約を付加した海外旅行保険に加入しておくことが強く推奨されます。

宗教・習慣等の留意点

ベトナム人は民族の独立と自主を尊ぶ国民です。社会制度上、民族、性別、職業・職種の違いにかかわりなく国民はすべて平等となっており、一般大衆にそうした意識が定着しています。

飲酒に関しては宗教上の制約も特にない上、社会習慣的にも寛容です。レストランや市場で洋酒、外国製ビール等を購入できますが、中には古いものやニセ物もあるので注意してください。ベトナム製のビールもあり、おいしく飲めますが、手作りのビールや酒を飲んで死亡する事故も発生していますので、銘柄のわからないアルコール飲料は絶対に飲用しないでください。

出典

〔気候、医療〕

外務省「在外公館医務官情報 ベトナム」(令和4年10月1日)


〔治安、宗教・慣習等の留意点、危険度〕

外務省「海外安全ホームページ ベトナム 安全対策基礎データ」(2024年01月24日)

※データベースについては、関係機関等から収集した情報を掲載しており、必ずしも正確性または完全性を保証するものではありません。掲載情報の詳細については、出典元にお問い合わせいただくようお願いいたします(掲載情報以外の内容については、国土交通省としてお答えできません)。また、閲覧者が当データベースの情報を用いて行う一切の行為について、国土交通省として何ら責任を負うものではありません。

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