グアム(アメリカ合衆国の準州)
(1)グアムの概要と歴史
西太平洋、ミクロネシアのマリアナ諸島南端に位置するグアム。面積は約550平方km、年間平均気温は27度で常夏の島です。アメリカ合衆国の自治属領(準州)であり、カリフォルニア州の法に準じて16万人以上の人々が生活しています。先住民のチャモロ族が人口の約40%を占め、公用語は英語とチャモロ語ですが、英語が中心となっています。1521年にマゼランが上陸したのち、ヨーロッパの文化が急速に島内に流入し、1565年以降はスペインによる統治が300年続きました。色鮮やかな教会や石造りの街並み、地名、キリスト教(カトリック)の信仰など、島の随所にスペイン統治時代の名残を見ることができます。
(2)基本情報
国・地域名: | グアム |
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英 語 名: | Guam |
主要都市: | アガニャ(Agana) |
言 語: | 英語、チャモロ語 |
宗 教: | キリスト教 |
気 候 帯: | 熱帯性気候、温度差はなく平均27℃。雨期(6~10月)、乾期(11~5月) |
四 季: | 大別すると11~5月の乾期と6~10月の雨期に分かれている。 雨季も1日中の雨ではなく、スコールが多い。 7月下旬~9月は台風に注意が必要です。 |
時 差: | 日本との時差は+1時間。グアムの方が進んでいる。 サマータイムはない。 |
通 貨: | 米ドル |
査 証: | 不要 |
パスポート残存有効期間:帰国時まで有効。(入国時45日以上が望ましい)
(3)教育プログラムの特徴やポイント
直行便で行ける日本から最も近い英語圏であり、充実したインフラと豊かな自然と文化が息づくグアムでは、高い学習効果が期待できます。
【グアム海外教育旅行のポイント】
- 1. 時差わずか1時間!
- 2. 日本から最も近い英語圏
- 3. 充実したスケジュール
- 4. 1年中が旅行シーズン
- 5. ユニークな歴史と文化
- 6. 海と陸でさまざまな体験
- 7. 充実の施設
- 8. 現地校との交流など
体験プログラムが豊富 - 9. 安心の医療体制
(4)主な教育プログラムのご紹介
※記載のプログラムは新型コロナウイルス感染症拡大以前に実施されたプログラムです。
各国・地域の規制により中止されているプログラムが含まれています。
教育的意義のある史跡等見学先
◆歴史/平和学習
太平洋に位置するグアムは、古来よりさまざまな人達が交わる場所でもありました。そこからチャモロ文化が形成され、スペインやアメリカの統治時代を経て今に至ります。また第2次世界大戦には一時的に日本の占領下となったこともあり、先の戦争を知り、平和の尊さを学べる場所でもあります。
■体験スポット
- グアムミュージアム:古代チャモロ時代から現代まで、グアムのユニークな歴史と文化を伝えるミュージアム。グアムの貴重な資料や遺物を一度に鑑賞できる施設として教育旅行に最適です。
- スペイン広場:かつてスペインの総督邸があったところで、チョコレートハウス、聖母マリア大聖堂など見どころはたくさんあります。この一帯は、グアムの行政の中心地で、グアム議会やグアム政府、グアムミュージアムなど、数々の政府機関が集まっています。
- 南太平洋戦没者慰霊公苑:旧日本軍の司令部壕のあった場所に、第2次世界大戦にこの地域で命を落とした50万人とも言われる戦没者への祈りを捧げる慰霊碑が建っています。ほかにも苑内には、かつての司令部壕の足跡が今でも残り、日本兵の遺品が集められた平和の祈りの家(我無山平和寺)があります。
現地青少年との交流
私立高校が主たるプログラム実施校となりますが、公立校においても選択式の少人数によるプログラム遂行がされています。 姉妹校提携間を中心にオンライン、対面と継続的に行われているプログラムです。
◆Guam大学でのEnglish adventure program
1952年創立のグアムで唯一の総合大学。グアムだけでなく、周辺のミクロネシア各地域から多くの学生が集まっています。外国人向けの英語教育プログラムにも力を入れており、幅広い年齢を対象に短期の研修から長期の留学まで、数多くの日本人がここで学んでいます。
グアムでのアクティビティを通じて、英語スキルの向上を目指すプログラム。レベルやニーズ、期間に合わせて、いろいろなアレンジが可能です。単なる英語学習に限らず、グアム大学で力を入れる海洋学の研究所視察や、スポーツ、チームビルディング、アートなど、総合大学ならではのさまざまな体験をしながら英語を学習することができます。
学校や企業等訪問
日本から一番近い英語圏であるグアムは、英語教育に適した場所です。グアム大学などの教育機関で、高度な学習が受けられるほか、現地校との交流やホームステイなどを通じて、異文化交流の重要性を肌で感じることができ、グローバルな人材育成の上でも大きな機会を与えてくれます。
探究型学習プログラム(現地フィールドワーク等)
◆水族館での海洋生物学習プログラム
・アンダーウォーターワールド:水族館の裏側見学、サメやサンゴ礁、ウミガメなど、海洋生物の生態系や環境保護について飼育員と教育チームが考案した様々な学習プログラムが用意されています。
◆キャリア形成 海外グアムで働く日本人の話を聞く
・ハマモトガーデンズ:グアムの自然がそのままのトロピカルフルーツの楽園で、オーナーのこれまでの足跡や功績について知ることができます。農業体験も可能です。
◆社会貢献 SDGs
・ビーチクリーニング:美しいグアムのビーチを後世に残すための活動として、学校単位で実施することも可能ですが、定期的に行われているビーチクリーニングの活動に参加することもできます。時間は1時間半から2時間程度。環境保護の意義、大切さを学べます。
・Guam Green Growth(G3)活動:アイランド美化、ボランティア活動に参加
(5)海外教育旅行実施に向けて
(新型コロナウィルス感染症対策など)
グアムでは、来島者の安心・安全を確保するために、さまざまな取組を実施してきました。その1つとして、2021年3月15日よりグアムセーフサティフィケーションと、ワールドツーリズム協議会(WTTC)セーフトラベルスタンププログラムを開始しています。グアム知事のもと、観光産業が回復していく中で、来島者の信頼を獲得することを目的としています。グアムセーフサティフィケーションは、グアム大学の協力を得て、政府の定めるガイドラインに準じている事業所を認定するものです。WTTCセーフトラベルスタンププログラムは、WTTCの定める安全基準・感染防止策を採用しているツーリズム関連企業が取得を認められています。グアムでは、2つのスタンプの取得を促し、より安全・安心を旅行者に理解してもらうことに取り組んでいます。
グアムに入国する旅行者のための新しい検疫要件 https://www.visitguam.jp/covid-19info/(日本語)
WTTC Safe Travels https://www.wttc.org/(英語)
(6)衛生状態
【日射病、熱射病】気候が高温、多湿であることを考慮し、特に屋外での無理な運動は避けた方が良いでしょう。また、屋内は過度に冷房が強い施設もあることから屋外との温度差が激しく、風邪を引きやすいので注意が必要です。屋内商業施設を訪れる際は、上から羽織れる上着を一枚持っておくと便利です。
【医療事情】グアムは、アメリカ本土と比較して安心して医療サービスを受けられる状況にはありません。特に専門科については、人材及び医療機材が不足しており、脳内疾患や心臓疾患など重度の患者には対処することが困難です。旅行者等の短期渡航者の方については、不意の体調不良や怪我により、グアムの病院を受診し、海外旅行傷害保険に未加入の場合、高額な医療費を全額自己負担することになります。滞在期間の長短に関わらず、海外旅行傷害保険に加入されることを強くお勧めします。
(7)治安
グアム警察によると、2019 年のグアム島内における全犯罪認知件数は 14,442 件で、その内訳を罪種別にみると、窃盗罪、強盗、自動車盗、傷害、強姦、殺人等の発生件数が多く、日本に比べてグアムではこうした犯罪に巻き込まれる可能性が高いと言えます。そのほかにも薬物犯罪が多く発生しています。したがって、このような犯罪が実際に発生しているということを十分認識し、防犯意識を高めることにより、平素より犯罪被害に遭うリスクを少しでも回避する行動を心がけるようにしてください。
(8)食事(水)
グアムには数多くのレストランがあり、誰もが美味しいと感じる料理を提供しています。魚介類が豊富で、新鮮な魚やタコ、ロブスターなどを野菜や果物と一緒に焼いたり、刺身にしたりと、太平洋地域ならではの工夫を凝らした料理が楽しめます。さらに、チャモロ料理、日本料理、韓国料理、タイ料理、ベトナム料理、フィリピン料理、中国料理、メキシコ料理、ヨーロッパ料理などのレストランがあり、それぞれが独自の雰囲気を醸し出しています。もちろん、アメリカのファーストフード・チェーン店も、外出時の定番となっています。
水道の水は石灰分が多く含まれているので、飲料用としてはスーパーマーケット等で市販されている飲料水を購入して飲むことをお勧めします。ホテル等では水質はほぼ一定していますが、一般民家やアパートでは水質が不安定ですので、生野菜の洗浄等には注意してください。
(9)グアム観光局より
お問い合わせを頂ければ、本局への確認、並びにJGTA (日本・グアム旅行業協会)をご紹介します。